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レポート日記

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神、塩、酒。心身浄化、宮崎県北の旅。

開催日:2015年11月07日

コラボレーション授業

【神・塩・酒】

この3つのキーワードに誘われて集った仲間達と一緒に、

1泊2日で宮崎県北を旅して来ました。

 

これは今年の2月に行われて好評だった“宮崎県北の旅”第二弾で、

高千穂町・日之影町・延岡市の広域観光を推進するために活動している

「スピリチュアルひむか観光協議会」さんとのコラボ授業です。

 

第一弾が「チキン南蛮を食べに行こう!」というノリだったので、

第二弾は「浄化の旅」と題し、スピリチュアルをテーマに掲げ

参加者自らが“ひむか観光大使”となったつもりでモノ・ヒト・コトを見てもらい、

2日間を通して福岡に住む私達に何が響くのかを感じてもらおうと企画されたものです。

 

 

同じ九州でもなかなか行きにくいと言われる宮崎。

前回はバスでの移動だったので、

今回は道中も丸っと楽しんでもらおうとレンタカーをチョイス。

 

A班とB班の2台に分かれて、

それぞれ14時までに最初の目的地である日之影を目指し、

その間のルートは自由に決めながらのドライブスタイルで旅はスタート。

 

福岡市内から高千穂までは車で約3時間半。

車内で自己紹介をしたり、なぜこの授業に参加したのか、

どこに行きたいかという話題で盛り上がっているとあっという間でした。

 

A班

熊本IC

阿蘇ミルク牧場(ソフトクリーム補給のため)

高千穂峡

おのころ茶屋でおのころ丼ランチ

日之影

 

 

B班

御船IC

パン工房ヤマGEN(ブルーベリーパイ補給のため)

幣立神宮

うのこ滝

日之影

 

 

どちらも全く違うルートを選択するというミラクル。

日之影の『わら細工 たくぼ』さんで合流し、

ここでようやくスピリチュアルひむか観光協議会のお二人とも

お会いすることが出来ました。

 

 

早速、今回最初の共同ワークショップである「わら細工」づくりを体験。

わら細工は、宮崎県北地域で神話に起源をもつ“しめ縄”を

継承・発展させた伝統工芸品です。

 

教えてくださるのは、わら細工職人の甲斐 陽一郎先生。

時代と共に失われつつある“わら細工”の魅力と、

現代だからこその使い道や工夫があると考え、

現代人のライフスタイルにも取り入れていけるような

洗練されたものづくりを目指していらっしゃいます。

 

今回は、人と人との縁を結ぶという願いを込めた縁起物である

“むすび飾り”にチャレンジ。

わらを綯う(なう)という慣れない作業に最初は手間取っていたけれど、

一度コツを掴んだら「もっと上手に作りたい!」という気持ちになって、

2個目3個目と取り組んじゃうのが不思議です。

 

とても可愛くて、素朴な中にも日本伝統の美しさや力強さが感じられる、

素晴らしいお土産が出来上がりました。

 

 

 

 

 

 

再び二手に分かれ、18時までの自由行動では

先ほど行けなかった残りの場所を目指すことに。

 

 

A班

天岩戸神社(あまのいわとじんじゃ)・西本宮

天安河原(あまのやすかわら)

高千穂神社・神楽殿

 

 

B班

高千穂神社・神楽殿

高千穂峡

荒立神社

 

 

やはり高千穂峡と高千穂神社は人気スポットのようで、

皆さんの高千穂峡に行きたかったという願いは無事叶えられました。

 

 

 

ここからは男性・女性チームで別れ、それぞれ違うお宿に泊まります。

男性陣は築150年ほどの古き良き日本家屋の邸宅に、

女性陣は3世代の賑やかな家族が出迎えてくれるアットホームにと、

普段なかなか経験することがない“民泊”が出来るというのも

今回の魅力の一つだったようです。

 

お母さん手作りの田舎料理や川魚料理がずらりと並び、

ビール・焼酎・日本酒と地元の酒蔵で造られたお酒を楽しみながらの宴会は、

日付が変わっても続いておりましたとさ。

 

 

 

 

 

 

ホストの皆さんも最後まで付き合ってくださり、

宮崎の方々の心温まるおもてなしは本当に骨身に沁みるんです。

 

 

翌朝、男性陣は日之影の森林セラピーを散策に、

女性陣は秋元神社に連れて行っていただきました。

手つかずの自然がそのまま残る風景は、

何枚写真に収めても飽きることはありません。

 

 

朝から綺麗な空気と健康的な朝食で満たされた後は、

延岡にある「道の駅 北浦」で塩づくりを見学します。

この地域の透明度の高い海水を、何日もかけて濃度を高めて行く

昔ながらの製法で作られた「月の塩」。

目の前に広がる九州No.1に選ばれるほどの美しい下阿蘇ビーチを

眺めながらの塩ソフトはまた格別でした。

 

 

 

お次は、この時期の延岡の風物詩“鮎やな”へ。

川をせき止めるようにして川幅いっぱいに仕掛けられた“やな”のダイナミックさは

想像を遥かに超えていて、圧巻の一言。

 

ちょうど真ん中の「落簀(おてす)」部分に鮎がかかっており、

鮎の習性をうまく活かした伝統的な漁法に深く感心させられました。

 

 

 

 

 

この仕掛けを作った高橋生矢さんは、“鮎やな”だけではなく

そこに流れる川や成長して戻って来る鮎、

その全てに対してただならぬ愛情をお持ちの方で、

毎朝点検しては必死に持ち堪えている“やな”にいつも感謝するのだそうです。

 

