フクオカテンジン大学

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レポート日記

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[天神夜キャンパス] 大人の社会科見学~本のある毎日に~

開催日:2014年07月23日

天神朝キャンパス

 

 

 

毎月第三水曜日、7:30から始まる朝キャンパス。

今月はなんと初の夜開催!

お仕事帰りと思しき方々が、天神のど真ん中にある

TSUTAYA天神駅前福ビル店に集まりました。

 

 

 

 

まずはバックヤードを見学。

案内してくださったのは、TSUTAYAの黛さんです。

全国のTSUTAYAの中でも最大の書籍数を誇るだけあって、

そこは本の山、山、山!

それでも私たちが見学させていただいたところは、中古の在庫の一部とのこと。

なんでも店頭には約30万冊の本があり、その8割は中古だそうです。

 

 

月に10万冊の本が売れるそうなので、単純計算で…一日3,000冊!

売れた本と同じ本を補充するわけではないので、常に入れ替わっています。

月に一回来たとしても違うラインナップになっているのです。

補充のためには買い取りが必要ですが、

駅前という立地のため大量持ち込みはあまりありません。

そこで宅配、出張買い取りも行っています。

しかしそれでもまかなえないため、

ネットで発注したり全国のTSUTAYAから集めているそうです。

 

 

30万冊の管理を任されているスタッフの皆さんは、最初に担当分野を割り振られます。

その分野に特に詳しくなり、何を出し何を引くべきか、勘が働くようになっていきます。

ちなみに黛さんの得意分野は教養書、ビジネス書だそうですので、

この分野で探し物があるときは店頭で黛さんを探してください(笑)

また、売り上げの高いもの、少ないものを把握し、

そのバランスを考えて在庫を出すのもスタッフの皆さん。

各々の経験によって培われた感覚でチェックしているんですね。

 

 

次に、店内のカフェ・ド・クリエへ移動。

テン大史上初の、営業中の店舗内でのワークショップを開催しました!

(居合わせたお客様、お騒がせして申し訳ありません。。)

 

今回の授業では宿題が用意されていました。

「自宅の本棚の写真を撮ってきてください」というもの。

本棚はその人の趣味、思考が結集した、言わば頭の中!

一つとして同じものはないはずです。

それをグループに分かれ、見せ合ってみました。

 

 

 

 

 

 

小説に偏っている人、自分の仕事関係の本が多い人、

本より漫画が多い人…本当にさまざまです。

(ちなみに学長は歴史モノが多いとのこと。どおりで最近メルマガの内容が…)

大盛り上がりですが、ここで本日の先生が登場。

今泉で、旅と古本の店 ひとつ星の店主をされている、白石隆義さんです。

学長のインタビュー形式でお話を伺いました。

 

 

 

 

 

 

―いつ営業されているんですか?

週末の13:00~19:00です。平日は会社員をやっているので、週末限定で開けています。

 

―日本一小さい、とのことですが、どれくらい小さいんですか?

1坪、畳2枚分ですね。

 

―その小さなスペースに、どんな本を置いてあるんですか?

基本的に自分が面白そうと思った本で、仕事柄デザインの本が多いですね。

あとは旅が趣味なので旅に関する本も。

 

―本業もありながら、どうして古本屋を開こうと思ったんですか?

本好きが高じて、ですね。

元々老後に古本屋のオヤジになるのが夢だったんですが、

タイミングが合って、老後を待たずにその夢を叶えることになりました。

 

―古本屋って、どうやってなれるんですか?

まず古物商の免許を警察に申請しなければなりません。

 

―お店のコンセプトはありますか?

旅も本も、人生において絶対に必要なわけではありません。

でもその一見無駄なものにこそ、生きる楽しみを見い出せる、

価値のあるものだと考え、店を開いています。

 

―古本屋を始めて、何か変化はありました?

2つあります。

一つ目は、読みたいかどうかではなく、売れるかどうかで本を見るようになったこと。

二つ目は、今まで読まなかったジャンルにも目を向けるようになったことです。

 

―それで、なにか発見はありましたか?

人が良いと言っている本はだいたい良いものですね(笑)

 

―老後の夢を早くも叶えられたわけですが、次の夢は何かありますか?

