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天神の過去から未来を巡る体験ツアー ~ワンビルから天神を見よう!~

開催日:2025年02月22日

コラボレーション授業

2/22(土)。3連休の1日目は晴天。

Back to the futureの様な過去・現在・未来を行き来する半日が始まりました。

 

ワンビルを担当している西鉄の日宇さん

 

今回の集合場所となったとある部屋にあるジオラマの解説パネル

 

・One Fukuka Buildingについて。

元々あった3つのビルが1つに統合されたワンビル。天神一丁目、創造交差点、0から1が生まれる、オンリーワンの場となる様に、との思いを込めて命名されました。

 

・1961年の天神のジオラマについて

ワンビルの前身である福ビルが建設された時代。路面電車が街を行き来し、南隣にはアーケード街の西鉄街、渡辺通りを隔てて福岡スポーツセンター。今も安定感のある天神ビルが歴史の生き証人なのだと思いました。

ジオラマは西鉄100周年の際に制作され、お蔵入りしていた物を、再度お披露目したもの。ワンビルオープン後、西鉄本社入口でまたお目に掛かれるそうです。

 

・天神の歴史年表について

西鉄・日宇さんから、歴史年表の掲示経緯が説明されます。2022年5月25日 西日本新聞のアンケートで、歴史を感じさせる街並みや場所が失われる事に対する声がNo.1(206件)と多かったこと。来街者の学び、小学生の社会科見学として、活用できる場を設置した事が示されます。

 

・天神の歴史(講義)について

古地図や絵葉書の収集家でもあるアーキビストの益田さんから、1612年に遡っての天神の歴史講義が開講されます。

 

 

 

天神町は、藩主・黒田長政が水鏡天満宮を遷宮した事で誕生したこと。1911年 博多電気軌道の開業で天神交差点が出来たこと。交差点ができた頃は、江戸時代の上中級藩士の邸宅の区画を活用し、県立福岡高等女学校、福岡英和女学校など、10を超える学校があったそうです。

 

戦災を経て、1952年 占領軍の統制解除で新築ビルが相次ぎ竣工されます。

 

そして、1955年に天神町市場(現・福岡銀行本店)で大火災が発生。108店舗中66店舗が被災。商業上の利便性から角地に市場が移転する事になります。そして、1961年 福岡ビルが竣工します。天神ビルも竣工し、明治通りは全国初の高層ビル街・摩天楼と呼ばれそうです。

 

時代は過ぎ、2017年 容積率・高さ制限の緩和による天神ビッグバン、再開発が街区毎に始動しています。

 

戦災、火災と災禍を契機に、立ち上がる天神が印象的でした。

 

 

益田さんの話を終え、みんなで移動です!

 

 

 

ワンビルの足元の地下、因幡町通り地下通路に設置された天神歴史年表!

 

・街歩きについて(水鏡天満宮、市役所跡、歴史年表)

講義後は、実地調査として、水鏡天満宮、市役所跡、歴史年表を見学しました。福岡市発足時は5万人(→)、本物の歴史年表と対面。年表は印刷物であり、西鉄さんの本気度が感じられます。未来の歴史は映像で展開されるそうです。

 

 

そしてワンビルの中にも潜入!

 

 

ワンビルの高さから見る福岡のまちは・・・これまで見たことのない景色が!

 

・内覧、ワークショップについて

17階に移動し、ビルから外を眺めます。眼下には、今後再開発予定の福岡中央郵便局、中景には、荒津大橋、遠景には、海の中道と天神一丁目に立つワンビルの気持ちになりました。

 

 

その後、一同は、6階のカンファレンススペースに移動し、お題「因幡町通り地下通路の天神歴史年表を活用した 新たな天神の体験コンテンツを考える」に取組みました。

 

 

 

天神歴史年表を活用した天神の体験コンテンツの「対象者」を、グループごとに「選択制」でワークショップ!

 

その対象者とは?

「20-30代女性」「子連れファミリー」「福岡移住者」など、様々でした。

 

福岡、天神に興味、愛着を持ってもらうという開かれたイメージは一貫していて、デジタルスタンプラリー、QRコード、VRを活用し、過去・現在の可視化を提案している点が印象的でした(→復刻スイーツ体験など)

 

 

福岡転入2カ月の自分にとって、ワンビルは通勤路にあるビルの一つでした。今回の体験を通じ、過去・現在・未来をちゃんと繋ぐ、一丁目のジェントルな存在と見直しました。天神のこと、教えてくれて ありがとう!!

