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Rethink Fukuoka Project さあ、あなたもコトづくりの輪の中へ!

開催日:2016年07月20日

コラボレーション授業

またしても乾杯からスタートしたRethinkは、

“自分らしいコトづくり”というのが今回のテーマ。

 

今やそこに多くの共感を集める“クラウドファンディング”に

フォーカスを当ててのお話でした。

 

 

 

メインスピーカーには、

日本最大のクラウドファンディングサービスである

「Campfire」を立ち上げた家入氏と、

そのCampfireで夢を叶えるための資金調達に成功した

カラクリワークスの白石氏をお迎えし、

福岡テンジン大学の山路さん進行のもと、

盛り上げ役であるTABI LABOの久志さんと一緒に、

クラウドファンディングとは何?の部分に切り込んで行きます。

 

 

 

 

まずは自己紹介。

 

白石さんはカラクリワークス(株)の取締役という本業の傍ら、

とにかく本が好きで古本屋をしたいという夢を叶えた

旅と古本の店「ひとつ星」の店主でもあります。

 

意外とあっさり夢が叶ってしまって、

でもこれじゃ稼げないという現実が見えて、

相談したら古本屋は儲からない仕組みになっていると言われるし、

何かないかなと考えた結果、

泊まれる図書館というプロジェクトを立ち上げ、

Campfireでクラウドファンディングにチャレンジし、

180万円以上を集めることに成功しました。

 

 

 

⚫️図書館で泊まれるって、なんでそんなこと思いついたの?

 

とにかく本が好きで、

夜通し本が読みたいと思ったのがキッカケだったという白石さん。

 

 

 

 

実際天神のネットカフェに行って雑誌とか読んで楽しいけど、

普通の本も読みたいってなってきて、

図書館に泊まりたいなと思って周りの人に言ったり、

古本屋のブログでそういうこと発信したら

5000いいねくらい付いちゃって、

予想以上の反応を見たときに、

もしかするかも?って感触を持ったんだそうです。

 

 

こうすれば面白いんじゃないかって案は浮かんでいたけど、

じゃあそっから資金繰りをどうしようというところから、

クラウドファンディングという選択肢に至りました。

 

 

 

⚫️どうやったら共感者を得られるんだろう?

 

その設計をされたのがまさに家入さんで、

Campfireというクラウドファンディングサービスを

始めようと思ったきっかけは、

お金がなかったから。

 

 

 

 

なにかやりたいと思ってもお金がないから諦めるしかなくて、

でもインターネットがここまで普及しているし、

だからこそできるようになったことって何だろうと考えたときに、

誰しもが声をあげられるようになったということ。

 

 

5年前にクラウドファンディングが出てきたときは、

ちょうど東日本大震災と時期が重なって、

震災復興のためのものであったり、

“誰かを助けるための新しい形”として、

寄付でしょ?みたいな見え方をされてきました。

 

最近少しずつ一般的なものになって来て、

これからはどんどん2極化は進んでいくだろうから、

そこに何か付加価値を付けて行かなければ

生き残れないとなったときに、

クラウドファンディングはリターンという体験を売ることで

共感を得ることができる。

 

いや、共感よりももっと先の共犯?

そこに巻き込んで行かなければいけないという言葉が

非常に心に残りました。

 

ここにムーブメントの起こし方であったり、

そこへの関わり方の大きなヒントがあるように感じます。

 

 

 

クラウドファンディングは、

思いつきとゆるい情熱で事が成立するということが

最大の利点だと語るBinちゃんこと久志さん。

 

 

 

 

融資を受けるとか出資を集うってめちゃくちゃハードル高いけど、

クラウドファンディングはちょっと一緒にやろうよくらいな、

出来なくても誰も痛くないし、

仲間みたいな感じでものごとが成立するというのが

価値であり魅力だと感じていると。

 

だってインターネットという世界では、

情報を出すこと自体もコストはほぼゼロなので、

インターネットを楽しもう!広げよう!という

家入さんのスタイルがすごい好きなんですって。

 

 

家入さんの生き方がクラウドファンディングと表現する山路氏。

 

これやっていいのかな?ってところを、

誰でも声をあげられるというインターネットの属性を生かして

どんどん試してみたいという家入さんを見てると、

そこに使われるお金は、

コミュニケーションツールなんだなって、

聞いててお金に対するイメージがどんどん変わってく感じが、

自分でもとても不思議でした。

 

 

 

⚫️私が未来に求めているものはなに?

 

これには皆さん一斉に「幸せ」と答えていて、

幸せじゃないって状況ってなんだろうと思うと、

自分の大事なものって足元にあるにも関わらず、

皆んな今SNSのお陰で承認欲求の塊みたいになっている。

 

でも実は皆んな認めてくれる人はそばにいるはずなのに、

遠くの誰かに認められようとした時に傷つく人とか出てきて、

大事なものや幸せって足元にあるんだよってことを

もう一度思い出して欲しいという家入さんの熱いメッセージに、

思わずジーンと来ちゃいました。

 

 

 

⚫️クラウドファンディングとどう関わっていきたい?

