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レポート日記

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[天神朝キャンパス]  おとなの社会科見学 ~天神と畑をつなぐエコなもの~

開催日:2011年04月20日

天神朝キャンパス

【今回の先生】 西鉄ビルマネージメントエコセンター

 

【今回の教室】 ソラリアプラザ

 

 

【特別授業】 天神朝キャンパス

この授業は、天神を安心・安全・快適な街にしようと活動する「We Love 天神協議会」と一緒に進める特別授業です。天神の新たな朝の魅力を発掘するために始まりました。開催日は、毎月第3水曜日。出勤途中の方も、お休みの方も、天神の朝を楽しみませんか?

We Love 天神協議会 : http://welovetenjin.com/

 

 

■どんなに料理をキレイに食べても、絶対に残してしまうものとは??

天神は人が多く集まる街です。そして1日を通して遊べる街です。

ということは、天神で食事をする人が他の街よりも多いのも当然ですよね。

 

と、いきなりですが、ここで問題。

 

 

「どんなに料理をキレイに食べても、絶対に残してしまうものとは?」

 

 

お分かりですね。正解は…ゴミです。

 

「ゴミ」は食べ残しだけではありません。料理をつくる時にもゴミは発生します。

特に天神ともなるとその量ははかりしれません。

 

今回の授業は、そんな天神の飲食店で出る「ゴミ」がテーマ。

あんな場所やこんな場所でカタチを変えて活躍する”捨てたものじゃない”天神産のゴミについて学びました。

 

 

 

 

■人が集まる場所は、ゴミが集まる場所でもある!?

この日の先生は、西鉄ビルマネージメント株式会社の石田さん。石田さんはソラリアビルの地下2階にある「エコセンター」で、天神の商業施設内の飲食店から持ち込まれる残飯を堆肥にし、その堆肥でお米や野菜を再生産するリサイクルを進めています。「エコセンター」に持ち込まれるゴミのリサイクル方法を、実際に施設を見学しながら聞かせていただきました。

 

 

 

「エコセンターには1日約712㎏、年間約260トンもの生ゴミが持ち込まれます。この生ゴミを微生物を加えた高速発酵機という機械にいれると、微生物と混ざり約1週間で5分の1の重さの堆肥になります。この堆肥は伊万里市の契約農家に運び、有機米を生産するために使います。2006年には約4トンの米が収穫できました。お米は西鉄関連ホテルの飲食部門で使っているほか、社員向けに販売します。その味の良さにホテルから『もっと使いたい』と要望も出ているんですよ」

 

 

 

 

また、平成21年9月に糸島でスタートした西鉄ビルマネージメント農園、「天神様の農園」のお話も聞けました。

 

 

 

 

「エコセンターでつくられた堆肥を使い、私たち自身の手でたまねぎ・水菜・白菜・ほうれん草などを生産しています。まだまだ畑が小さく大量生産はできませんが、できあがった作物は西鉄関連の飲食店やホテルに卸しています。この堆肥を使うと作物の育ちが特に良いんですよ。白菜なんて通常より2回りほど大きく成長しましたし」。

 

 

私たちの食事で出たゴミで堆肥ができ、その堆肥で新しい野菜ができ、そしたまた私たちの口に入る。こうした大規模商業施設と農家が手をつなぐ循環システムの試みは全国でも珍しく、今後注目されるシステムとのこと。

 

 

ゴミは捨てる時代から、活用する時代になったと実感できた授業でした。

 

 

授業の最後には、お土産でその噂の堆肥をいただきました。

石田さん、ありがとうございます。

参加された生徒のみなさん、これで元気な野菜をつくりましょうね!

 

 

 

 

みなさま、朝早くからおつかれさまでした。

 

(ボランティアスタッフ 下田 浩之)