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“福岡のまち”が演劇に!~擬人化視点から見る福岡のまちづくり

開催日:2024年04月27日

通常授業

日本は漫画、アニメ等で様々なものを擬人化してきました。福岡のまちを擬人化している、そんな劇団があることを、皆さんはご存じですか。今回は、福岡のまちを擬人化し演じる劇団ギンギラ太陽’s主催者、大塚ムネトさんを先生にお呼びしました。

 

 

 

 

大塚さんは春日原変電所のかぶりものでにこやかに登場されました。以前、舞台鑑賞をした時に俳優さんの姿勢がきれいだったのですが、大塚さんの姿勢もまっすぐで美しかったです。

 

 

大塚さんは「当たり前に日常にあるものが社会を支えている」と話されました。建物や乗り物を擬人化することでわかりやすく伝えることができるそうです。

 

 

劇団ギンギラ太陽’sの動画では、大丸やエルガーラ、パルコといった福岡市民おなじみのキャラクターが登場しました。今回見た動画ではコスモスやツルハといったおなじみのドラックストアも登場しました。これはコロナの最中、「なぜ、今やるのか」にこだわり作成したそうです。コロナ時、多くの人がドラックストアを必要としていました。その時代を反映させたとのことでした。劇団ギンギラ太陽’s の劇はお客さんも巻き込んで進んで行きます。10分程度の動画でしたが、劇団ギンギラ太陽’sの魅力が十分伝わり、今すぐにでも劇場に行きたい気持ちになりました。

 

 

特攻機を擬人化し「戦争」を伝える舞台もされています。その舞台には過去の特攻機と現在のバスが同時に登場します。擬人化することで時空を超えた物語にすることができ、歴史を知らない人にもわかりやすく伝えることができるとのことでした。

 

 

 

 

大塚さんが擬人化を思いついたのは、イムズがきっかけでした。最初は表面的で皆が知っていることを題材にしていましたが、取材をし、本質を深堀することで、まちには笑えて、泣けて、感動する物語が多くあったそうです。30年をかけても知らないことがあり、ずっと物語が続いているとのことでした。

 

 

大塚さんは擬人化する企業に、許可をとったことがないと話されました。しかし、演劇を中止するように求めた企業は今のところないそうです。博多のにわか文化、風刺を認める文化がそれに影響しているのではないかとのことでした。

 

 

 

 

大塚さんは演劇をやる場所として東京は絶対的な場所ではなく、地元福岡で表現者として生きていきたいと言われました。福岡ならではの物語をつくりたいという大塚さんの熱い想いが伝わってきました。

 

 

 

 

 

 

最後にグループワークとして、劇団ギンギラ太陽’sのこれからの可能性、ポテンシャルについて話し合いました。私がいたグループでは、「映像として残す」「若い世代に知ってもらうようにする」「他県でも上演する」といった意見がでました。他のグループでも活発な意見交換がされており、大塚さんも嬉しそうでした。

 

 

 

 

授業終了後、大塚さんとのツーショットを求める人が多くおり、大塚さんが持ってこられたイムズの模型をかぶって写真撮影をされていました。皆さん、笑顔で嬉しそうでした。私もかぶってみたのですが、思っていたよりも軽かったです。しかし、いつもとは異なる格好で演技をするのは大変そうだと思いました。

 

 

私が今回の授業で一番心に残ったことは「色々な演劇があっていいじゃないか」という言葉です。これは演劇だけに言えることではありません。色々な考えや個性があり世の中は成り立っています。演劇というエンタメはそういうことを考えるきっかけになるのではないかと思いました。

 

 

 

 

普段、何気なく見ている風景が劇団ギンギラ太陽’sの劇を見た後は少し違って見えるかもしれません。大塚さんの福岡のまちに対する敬意、愛情がひしひしと伝わってきた素敵な授業でした。

 

 

<STAFF>

Report:野田 真紀子

Photo:濱砂 順子、森 彩夏

 

【今回の授業のコーディネーター】

“福岡のまち”が演劇に!~擬人化視点から見る福岡のまちづくり

岩永 真一

1981年、福岡市出身。広告業界でプランナーを経験し2009年に独立。大学生のときから街のそうじをしているグリーンバードに参加していたのをキッカケに、天神のまちづくり団体:We Love 天神協議会へ参画。独立したのをキッカケに福岡テンジン大学を企画し、2010年9月に開校・学長を務める。現在は、週1会社員・週1大学の教員など、複数の職場・仕事・プロジェクトに関わるパラレルキャリア(複業家)の働き方。

岩永真一ブログ

 

【今回の先生】

“福岡のまち”が演劇に!~擬人化視点から見る福岡のまちづくり

大塚 ムネト

ギンギラ太陽'sで作・演出・かぶりモノ造型および出演を担当。劇は、地元福岡を題材とし擬人化されたビルや乗り物が登場するのが特徴。「地元にこだわった地産地消の物語」をコンセプトに、福岡以外での全国ツアーを「地方公演」として実施。第42回ギャラクシー賞ラジオ部門優秀賞、平成19年度福岡県文化賞、平成22年度福岡市民文化活動功労賞を受賞している。

 

 

■ギンギラ太陽's WEBサイト

http://www.gingira.com/

【今回の教室】

“福岡のまち”が演劇に!~擬人化視点から見る福岡のまちづくり

赤煉瓦文化館 2F

明治時代の我が国を代表する建築家・辰野金吾と片岡安の設計により、 日本生命保険株式会社九州支店として明治42年(1909)に竣工。 赤煉瓦と白い花崗岩の外壁は19世紀末のイギリス様式で、ほかに尖塔やドームなど、小規模ながら変化に富んでいる建物です。

福岡市歴史資料館として使用された後、有料の会議室等を備えた市民に開かれた施設「赤煉瓦文化館」としてオープン。平成14年(2002)からは1階の一部が「福岡市文学館」として使用され、 文学に関するさまざまな情報を収集・提供しています。 国の重要文化財。 

 

住所:福岡市中央区天神1-15-30

電話 : 092-722-4666

※お問い合わせは所在場所についてのみ、お願い致します。授業内容につきましては、福岡テンジン大学までお問合せください。

 

■WEBサイト

赤煉瓦文化館 (福岡・博多の観光案内サイト よかなびへ)

※駐輪場は、周辺の路上駐輪場をご利用ください。