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レポート日記

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オリジナルキャラクターでご挨拶する年賀状

開催日:2010年12月19日

通常授業

【今回の先生】 平野 由記 (デザイン事務所ウフラボ/グラフィックデザイナー)

 

【今回の教室】 大名公民館・3F 会議室

 

 

いつもお世話になっている近い人

なかなか会えない遠い人

元気でしょうか?私は元気でやっていますよと届ける年賀状。

その年賀状に自分の分身のキャラクターを作ってご挨拶しようというのが今回の授業。

 

日本独特の温かいコミュニケーションツールである年賀状と、親しみやすい伝え方ができるキャラクターが掛け合わされ、心がほっこり温まる授業となりました。

 

 

 

朝方はピリッと寒かったものの、昼には太陽が暖かい陽を差した休日の昼下がり。大名公民館の教室には、本日の授業に参加する生徒さんが続々と集まってきました。大名公民館は大名小学校に隣接してあり、教室からはグラウンドでサッカーをする元気な子どもたちの姿がみえました。

 

 

さあ本日の先生は、デザイン事務所ウフラボのグラフィックデザイナー平野由記 先生。この“ウフラボ”とは、フランス語で卵のことを「OEUF(うふ)」といい、研究所のラボで、「モノゴトに1から関わりデザインを育てたい」という意味があるそう。

 

 

そもそもキャラクターって何だろう。

そんな問いかけから、まずはキャラクターとは何かを平野先生が教えてくださいました。

 

 

例に挙がったのは、みんなよく知る「ミッフィー」。ミッフィーと、ただのうさぎのイラストと比較して明らかな違いについての話がありました。キャラクターには、性格・性質がそなわっているのです。

 

 

つづいて広告とキャラクターの話。

キャラクターを商品に用いると、目に留まりやすく、覚えてもらいやすい効果があるのです。確かに、キャラクター化されている商品は身の回りにけっこうあるんだなと納得しました。また、まじめな広告的メッセージ、例えば「車内では、携帯電話は電源を切るかマナーモードにしましょう」といったものも、キャラクターを用いれば親しみやすい伝え方ができるのです。

 

このような性質、効果を持つキャラクター。現在では、mixi、Amebablog、twitterなどでプロフィールのアイコンに自分を示すキャラクターなどが使われていたりします。これは広告キャラクターに近い発想で、個人の性格や性質を凝縮して伝えているとのこと。

 

 

 

実は身近なところで大活躍しているキャラクターのことがわかったところで、今回の本題「年賀状づくり」です。年賀状作成のために、先生が「キャラクター開発カード」と色画用紙、切り絵用色紙、色ペンを用意してくださいました。ペンは先生のオススメのものだそうで、生徒みなさんにプレゼントしてくれました。

 

 

 

 

このキャラクター開発カードには

・  あなたが好きな「生き物」や「モノ」

・  あなたに似ている「生き物」や「モノ」

・  あなたの性格

・  あなたの精神年齢

・  あなたの「口ぐせ」

といった記入事項があり、これをもとにオリジナルキャラクターを作成していきます。

 

 

説明もそこそこに、先生の合図でいざ作業開始。

 

みなさん黙々と作業にとりかかります。

 

 

自分の好きなモノや似ているモノを改めて考えてみると、なかなか出てこないもので、最初は、考え込んでしまったりする人も。

 

 

少し時間が経ってくると、自分の好きなものや似ているものをグループ内で話し合ったりするなど和やかな空気になってきました。初めて会った人同士がお互いの特徴を聞きあったりする機会もあまりないですよね。

 

 

 

 

自分の好きなモノ似ているモノが定まってきたら、それをキャラクターとして描き出します。絵を描く機会などがあまりない人にとっては(私なんかは特にそうですが)大変な作業ですよね。

 

 

 

 

キャラクターの下書きを終えると、色紙を使い年賀はがきにキャラクターを描いていきます。真っ白な紙であったはがきに、キャラクターが生まれていきます。

 

 

 

 

話に花が咲きつつ、キャラクター作りに悪戦苦闘しつつ、作業終了の時間が刻々と迫ります。

 

 

終了5分前、ラストスパートのように切り貼り作業に熱中。オリジナルキャラクターに思いを込めます。

 

 

そしてあっという間に1時間が経過し、作業終了。

いよいよ、完成した年賀状の発表にうつります。

 

 

 

 

発表では、

・  キャラクターのなまえ

・  モチーフにしたモノ・生き物

・  性格

を言ってもらいました。

 

 

 

 

犬や猫やカエル、ソフトクリームからカメラといったいろいろなキャラクターが登場します。可愛らしく、カラフルで、本人にそっくりなキャラクターたち。たった一時間の間で、とても完成度の高いキャラクターが生まれました。

 

 

 

 

最後に先生から、

今日生まれたキャラクターたちがこれからも生き続けてほしい、また街でみかけるキャラクターなどに興味を持っていろんな発見につなげてほしい、というメッセージをいただきました。

 

 

 

 

 

自分って何だろう?という問いかけをしつつ、今までなかったモノを形にする。素朴な作業を通して紙の温かみに触れ、ゆったりとした時間を過ごす。大事なことを学び、感じた授業でした。

 

(ボランティアスタッフ 青柳 雄太)