レポート日記
一覧に戻るRethink Fukuoka Project あなたの「住と職」は”small”に変えると面白くなる!
開催日:2016年08月24日
コラボレーション授業
今回のRethink授業は”住まいや仕事を小さく”をテーマにあて、
まずはいつも通り乾杯からスタート。
メインスピーカーは、
未来住まい方会議by YADOKARIのさわだいっせいさん、ウエスギセイタさん、
また未来の発明家の名のもと小さな職を生み出す下田弘樹さん。
いつもの盛り上げ役TABI LABO久志さん、テンジン大学山路さん進行のもと
自分らしく暮らすためのヒントになりそうな”small化”について話します。
参加者の皆さんのお互いの自己紹介後、ゲストの自己紹介にあわせ
”small”のここが良か!について話してもらいます。
ミニマルハウスや移動式の家を紹介する「未来住まい方会議」を運営しているYADOKARI。
設立のきっかけは3.11の震災だったそうです。
お金を稼ぎ、大きな家を買って、仕事でもステータスの高い地位につく。
そんな価値観が震災で一気に崩れ去りました。
そんな中、宮城でとてもおしゃれなコンテナ仮設住宅に出会い、
これなら移動できる!旅しながら暮らせる!と住まいの次の可能性を感じたと言います。
また1世帯あたりの人数が年々減っている現在。
マイホームを持つ事が時代に合っていないという流れは他の先進国でも来ているようです。
”ダウンサイジングは全ての産業に変革をもたらす”
ダウンサイジングをすることで、本来そこにかかるはずだったお金の必要性が無くなり
そのお金を他のクリエイティブな選択(留学、趣味等)に使えより暮らしが豊かになるという話。
その選択が自分らしさを強くしていくのだなと感じました。
職のミニマル化を行っている下野さん。
清川リトル商店街を運営し、
小さなスペースを小商を始めたい人に貸し出す活動をされたり、
空きテナント活用や場所プロデュースをされています。
”小さくチャレンジする人を増やす”ことがテーマとのこと。
小さくすることでチャレンジへのハードルも下げることに繋がっています。
この話から、ダウンサイズすることによって得られた意外な結果についての話へ。
YADOKARIさわださんより
まず自分の家をダウンサイズしたところ奥さんとのけんかが増えたとのこと。
このお陰で逆に不満が溜まらなくなり、子どもも泣かなくなったそうです。
こういったデータは無印良品も取っており、
家庭の雑音や人の気配がないほど鬱患者も多いというデータがあるそうです。
ミニマライズがこんな効果もあるなんて驚きですよね。
無印では小屋販売も開始し、ようやく時代の流れが出来てきたとのこと。
ここで参加者の女子高生から質問!
上手く話を合間合間でまとめ心に刺さるコメントをされる久志さんへ
「どうしてそんなに相手のことを肯定的に捉え自分の意見も上手く表現できるのか」。
この質問に対し、まずは相手の違いを尊重し、
自分自身の価値観や人生と向き合うことがポイントだと久志さん。
自分自身が大切なもの、どんな人生を送りたいか、
何をやっていきたいかという事ととことん向き合い、実現していく。
それをやりやすくしてくれるものが”small化”であり、
”small”だからこそ自分らしさを表現しやすい。
”僕らにも出来るsmallな革命って?”
最後に、それぞれが出来るsmallな革命について話し合いました。
今年から公募になった福岡の屋台に応募しコミュニティを作る、
小屋部を作り小屋づくり仲間を募る等。
そこで先ほどの女子高生より一言。
「家族というコミュニティをまず最初に大事にする。
外で上手くやっても化けの皮が剥がれる。
家族が一番近いコミュニティで一番大切にすべきものではないか。」
この言葉には、ゲストも参加者も一同大きくうなずきました。。
”小さくすることの価値”
ダウンサイズし制限がある中でやることで、必然的に自分と向き合い、より自分らしくできる。
家も仕事もコミュニティも、大きな社会やしがらみに縛られず、
自由に自分らしいものを作れることかもしれません。
まずは小さな一歩をとにかく小さくても始めること。
そして自分らしさを本質的にしぼっていき、
大切なものだけを大切にすることが自然と小さいものやシンプル化に繋がっていくのかなと感じました。
【今回の先生】
さわだいっせい/ウエスギセイタ YADOKARI株式会社 代表取締役
2012年「YADOKARI」始動。世界中の小さな家やミニマルライフ事例を紹介する「未来住まい方会議」を運営。250万円の移動式スモールハウス「INSPIRATION」や小屋型スモールハウス「THE SKELETON HUT」を発表。全国の遊休不動産・空き家のリユース情報を扱う「休日不動産」、空き部屋の再活用シェアドミトリー「点と線」、新たな働き方を提案する「未来働き方会議」などを運営。また名建築の保全・再生の一環で黒川紀章設計「中銀カプセルタワー」をシェアオフィスとして運営。リトルプレス『月極本』を年3回発行している。著書に『アイム・ミニマリスト』(三栄書房)、『未来住まい方会議』(三輪舎)がある。 |
下野 弘樹 未来の発明家
東京でNPO支援のベンチャー企業を経て2011年に福岡で独立。「まちとひとの未来の発明」をテーマに多分野で新規事業やプロジェクト中心に、多彩な引き出しとつながりを活かして企業やまちの課題に対して、新しい視点から創造的なアイデアを小さく生み育てる社会実験的なモデルを推進。最近は空きテナントや公共空間など未活用スペースの利活用を中心に、清川で1坪の小屋型ショップが並ぶ清川リトル商店街や、天神のオフィスビルにて多分野の若い世代が集まるクリエイティブな活動拠点「Future Studio 大名+」などを企画運営。小商いをキーワードに小さくチャレンジできる場とコミュニティづくりを行う。 |
久志 尚太郎 TABI LABO 代表取締役
中学卒業後、単身渡米。日本に帰国後、19歳でDELLに入社。21歳から23歳までの2年間は同社を退職し、世界25ヶ国のヒッピーコミュニティをまわる。復職後は25歳でマネージャーに就任。同社退職後、宮崎県でソーシャルビジネスに従事。2013年より東京に拠点を移し、2014年2月22日にTABI LABOを創業。 |
【今回の教室】
Rethink Books - 本とビールと焼酎と
天神・明治通り沿いにOPENしたばかりのRethink Booksは、なんと「ビールと焼酎が飲める本屋」。そして「Rethink Fukuoka」をコンセプトに、トークイベントや音楽ライブを開催している。「日常のささいな疑問から、世界が抱える課題まで、あらゆることについて “Rethink”するための「場」としての本屋」を目指している。
住所 : 福岡市中央区天神1-10-24
営業時間 : 11:00~22:00
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