フクオカテンジン大学

フクオカテンジン大学

企業・自治体の皆様 学生登録

レポート日記

一覧に戻る

私のおいしいコーヒー〜最高の豆とずっと付き合う暮らし方へ

開催日:2015年09月26日

通常授業

コーヒーはお好きですか?

コーヒーチェーン店が浸透し、コンビニでもコーヒーが飲めるようになった今日。

毎日コーヒーを飲まれている方も多いのではないでしょうか。

 

コーヒーが苦手な方もいらっしゃるでしょう。

そんな方でも、勿論コーヒー好きな方にも楽しめるコーヒーがあるのです。

それがスペシャルティコーヒー。

 

 

日本にスペシャルティコーヒーが到来したのは2000年頃。

今回の授業の先生は、

その当時すぐにスペシャルティコーヒーを扱い、福岡のスペシャリティコーヒーの先駆者となった、

井崎珈琲有限会社代表取締役の井崎克英先生。

井崎先生は福岡でとても有名なハニー珈琲の経営をされています。

 

 

 

 

現在ハニー珈琲は清川本店をはじめ、福岡市内には多くの支店があり、

ここのコーヒーを飲んだら普通のコーヒーが飲めないと言われる方もいらっしゃるのだとか。

 

今回参加された方のうち、

なんと全員がハニー珈琲のコーヒーを飲んだことがあった方々で(これにはスタッフもびっくり!)、

コーヒー愛好者の集まりと分かったところでコーヒー好きにはたまらない井崎先生のお話がスタートです。

 

 

 

 

まずはハニー珈琲のスペシャルティコーヒー起点のお話から。

元々前ハニー珈琲のお客だった井崎先生はあるとき、

店主から店の買い取りを依頼され、経営をスタートしました。

しかし、当初は扱うコーヒー豆に特にこだわりがあったわけではなく。

まずい豆ではまずいコーヒーしか淹れられない、ということに至ったそうです。

 

 

当時はスターバックスが日本に進出し、コーヒーのセカンドウェーブが到来したころ。

その頃は深煎りコーヒーが美味しいコーヒーでした。

そんな中、井崎先生は苦くないコーヒーを作りたいという思いからコーヒーの大先生の指導のもと

コーヒーの味の違いを知るカップリングという勉強を経て、

コーヒー豆の世界にのめり込んだ先生は、海外にコーヒー豆の旅へ。

 

そして、

世界のコーヒー産地、農家を巡り、品質、味の良い豆を栽培しているコーヒー農家さんと独自に契約をし、

今現在もハニー珈琲として福岡で焙煎、販売をしています。

 

 

 

漫画でハニー珈琲の歴史が描かれています!

 

 

コーヒー豆にこだわる先生。お話もコーヒー豆のコアな話へと進んでいきます。

 

ハニー珈琲で扱っているスペシャルティコーヒーの味と

通常のコーヒー豆で淹れたコーヒーの飲み比べを参加者の皆さんと。

味の好みは分かれますが、味に違いがあったことは皆さん感じられたようです。

(ちなみに100円で本日のコーヒーがお店でテイクアウトできますよ!)

 

 

 

 

井崎先生のコーヒーの味で大事にしているものは、“酸の質”だそうです。

レモンとオレンジでは同じ酸っぱさでも、オレンジには甘みがありますよね。

それと同じように井崎先生は

酸味の中に甘さや透明感があり、

舌触りが粉っぽくないオレンジのような質のあるコーヒーの味を大切にしていらっしゃいます。

 

私は初めてハニー珈琲のコーヒーをいただきましたが、

普段飲んでいるものと味が全く違いました。

とても飲みやすく、フルーティで、コーヒーは苦いみのあるものだ、という概念が覆されました。

 

 

コーヒー豆の味は産地で異なります。

井崎先生は中米のエルサルバドルに住む農家さんのコーヒー豆やブラジルの農家さんのお話から

コーヒー豆が出来るまでを説明してくださいました。

 