「泊まれる図書館」を作ってみたいなぁと考えています。

圧倒的な蔵書数を前にして、眠ってもいいしいつまでも読みふけってもいい。

そんな図書館があったらいいなぁと思っています。

 

 

実はひとつ星さんはテン大の生協のひとつ。

http://tenjin-univ.net/school_cafeteria/

是非学生証持参でお店をのぞいてみてください♪

 

 

珍しい本屋の店主さんのお話が聞けたところで、最後のワークショップです。

19:30に始まった授業も終盤にさしかかり、私のお腹もぐーぐー。。。

ということで、カフェ・ド・クリエさんのサンドイッチを

いただきながらのワークショップとなりました♪

 

 

 

 

現在TSUTAYA福ビル店の本棚の一画を、

テン大とコラボした本棚にする計画が進んでいます!

その本棚、普通の本棚じゃつまらないですよね。

テン大が手がけるからには何か面白いものにしたい!

そこで今日参加されている皆さんに、アイデアを出していただきました。

 

 

 

 

・帯やポップのような、店員さんのオススメの言葉が書いてあったら手に取りたくなる。

・本を売る人が別のオススメの本を紹介するしおりをはさみ、そのまま店頭で販売される。それを買った人はしおりを見て、自分と同じ本を読んだ人のオススメの本を知ることが出来る。

・勧めている人の顔や職業がわかるようにする。

・福岡は転勤してくる人も多いので、4月は福岡を紹介する本棚にする。

・今回のワークショップの内容をそのまま実践!誰かの本棚を再現する。例えば○○歳男性、Webデザイナーの本棚、△△歳女性、小学校教師の本棚、など。

 

 

本当にたくさんのアイデアをいただきました。

さすが本好きの皆さん!

実際に本棚づくりが始まった際は、

是非学生の皆さんにも参加してほしいです!!

 

 

黛さん曰く、売りにきた本を見ると何となくその人のことがわかると言います。

それくらい本は読み手の何かを作り得るもの。

それがまた別の人の手に渡り、その人にも影響を与える…

TSUTAYA福ビル店では、知らず知らずのうちにそんな循環が起こっています。

 

 

あらためて、本って、素敵なものですね。

 

 

(ボランティアスタッフ 森部 友梨)

 

 

本授業は福岡テンジン大学と『We Love 天神協議会』とのコラボレーションによる授業です。

【特別学科】 天神朝キャンパス

この授業は、天神を安心・安全・快適な街にしようと活動する「We Love 天神協議会」と一緒に進める特別授業です。天神の新たな朝の魅力を発掘するために始まりました。開催日は、毎月第3水曜日。出勤途中の方も、お休みの方も、天神の朝を楽しみませんか?

 


 

【今回の授業のコーディネーター】

  岩永真一 福岡テンジン大学学長

 

  2009年に独立したのをキッカケに福岡市共働事業提案制度に「福岡テンジン大学」を提案、2010年9月に福岡テンジン大学として開校し学長も務める。学長としての顔以外にも、集客・販売促進の広告プロデュース、九州大学非常勤講師や小中学校での講師、男女共同参画やまちづくり・地域づくりでの講師、ファシリテーターなどを行っている。2012年から福岡市総合計画審議会委員、2013年4月より北九州市立大学の特任教員も務める。

 

 


 

【今回の先生】 白石 隆義 旅と古本の店ひとつ星/カラクリワークス株式会社

 

  1975年愛媛県出身。九州大学航空工学科を卒業後、トヨタ自動車株式会社に入社。グローバル規模の設計・開発に携わる中で、実感を肌で感じられるローカルな仕事への魅力を感じ、帰福。以来、WEBデザインを中心として、地場企業のコーポレートサイトやECサイト制作に携わる一方、生来の本好きが高じ、福岡市今泉に旅と古本のちいさなセレクトショップ「ひとつ星」をOPENするなど、こぢんまりと地域に貢献すべく活動している。

 


 

【今回の教室】 TSUTAYA天神駅前福岡ビル店

 

 

2011年4月に、天神の福岡ビル2・3FにOPENしたTSUTAYA。2Fはカフェも併設しており、本の新品・中古と揃え、中古本約30万冊を誇っている。新品・中古と合わせた「本の流通」では日本最大級。3Fにはゲームの他に主にレンタルを扱い、CD/DVDのレンタル在庫は約20万点と、西日本最大。
住所 :福岡市中央区天神1‐11‐17