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[休日のタイムトラベラー] 勾玉づくり!~福岡一のパワースポットからの時間旅行~

開催日:2014年12月20日

休日のタイムトラベラー

勾玉。それには、特別なパワーが宿るとされていました。

懐かしい思い出の一つだという人も多いのでは、ないのでしょうか?

今回の【タイムトラベラー】では、勾玉が秘宝だった時代から、福岡という地がこの国おいて重要なエリアだったことや、そのことで鴻臚館ができたことなどを学びながら楽しみました。

 

 

 

 

授業は“鴻臚館”から始まります。たくさんの生徒がぞくぞくと集まってきました。今回多くの生徒が“鴻臚館”に入るのは初めてで、ワクワクしているのがこちらにも伝わってきました。【タイムトラベラー】シリーズは、歴史に興味あるのだけれど、そんなに詳しくないという方でも楽しめるところが良いところの一つかもしれません。

 

 

いよいよ授業のスタートです。

そもそも鴻臚館とは、どんなところなのでしょうか?

 

 

 

 

かつて福岡は、アジアとの貿易の窓口でした。多くの貿易品は、福岡に集まっていたのです。貿易でアジアから、日本に訪れた海外の方が、宿泊する施設が“鴻臚館”でした。

 

 

では、ここで問題です。歴史に自信がある方、どうぞ当ててみてください。

「 “鴻臚館”に多くの海外の方が来ていたということを裏付ける“ある日本最古の物”が発見されました。それはいったいなんでしょう?」

 

 

 

 

それは、“汲み取り式トイレ”です。このトイレを海外の方が使った可能性が高いということがわかりました。このことからも、ここ福岡の“鴻臚館”に海外の方が来ていたということがわかります。

 

 

さらに興味深いことに、当時、トイレットペーパーの代わりであった“籌木(ちゅうぎ)”というものも発見されました。なんと、木の棒(使い終わった木簡など含む)です。当時の人々は、この木をトイレットペーパーのかわりに使っていたようです。今では、考えられないですね。

 

 

“鴻臚館”を一通りまわったら、次はいよいよ“勾玉作り”です。

赤坂公民館に移動します。

 

 

 

 

ここからは宇美町で学芸員をされている松尾先生が登場!

松尾先生から、弥生時代のころの福岡の話をしていただき、“勾玉作り”が始まりました。今回、5cm×5cmくらいの正方形の石を紙やすりで削り“勾玉”を作っていきます。歴史好きには、物創りが好きな人が多いのでしょうか?みなさん、楽しそうに一生懸命作っていました。

 

 

 

 

 

生徒どうしで、教え合いながら作ってくれていたので、一気に仲良くなったように感じましたし、すごく良いものができあがっていました。同じ種類の石から作ったのですが、色や模様にも若干の違いがあり、ひとつひとつ個性豊かな“勾玉”ができあがっていました。

 

 

 

 

 

今回の【タイムトラベラー】で、さらに福岡の歴史を知ることができました。小学校のころ“勾玉”を作ったときとは、何か少し違う物を感じ取っていただけたようでした。 

 

(ボランティアスタッフ 大井 憲太郎)

 

【特別学科】休日のタイムトラベラー

この授業は、福岡市中央区の事業「まちの魅力再発見講座」です。福岡には歴史がない!なんて言うけども、実は京都に次いで神社・仏閣が多く、古墳も2,000基以上あり、福岡城の名残をいたるところに残しているまち。そんなまちを、タイムトラベルという時間旅行で、違った視点から楽しむことができる授業です。

参考:福岡市中央区のみどころ“歴史”

 


 

【今回の授業のコーディネーター】

 岩永真一 福岡テンジン大学学長

 

  2009年に独立したのをキッカケに福岡市共働事業提案制度に「福岡テンジン大学」を提案、2010年9月に福岡テンジン大学として開校し学長も務める。学長としての顔以外にも、集客・販売促進の広告プロデュース、九州大学非常勤講師や小中学校での講師、男女共同参画やまちづくり・地域づくりでの講師、ファシリテーターなどを行っている。2012年から福岡市総合計画審議会委員、2013年4月より北九州市立大学の特任教員も務める。

 


 

【今回の先生】 松尾 尚哉 学芸員 (福岡県宇美町教育委員会社会教育課)

 

  1978年福岡生まれ。福岡大学人文学部歴史学科考古学専攻課程を卒業後、長崎県大村市教育委員会文化財担当史員を経て、宇美町教育委員会主任主事(学芸員)。専門は古代で、福岡県内各地での歴史講座なども行っている

 


 

【今回の教室】 : 鴻臚館跡展示館

 

 

鴻臚館(こうろかん)は、古代に外国からの来客を滞在させ、接待する迎賓館として、京都の平安京、大坂の難波、福岡の3か所に設けられた施設。場所が特定されているのは福岡のみ。鴻臚館の前身は、日本書紀の中に書かれた筑紫館(ちくしのむろつみ)と考えられており、7世紀後半から11世紀前半までの約400年間、大陸との対外交渉・文化交流の窓口として重要な役割を担っていた場所。国際色豊かな出土品や、礎石などの遺構を発見時のままの姿で公開している展示館で、無料で見学することができる。
住所 : 福岡市中央区城内1