レポート日記
一覧に戻る[天神まちづくり学科] 外国人のおもてなしをまち全体でやるには?~前編~
開催日:2015年10月24日
天神まちづくり学科
※本授業は福岡テンジン大学と『We Love 天神協議会』とのコラボレーションによる授業です。
【特別学科】 天神まちづくり学科
この授業は、九州一の都心“天神のまちづくり”について、知り・学び・繋がり・体験し・実践するシリーズ授業です。まちづくりと言っても、ビルの開発や街並みの整備や交通戦略といった「ハード」の話ではなく、人と人の繋がりから生まれる様々なことをテーマとした「ソフト」のまちづくりです。あなたの持つ天神へのLoveを、まちづくりへのアクションにしてみませんか?
5月23日、テンジン大学にて開かれた「天神まちづくり授業の説明会」を経て
始動しました「天神まちづくり学科」も、この日で5回目を迎えました。
本日のテーマは
「外国人のおもてなしをまち全体でやるには?~前編~」。
前回、きらめき通りを歩行者天国にした上で開かれた
イベントの裏側を主催者側の目線で体験したメンバーは、
昨今 ビジネス、留学、移住、観光で海外からの流入が増えてきた福岡の街が、
果たして 彼等を受け入れる器としてちゃんと機能を果たしているのか
の調査をメインテーマに、約2時間半を過ごしました。
先ずは岩永学長より現状の大まかな説明。
この天神の街がどの様な人の動きで構成され、
その中で不足している問題点を上げながら、
世界的に広がっている新しい可能性等々、
大まかに捉えられている事柄が伝えられます。
続いて、この福岡の中心地で
実際にAirbnbをされている濱口さんからご自身の体験をお話頂きました。
そもそもAirbnbとはどの様な物かという事から始まり、
宿泊客はどの様な構成か、年齢は、利用者は何時が多いのか、
その目的とは…といった事を中心に話されてゆきます。
予習を終えたところで、ここからは街へ赴き、
窓口役をされている方々から直接現状を伺ってくる事に。
テーブル毎に
●ライオン広場の観光案内所
●イムズのインフォメーション
●ソラリアプラザのインフォメーション
●西鉄グランドホテル
と割り振られ、インタビューに繰り出します。
早いところで15分、長いチームは30分近く時間を掛けて調査をしてきました。
全員が揃いましたら、5分くらいの纏め時間を経て報告。
同じ商業施設のイムズ、ソラリアプラザでも、
インフォメーションに訪れる方、尋ねられる内容が異なっていること、
観光案内所、ホテルでも、訪れる人や求められる事が驚く程様々でした。
ただ、総ずるところ、福岡という街は観光を求められておらず、
案内が不足しており、単に入り口と買い物先としか捉えられていない
という現実が見えてきました。
ここ迄で今回は終了です。
次回は後編。留学生の方々を交えて、どの様な話が発展されるのでしょうか
(テン大学生 大崎 愛子)
【今回の授業のコーディネーター】
岩永真一 福岡テンジン大学学長
2009年に独立したのをキッカケに福岡市共働事業提案制度に「福岡テンジン大学」を提案、2010年9月に福岡テンジン大学として開校し学長も務める。学長としての顔以外にも、集客・販売促進の広告プロデュース、九州大学非常勤講師や小中学校での講師、男女共同参画やまちづくり・地域づくりでの講師、ファシリテーターなどを行っている。2012年から福岡市総合計画審議会委員、2013年4月より北九州市立大学の特任教員も務める。 |
【今回の先生】
We Love 天神協議会
福岡市の人口増加とともに福岡の経済・情報・ファッションの発信地として栄えてきた天神だが、過密化による交通渋滞や違法駐輪などの課題を抱え、市や地権者・事業者による「新たな都心づくり」の試みとして2004年に歩行者天国やオープンカフェなどの社会実験を実施。これがキッカケとなり「I Love 天神フォーラム」が開催され、2006年に天神の様々なまちづくり事業を行う「WeLove天神協議会」が誕生。天神の賑わいづくりから、交通課題の解決、モラル・マナーの向上、インバウンド対策などを行っている。 |
【今回の教室】 天神のまち
福岡市中央区にある九州一の繁華街。天神という地名は、江戸時代に黒田家が福岡城の鬼門にあたる場所に移された水鏡天満宮に由来する。以後、江戸時代から「天神町(てんじんのちょう)」と呼ばれ、1964年に隣接する因幡町・鍛冶町が含まれた「天神」となった。現在では、多くの商業施設が集積し繁栄していく一方で、渋滞や違法駐輪、落書き、ポイ捨てなどの問題も多く、課題解決に向けた社会実験などを経て2006年に、行政や商業施設、天神に居を構える企業などによりエリアマネジメント組織「We Love 天神協議会」が設立された。(写真提供:福岡市)
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