 

 

ワンビルの横に設置工事中の、話題のピクセルツリー前にて☆

 

 

※当日の様子が、2025年2月24日(月)のRKB毎日放送「タダイマ!」にて、放送されました!

参照:TBS NEWS DIG(RKB毎日放送)『「ワン フクオカ ビルディング」に新スポット 巨大年表400年の天神地区の歴史』

https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/1749896?display=1

 

 

<この授業のスタッフ>

Report 白倉 幸治

Staff 久保山 大輔、たけうち のぶこ、森宗 楓矢、今里 恵美

【今回の授業のコーディネーター】

天神の過去から未来を巡る体験ツアー ~ワンビルから天神を見よう!~

岩永 真一

1981年、福岡市生まれ。就職氷河期世代で内定ゼロで大学を卒業し、アルバイトで社会人を始める。大学卒業前より、まちのそうじをするgreen birdに参画。その後は広告業界でプランナー/ディレクターとしてサラリーマンをしながら、福岡・天神エリアのまちづくり団体にも参画。27歳で脱サラして独立、28歳で福岡テンジン大学を立ち上げ学長を務める。31歳より複数の組織に所属する複業家の働き方を始める。現在は、人材育成・教育・まちづくりや、複数の企業の経営支援など、複数の組織で複数の職業を実践する複業家。2017年、福岡の歴史絵本「のったよ!ふくおかタイムスリップ号」をプロデュース・脚本担当し発刊。2025年よりKBC「ぎゅっと」の第3月曜コメンテーター。

 

■WEBサイト

岩永真一/学びの場をつくる専門家

登壇実績

【今回の先生】

天神の過去から未来を巡る体験ツアー ~ワンビルから天神を見よう!~

益田 啓一郎

1966年大分県宇佐市生まれ。ゼンリン子会社を経て2000年に独立後、 社史・地域史の執筆編集に携わりながら10万点余の古写真・資料を収集。 まちの歴史文化の記録・逸話発掘を継続してきた。近年は西日本鉄道創立 110周年史「天神発展史」や博多祇園山笠「西流50周年史」の執筆をはじめ、NHKブラタモリやFBSめんたいワイド「ひと駅ノスタルジー」など数多くのテレビ・ラジオ番組や映画などの監修・企画協力も行う。西日本新聞meにて「天神の過去と今をつなぐ」を連載した。

著書は「松永安左エ門と福岡の近現代史」「ふくおか絵葉書浪漫」 「博多パラダイス」「伝説の西鉄ライオンズ」「ふくおか喫茶店文化史」「福ビルと天神の60年史」など多数。2025年1月新刊「吉田初三郎鉄道鳥瞰図」、今夏発刊予定「天神の過去と今をつなぐ(西日本新聞社)」。

※アーキビスト(Archivist)=文化、産業的な価値ある資料を集め、それらを意義付けしながら活用する人材。

 

■WEBサイト

益田啓一郎(パインズWEBサイト)

天神の過去から未来を巡る体験ツアー ~ワンビルから天神を見よう!~

西日本鉄道

福岡を基盤に鉄道・バス・ホテル・商業ビル・流通業などを展開する鉄道会社。明治期に福岡各地で鉄道事業が起こり、1911年開業の九州電気軌道が前身となっている。1942年に九州電気軌道・福博電車・九州鉄道・博多湾鉄道汽船・筑前参宮鉄道の5社が合併し、西日本鉄道が発足した。「西日本鉄道」の社名は、5社合併時の博多湾鉄道汽船社長であった太田清蔵氏により命名されたもの。

 

<WEBサイト>

西日本鉄道株式会社

【今回の教室】

天神の過去から未来を巡る体験ツアー ~ワンビルから天神を見よう!~

ONE FUKUOKA BLDG. (略称:ワンビル)

天神ビッグバンにより、福岡ビル・天神コア・天神ビブレの一帯開発により2024年12月に竣工したビルで、4月24日に開業予定。ONE FUKUOKA BLDG.(略称:ワンビル)の開発コンセプトは「創造交差点」で、ビジネスエリアと商業エリアが交わり、オンとオフが行き交う「福岡という都市の創造交差点」、アジアに最も近い都市として、ヒト・モノ・情報が交じり合う「アジアと福岡・九州の創造交差点」、職住近接のコンパクトシティならではの多様なライフスタイルの人々が集う「働きと暮らしの創造交差点」の3つの想いが込められている。

 

住所:福岡市中央区天神一丁目11番1号 ONE FUKUOKA BLDG.

WEBサイト:ONE FUKUOKA BLDG.|ワン・フクオカ・ビルディング

 

■MAP