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レポート日記

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古き良き日本の心を知る ~日本人としての美しい振る舞いを身につけよう!~

開催日:2011年05月22日

通常授業

【今回の先生】 志村 宗恭 (裏千家茶道教室教授)

 

【今回の教室】 東長寺・大仏殿

 

 

今回の授業は海外への文化紹介や茶道を通じた国際交流、礼儀作法の講習を多数経験された志村先生をお招きし、大博通り沿いにある東長寺で行われました。3月11日の震災後の混乱の中、その環境においても礼儀正しく、譲り合いの心を持った日本人の振る舞いが海外より賞賛されました。

 

私自身、今九州大学に留学中の中国人で、日頃から日本人の礼儀正しさには驚かされています。「日本らしさ」とも言われる美しい振る舞いや他人を思いやる心は先祖から受け継がれた大事な文化であり、新しい時代を担っていく日本人もそうですが外国人も、得るものは多いと思います。

 

 

 

 

最初は着物に身を包んだスタッフによる今回の教室である東長寺の紹介。東長寺には日本最大の木造の座像があり、弘法大師空海が帰国後最初に建設したお寺だそう、東長寺の名前には東に長く伝わるという思いが込められています。

 

 

 

 

博多の歴史

志村先生は博多の歴史と文化を広めることと、日本の礼儀作法を広めることの二つに力を注いでいます。長年外国人留学生や外国に行き、日本の作法を教えていらっしゃいます。

 

博多は日本で一番古い都であり、その名には博く(広く)、大きく、様々な人を受け入れる街という意味があるそうです!黒田長政さんが来て、福岡城を建てた後に福岡と呼ばれるようになりました。その後福岡、博多のどちらを市の名前にするかで、明治のころ議会で一票差で福岡県福岡市になりました。

 

 

きっかけ

先生は英国に大学時代に留学していました。しかし、英国人に日本の文化を話せませんでした。自国の文化も知らないのに何を勉強しに来たのか、と咎められ、足元の知識の重要性を感じ、そこから日本の作法や文化、歴史を学びだしました。その後、自分の学んだことを広く多くの人々へ教えることに専念するため、NPO法人を立ち上げられました。

 

 

 

 

実技開始!

いよいよ立ち振る舞いの実技挑戦です!先生曰く、今の人は一人で家にいるときだらしないが、昔の人は一人でもきっちり一人たしなみを重視し、いつでも誰かにみられている意識を持っていた方が多かったそうです。その誰かとはお釈迦様であったり、太陽であったりします。最初に、授業に参加していただいた学生さんたちの姿勢を確認!先生の厳しい目が光ります!立ち振る舞い、座るときの姿勢、車に乗る際の作法など生活のすべてにそれ相応の振る舞い方があります。

 

 

 

 

心と体でお辞儀

お辞儀の仕方を教えてもらう際に先生が最初に言われたのが、心はどこにある?心はすべてにある。身なり、行動などなどすべてに心はある。全体で心を表すことを心がけよう!とのことです。またお辞儀には真・行・草の三種類あり、使い分けます。礼をする際も下げて留めて、上げる時が大事、「残心」、ゆっくりと上げます。

 

 

 

お箸の使い方

 

 

今回準備しましたのは利休箸という両方の端が細くなっている箸。片方は自分で食べる。もう片方は、誰か。他者への思いやりを持った箸です。箸を使うときは先の一寸しか汚してはならない。武士の作法。

 

食べる時は一つ一つ丁寧に食べる、お箸、お椀や命に敬意を払う、それが礼儀作法。

ちなみに、日本ではお箸を自分とは水平に置きますが、中国では右手のほうに、自分とは垂直に置くことが多いです、こちらのほうがさっと手に取れて使いやすいと思われているからです。

 

 

名刺の渡し方

 

 

さてここからは初対面の人に会った時の名刺の渡し方です!

名刺は両手で受け取る!若い方から名刺を渡す!お辞儀は合計三回、お辞儀に心を籠めて。あまりペコペコしないように!などこれから就活の学生の方はもちろん、社会人の方も改めて勉強できました!

 

 

最後に!

最後になりましたが、各自今日勉強した内容を踏まえてみんなに自己紹介です!立ち方、お辞儀の仕方など、みなさん身の振る舞いがとても美しくなっていました、先生ありがとうございます!私はもう日本で何年も暮らしているのですが、今回の授業を通して自分はまだまだ日本のことを理解していないと実感しました。

 

 

今福岡には私を含め海外からたくさんの留学生が来ています、私たちにとっては日本のマナーを知る必要はもちろんありますが、最初は知らない人がほとんどです。ですので、もし皆様が街中でマナーを守っていない外国の人を見かけたら、それはただそのマナーの常識が日本の常識であるだけなので、そこで外国人はマナーがなってないと切り捨てるのではなく、優しく教えてくださるととてもありがたいです。一番いけないのは理解もせずに交流を拒むことです。これからも福岡には留学生や観光客はどんどん増えていくと思います、アジアの窓口を目指して国際化が進む福岡市で皆楽しく共存していければ幸いです!最後は先生、学生、スタッフみんなで集合写真で今回の授業の終了です!

 

 

 

 

(ボランティアスタッフ 玄文彬)