雨がふらなければコーヒーの木に花が出来ず、実であるコーヒーチェリーがつかなくなります。

コーヒー豆はこのコーヒーチェリーの中の種子で、熟したものから収穫されます。

雨は絶対にコーヒーには必要なのですね。

 

もし、ブラジルが干ばつになったら…

コーヒーの流通が世界中で滞ることになるかもしれません。

 

 

 

 

さて、次は熟したコーヒーチェリーを収穫するお話へ。

 

コーヒー豆の生産処理方法にはいくつか種類があるそうで、

今回はナチュラルと、パルプトナチュラル、という処理方法を生産地の映像を見ながら説明くださいました。

手摘みで行っているところ、収穫機で収穫するところは様々ですが、処理の方法も様々。

 

熟した実を選別する機械にもいくつか種類があるとのこと。

どの方法でも40度を超えない温度で乾燥させるのがお決まりのようで、

それを超えると、味が変わってしまうそうです。コーヒーってとても敏感なのですね。

 

 

 

 

井崎先生は実際に生産者のところまで赴き、

コーヒーの生産に関わること(土づくりや肥料から)をしっかり見た上で、素晴らしいコーヒー豆を買っています。

コーヒーの味というものはそのような生産の土台から、栽培、収穫、など1つひとつの段階で変わる、という井崎先生。

素晴らしいコーヒー豆の質はこの1つひとつの段階の積み重ねで出来上がったものであり、

井崎先生の思いの強さを感じられました。

 

 

スペシャルティコーヒーと言える良いものは生産過程などの条件も重要で、手に入りにくいのが現状だそうです。

けれども、コーヒーを楽しむことはいつでもできます。

「美味しいコーヒーを楽しんでもらえたら。」そう井崎先生はおっしゃっていました。

 

 

 

 

最後に先生と参加者の皆さんで記念撮影!

とってもユーモアのある井崎先生のお話はとても充実したお話で、

面白く、コーヒーの世界にどっぷりと浸かった授業でした。

 

 

 

 

清川が見えるお店はゆったりとした時間が流れていました。

コーヒーのある暮らしは、それぞれの味を充分に楽しむことで、

より豊かなものになるのではないかなぁ、と感じた授業でした!

 

(ボランティアスタッフ 薬師寺沙耶)

 


 

 

【今回の先生】 井崎 克英 井崎珈琲有限会社 代表取締役


 

  昭和28年生まれ。小・中学生時代は鹿児島で過ごす。中学3年の時に福岡に移り、以来福岡に在住。24歳の時に学習塾を知人と立ち上げ、18年間経営した後、1996年に行きつけのコーヒー豆屋だったハニー珈琲の前店主から、店の買い取りと経営の引き継ぎを頼まれる。2000年にスペシャルティコーヒーに出会い、以来、スペシャルティコーヒーの世界にのめり込んでしまう。卸先のレックコーヒーの岩瀬さんは、バリスタの現日本チャンピオンで、長男の英典は、2014年にアジア人初の W0rld Barista Champion ship にて世界チャンピオンになる。現在、カップオブエクセレンスの国際審査員を務める。

 

 


 

 

 

 

【今回の教室】 ハニー珈琲清川店

 

 

博多におけるスペシャルティコーヒ−のパイオニアで、世界トップのコーヒー豆を販売している数少ない店。 そんなトップオブトップのコーヒーだが、気軽に飲んで頂きたいと云う思いで店舗を運営している。店頭では全てのコーヒーを試飲出来、お気に入りのコーヒーを簡単に見つけられる。 また、カプチーノなどのテイクアウトもあり、コンビニに先駆けて提供している100円コーヒーはどの店舗でも人気。

住所 : 福岡市中央区清川2-1-21 ラシク1F奥

       (2015年10月移転予定)

 

教室が高宮店予定でしたが、急遽清川本店へと変更になりましたので お間違えなくお越しください