フクオカテンジン大学

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2023年 年頭所感

2023年の年頭にあたり、謹んでご挨拶申し上げます。日頃より、福岡テンジン大学の活動に対し、ご理解と格別のご支援を賜り、厚く御礼を申し上げます。

 

 

2020~2022年は世界を一変させた感染症の発生と、その対策に追われ様々な社会活動が制限され、またそれに慣れた日常となっていった3年間でした。一方で2022年も暮れにかけて若者も高齢者も、非日常の体験を求めて音楽LIVEに出かけたり、旅行に出かけたりという話を多く見聞きするようになり、サッカーW杯では世界中の人がマスク無しで大声観戦する景色が観られ、世界は確実に進んでいくのを感じました。

 

ここ福岡では、天神ビッグバンの掛け声のもと、多くのビルが再開発の計画が立てられ、区画単位で大型再開発を計画も複数あり、100年に1度の規模の「都心部の大リニューアル期」に突入しました。

 

 

人は人間の都合により自然の一部を変えていく。都心部の大リニューアルは、自然の河川の治水強化に向けた川底や護岸工事を行うのに似ていると感じています。それは、そこに住まう多様な生き物たちの生態系を一度破壊し、また住めるように人工的に少し施した末に、小さな生き物たちが戻り始めてから再びエコシステムが機能する自然に近い河へと姿を変えていく、そんな工程のようなものなのかもしれません。

 

天神ビッグバンは、工事中のエリアでは営みから活動から消費が消え、人の姿が消え、どこか心に穴が空いたかのような寂しさを天神にもたらしています。これから2026年末に向けて、様々なビルが機能を更新させて立ち上がっていくものの、商業・ショッピングがメインだった天神から、オフィス・金融をメインとした天神へと変身していきます。

 

この中で、福岡テンジン大学は「多様な人が出会う場」「対話と学びがある場」「家族とも職場とも違うサードプレイスの場」を、このリニューアルされていく天神の中に見つけ、創り出していくことで、福岡の天神を中心に“小さな営み”が沸き起こり、人と人との交流や関係が常に生まれていくエコシステムがより機能する“まち”を目指していきたいと考えています。

 

 

これからの日本社会は地方の人口減少と都心の高齢化による、人手不足がより顕在化していくことと思います。働き方も、学び方も、そしてライフスタイルもまだまだ変化していくという前提に立ち、ここ福岡で“まち”を軸にした学びの場を創り続け、その場をもとに人と“何か”が繋がっていくよう、福岡テンジン大学は2023年も活動を続けます。スタッフ一同、楽しみながら授業企画を行ってまいりますので、より一層のご理解とご支援を賜りますよう、よろしくお願いいたします。

 

2023年1月 福岡テンジン大学 学長 岩永 真一