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レポート日記

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[空海劇場] 前代未聞!?博多のお寺でうどんづくり!

開催日:2012年05月26日

コラボレーション授業

【空海劇場2012とのコラボ授業】
今から1,200年前、唐で修業した弘法大使・空海が帰国し、博多の地に降り立ち創建したと言われるのが「東長寺」。その東長寺を舞台として、日本の伝統を継承し、多種多様な文化要素を織り交ぜ、福岡・博多から日本へ、そしてアジアへと発信するイベントが5/12~6/2の間、開催されます。
空海劇場2012 : http://kukai2012.jp/
今回の授業は空海劇場とコラボして、空海(弘法大師)が建立した東長寺でうどんづくりを行いました。
•うどんは福岡が発祥って知っていましたか?
四国の讃岐が発祥の地で弘法大師(空海)が唐から伝えたという説が讃岐地方では言われていますが、本当は聖一国師が宋から製粉技術を持ち帰り、国内に粉食文化であるうどん・そばを広めたと伝えられているので福岡が発祥の地なのです。
まずうどんの生地作りから始まりました。
チャイルドキッチンの方々の指導のもと、二人組になり小麦粉と水を少しずつ混ぜていき麺が切れないようにすばやくネコの手でシャンプーするようにかき混ぜていき、小さな団子を作っていきます。
全体に水が行き渡ったら全体重をかけながら粘土作りみたいに捏ねていきます。
みんな子どもに戻ったように楽しそうに捏ねていました。
その後、生地をラグビボールみたいにしてビニール袋に入れ、生地を足で踏んでいきます。
※ここでしっかり踏んでおかないとコシがないうどんになるそうです。
生地を発酵させるため、その時間を使って井上先生から空海の話をしてもらいました。
・空海とはどんな人物なのか知っていますか?(真言密教を日本に伝えた人です)
空海は31歳の時、無名だったので私費留学生として中国へ渡ります。
生涯ライバルである最澄は空海と違って当時既にかなり名をなしており、身分も国費留学生でした。中国についた空海は荒行や学校に入って勉強します。
1年近くたった時、空海は中国密教の頂点に立つ僧(恵果)から密教を伝授してもらいます。伝授は3ヶ月後の恵果の死によって終了しますが、その間に10年かからなければ普通伝えられない程のものを恵果から学んだといいます。
恵果の法嗣を受けたのはこの空海と中国僧の義明の2人だけでしたが、義明はその後若くして死んでしまい中国側の法灯は途絶えてしまいます。
そのため、密教の正統はこの時、中国を離れて日本に渡ることになりました。
彼は恵果が亡くなると20年間の留学の予定を切り上げてただちに帰国します。
これは遣唐使になった時の約束違反ですから、本来死罪ものです。
その時に助けてくれたのが一緒に遣唐使として中国にわたり、一足先に帰国していた最澄です。最澄は留学の予定時間も短かった為、どうしても色々なものをつまみ食いするだけの留学になっていました。彼も一応密教は勉強してきたのですが、空海ほど深くは学んでいなかったので、空海に密教を教わりにいくほど空海は物凄く学んでいました。
こうして空海は遣唐使の任を途中で放棄した罪を許され、日本に密教が伝えられたと言われています。
・どうして福岡に東長寺を建立したのか?
東長寺は日本の西にあるため東日本に密教が伝わるように祈願して空海が建立したと伝えられています。あと東長寺には、大きな福岡大仏様と小さなアトラクションの地獄巡りがありますのでぜひ行ってみてくださいね!
井上先生の話が終わり、発酵させたうどんの生地を麺棒でさらに伸ばして生地を5mmずつ切っていきます。中にはなかなか同じ細さにするのは難しく太麺になっていた人もいました。自分で作ったうどんを各自で湯がいてもらいました。
4人ずつしか湯がけなかったので待ち時間は一緒にうどんを作った人と会話して賑やかでした。
これが完成したうどんです。美味しそうでしょ?
みんな美味しそうに食べていました。
うどんの食べ終わった後に、全員でうどんの発祥地の承天寺に行きました。
(承天寺はうどん・そば・博多織・山笠の発祥地)
特別に承天寺の中に入らせてもらって、住職さんにいろんな話をしてもらいました。
もうすぐ山笠の季節なので、山笠の始まりを簡単に紹介します。
・なぜ山笠が始まったのか?
博多祇園山笠は1241年に聖一国師が疫病除去のため施餓鬼棚に乗って祈祷水(甘露水)をまいたのが始まりで災厄除去の祇園信仰と結びついて山笠神事として発展したのが山笠の始まりです。2012年の本年は丁度771回目の山笠です。
承天寺にはこんな素敵な風景もあります。
福岡にこんな場所があるなんて、ビックリでしょ!まるで京都みたいですね!
承天寺の庭(洗濤庭)は砂の部分を玄界灘にたとえて、岩の部分を中国大陸に見立てているそうです。これを描くのに鉄棒で3時間ほどかかるそうです。
こんなふうに住職さんに説明してもらいながら1時間承天寺を満喫して授業が終了しました。
最後に参加者の感想を書かせて頂きます。
・うどん作りは体力が必要!みんなで何かすることは楽しいなと思った!
・福岡が京都の歴史にも負けない!香川のうどんにも負けないとおいアピールポイントを
たくさん持っていることに気付いた
・こねるに力を入れるほど味が良くなる=人生も力を入れたが勝ち
この授業を通して、まだまだ福岡には良いところや知らないことがあるな!と気づかされる授業でした。今回は28名参加して頂いてありがとうございました。
うどん作りお疲れ様でした。
(ボランティアスタッフ 吉田 篤史)

【今回の先生】

【今回の教室】
住所 : 福岡市博多区御供所町2-4