 

最後の問いかけに答えてくれた参加者の女性からは、

映画館の匂いが好きだけど、

カップルが多くて居心地悪いから、

お一人様専用の大人の映画館があればいいなという

面白い提案が生まれてました。

 

 

 

 

また、今後の進路に悩む学生さんからは、

これから起業するか、

本当にやりたいことに進んで行くかを考えていて、

皆さんはどういう決断で今の仕事をチョイスされたんですか?

という問いかけに対し、

 

実は家入さんには夢とかやりたいこととかがなくて、

今やってることは、

今自分がやるべきだと思ってやってるだけで、

これやると人の役に立つとか考えるのが嫌い。

 

それよりも夢のために今日何したか、昨日何したか

というのが大事だと思っていて、

夢はあるけどそのために今日何したかと聞かれると

答えられない人が多い。

 

今の自分にできることって何かを考えることでいいんじゃない?

結果それを背負うのは自分だから。という言葉に、

多くの方がハッとした表情を浮かべてました。

 

 

今の家入さんの話を聞いて何を思ったのかを

フィードバックして欲しいという久志さんの問いかけに、

自習するためだけの学習塾を作りたいという

想いを語ってくれた学生さん。

 

ビジネスプランとかモデルがないからとか、

そんなこと考えなくていいから、

それをなぜ自分がやる必要があるのかだけを考えたらいい。

 

もしそれを自分以外の人が始めてもいいのであれば、

それは君がやらなくても良くて、

今までの人生とこれからの人生を考えた時に、

次の1ページを描くように次の選択肢を選んだほうがいいし、

自分の物語を語れるものじゃないと

人はそこにお金を出さなくなってきているから、

そういう意味では夢とか語らなくてもいいという

めちゃくちゃ良いことを言ってくれてる

久志さんと家入さんの饒舌っぷりが、

アルコールの勢いから来ているってところが

これまた楽しかったです。

 

 

 

 

すごい純粋な思いつきとゆるい情熱

でもなんか一緒に共犯になりたいというものを作りたい

 

 

そういう発信が出来る人になって欲しいという

久志さんからの熱いメッセージが、

会場全員の心を更に熱くしてくれたように思います。

 

 

 

 

どうやったらムーブメントを起こせるんだろう?

自分はそこにどう関われるんだろう?

そんなことを考えさせられるひとときだったし、

ここからどんどん面白いムーブメントが生まれると思うと、

今から楽しみで仕方ありません。

 

 

 

 

(ボランティアスタッフ かねやま たかこ)

 

 

 

 

 

 


 

【今回の先生】

家入 一真 CAMPFIRE代表

 

1978年生まれ。ロリポップ、minneなどを運営する株式会社paperboy&co.(現GMOペパボ)を創業後、JASDAQに上場。その後、クラウドファンディングCAMPFIREを創業、代表に就任。他にもスタートアップへの投資を行うpartyfactoryやECプラットフォームBASEの創業など。現代の駆け込み寺(シェアハウス)「リバ邸」を全国に作るなど、リアルやネットを問わず、カフェやウェブサービスなど人の集まる場を創っている。著書に「もっと自由に働きたい」「新装版 こんな僕でも社長になれた」「お金が教えてくれること」「15歳から、社長になれる」「バカ、アホ、ドジ、マヌケの成功者」「ぜんぜん気にしない技術」「ぼくらの未来のつくりかた」「我が逃走」など。

 

 

白石 隆義 カラクリワークス株式会社 取締役/旅と古本の店「ひとつ星」店主

 

1975年愛媛県出身。九州大学航空工学科を卒業後、自動車会社に入社。グローバル規模の設計・開発に携わる中で、実感を肌で感じられるローカルな仕事への魅力を感じ、帰福。以来、デザインやディレクションなど、Webの仕事に携わる一方、生来の本好きが高じ、福岡市今泉に旅と古本のちいさなセレクトショップ「ひとつ星」をOPEN。また福岡テンジン大学のWebサイト立ち上げに参加。Web室のリーダーとして、サイト運営・管理をサポートしている。

 

 

久志 尚太郎 TABI LABO 代表取締役

 

中学卒業後、単身渡米。日本に帰国後、19歳でDELLに入社。21歳から23歳までの2年間は同社を退職し、世界25ヶ国のヒッピーコミュニティをまわる。復職後は25歳でマネージャーに就任。同社退職後、宮崎県でソーシャルビジネスに従事。2013年より東京に拠点を移し、2014年2月22日にTABI LABOを創業。

【今回の教室】

Rethink Fukuoka Project さあ、あなたもコトづくりの輪の中へ!

Rethink Books - 本とビールと焼酎と

天神・明治通り沿いにOPENしたばかりのRethink Booksは、なんと「ビールと焼酎が飲める本屋」。そして「Rethink Fukuoka」をコンセプトに、トークイベントや音楽ライブを開催している。「日常のささいな疑問から、世界が抱える課題まで、あらゆることについて “Rethink”するための「場」としての本屋」を目指している。

 

住所 : 福岡市中央区天神1-10-24

営業時間 : 11:00~22:00

 

■webサイト

Rethink Books - 本とビールと焼酎と