少しの異常も見逃すことなくそのクオリティを保つ秘訣は、

こういったところに隠されているのかもしれません。

 

 

 

 

 

昼食は川辺の囲炉裏席で鮎を食べよう!ということで、

延岡観光協会の岩本さんに鮎を刺す串づくりワークショップを開いていただきました。

肥後ナイフを使って、四角く切った竹を鉛筆のように丸く削っていきます。

 

その串に刺した鮎を囲炉裏の周りに並べて、

うまく焼けたら背骨を上手に抜く方法を教えてもらっていざ実食。

自分の作った串で食べる天然の鮎は、感動するほど美味しかったです。

 

 

 

 

 

高橋生矢さん直伝の鮎の炊き込みご飯と、

鮎とカボチャの味噌汁も振る舞っていただき、

美味しすぎておかわりする人続出で、

「君たちのためなら何でもしてあげるからまたおいで」という

高橋生矢さんの言葉があまりに嬉しくて、

必ずまた来ようと誓ったのでした。

 

 

 

最高の昼食を堪能した後は、皆さんお待ちかねの「千徳酒造」さんへ。

ここは延岡で日本酒だけを造り続ける酒蔵ということで、

昔から地元の方々にも強く愛されています。

 

昨夜の夕食時にも飲ませていただいたので、

その美味しさは既に検証済みですが、

お酒造りにかける想いと、人を大事にする心が随所に見受けられて、

愛情込めて一つ一つ丁寧に造られているのが伝わってきます。

 

 

 

 

 

毎年受賞している代表的なお酒の他にも、

日本酒で造った贅沢な梅酒や、シュワッっと爽やかなスパークリング日本酒、

宮崎でしか手に入らないお酒なんかも色々と試飲させていただきました。

 

 

 

美味しい食事とお酒を存分に堪能したところで、

最後この旅の振り返りをするために延岡の観光協会にお邪魔しました。

 

大きな地図にA班B班それぞれが行ったルートを書き込んで、

今回の旅の感想と、次来るならどこに行きたいかも発表していただきました。

 

お互いに行ってない場所の写真を見せてもらいながら共有したりして、

思い思いに宮崎県北の旅を堪能されたようでした。

 

 

 

 

 

宮崎がこんなに自然豊かで見どころ満載な所だなんて知らなかったと、

もっとたくさんの人にここの良さを知って欲しいから、

広報活動をもっと頑張ってくださいという観光協議会への激励もあったりして、

今後の宮崎から目が離せなくなりそうです。

 

 

今回2日間とも雨予報だったにも関わらず、

雨が私達を上手に避けてくれて何かに守られてるような不思議な旅であり、

たくさんのヒト・モノ・コトに支えられた、

まさにスピリチュアルな旅となりました。

 

この2日間があまりに非日常すぎて、

帰りの車ではスピリチュアル談義に花が咲いていましたが、

また明日からの活力になったと言う声が聞けて嬉しかったです。

 

 

 

 

もし都会の生活に疲れたと感じたら、

ぜひ宮崎の地で癒されてみてはいかがでしょうか?

訪れるだけで元気になれたり、浄化される場所があるって素敵ですよね。

 

 

(ボランティアスタッフ かねやま たかこ)

 

 


 

 

【今回の授業のコーディネーター】 谷口 竜平 福岡テンジン大学授業企画統括

 

1980年福岡県宗像市出身。広告業界で企画・デザインに携わる。現在はブランディングディレクター/デザイナーとして企業などのコンセプトメイキング、ブランディング、VI計画、ロゴ制作、広告企画など多岐にわたって活動。その他に、2013年1月より北九州市立大学の契約職員として、文部科学省GP事業のブランディングおよび学生の教育にも携わる。

 

 

 


 

 

【今回の先生】 高千穂・日之影・延岡のみなさん

スピリチュアルひむか観光協議会

 

スピリチュアルひむか観光協議会は宮崎県北部に位置する高千穂町・日之影町・延岡市の広域観光を推進するために活動している。キーワードを『神旅』とし、「神話・伝説」、神が宿る「自然」、神業としか思えない「技」を体感する旅を演出している。

今回のコラボ授業では、当協議会のメンバーを始め、地域をよく知る案内人の方たちにこのスピリチュアルひむかエリアの魅力を伝えていただく。

※スピリチュアルひむか観光協議会の構成団体高千穂町、日之影町、延岡市、高千穂町観光協会、日之影町観光協会、延岡観光協会、延岡商工会議所

 

 

 


 

 

【今回の教室】 高千穂町・日之影町・延岡市

 

アマテラスオオミカミが岩戸隠れしたという天岩戸神社を始めとする数々の神社がある高千穂町。”神話の里”として、またパワースポットとして、全国から多くの観光客が訪れる。特に、約7kmに及び柱状節理の断崖名勝天然記念物である高千穂峡は、神秘的かつ雄大な雰囲気をかもしだしている。

山々に囲まれた日之影町は、面積の約92%を森林が占めている。緑の葉を茂らせる広葉樹林の木々、きれいな水が流れる川など、素晴らしい自然を有する。この山の暮らしの中で伝わる竹や藁をつかった細工は、芸術性も高く、海外でも評価されている。

旭化成の生まれたまちとして知られる延岡市。まちなかに工場がありながら日本一の水質を誇る五ヶ瀬川が流れ、この水ではぐくまれた食材や地酒は県内外で高い評価を受けている。また、延岡発祥のチキン南蛮、辛麺など、市民に愛されるソウルフードも楽しむことができる。