レポート日記
一覧に戻る災害が起きたとき、あなたはどうする?~福岡に暮らす人のための防災入門~
開催日:2017年05月27日
通常授業
最近、いろんな場所で災害が起きていますが…。
災害あった時のために何か準備は出来ていますか??
授業開始直後にワークシートを使って、自分の防災意識はどのくらいあるか調べていきました。皆さんも下記の設問ごとに5点満点で自己採点していってみてください。
①天候・自然災害に関する情報にアンテナを張っている。
②住んでいる地域の防災・避難場所を知っている
③自宅に防災グッズ・食料などを準備している
④地域や職場(学校)からの避難経路がわかる
⑤家族(や同居人)と防災について話している
25点満点で何点でしたか??ちなみに僕は14点でした。グループ内で自己採点の結果を見せ合ってアイスブレイクをしていきました。皆さん、意外に点数が低かったですが、自分達が知っている防災知識を共有していたので初対面なのにかなり盛り上がっていました!!
皆さんは、『防災』という言葉を聞くと、どんなイメージがお持ちですか!?身近であり、でも遠い存在でもあるので、いつの間か『自分には関係ないだろう』と思っていませんか?僕も熊本地震まではそう思っていましたが、4月14日の熊本の地震が発生してから災害は身近に感じるようになりました。
今回の先生でもある藤本 広一さんに熊本地震の時に福岡市はどんな取組みをしたのか?また今後福岡市は防災についてどんなところに力を入れていくのか?について話してもらいました。聞かせて頂いた内容は簡単にですが、書かせて頂きます。
【熊本地震の時、福岡市の取組み】
福岡市の皆さんが取組みした事の集計結果です。
・福岡市から物資支援は36,500箱
・受け入れボランティア2,209名
・職員派遣6,177人
ちなみに福岡市がボランティア募集をする前に、何かしたいから、という人が3人大名小学校に集まっていたそうです。
福岡市も熊本地震がきっかけに、WITH THE KYUSHU の理念のもと、迅速に、プッシュ型で、かつ、被災地に極力負担をかけない自己完結型の人的・物的支援に全力で取り組んで地域防災計画の見直しに取り組むとともに、九州における自治体やNPOと連携していきたいと考えているそうです。
【今後の福岡市の取組み】
・発災後 3 日間の災害対策
・福岡市の特性に即した防災対策
・ICT をはじめとする新たな技術やサービスの活用(アプリなど活用)
・市民・企業・NPO 等との共創(地域における防災ワークショップ)
・企業との災害時応援協定の拡大
・防災・危機管理体制の充実,広域連携
藤本さんの話の中で一番印象に残っているのは警固断層地震の脅威の再確認についてです。警固断層の実態は、警固断層地震の30年以内の発生確率は6%だそうです。さらに熊本地震を発生させた断層の発生確率は6%と同程度で福岡管区気象台によると、警固断層地震は、「いつ発生してもおかしくない」状況にあるということです。
福岡でいつ発生してもおかしくない地震に備えて、この授業中に天神で震度6強の直下型地震が起きた場合、あなたはどうする?というワークショップを行いました。A~Dグループに分かれて、それぞれ違う場面で、何が起きる?・何をする?・何が必要?3つの問いを考えながら話し合いが行われていました。簡単にご紹介します。
Aグループ :地震発生から3分
■何が起きるのか?
建物が壊れる・地割れ・津波
■何をする?
揺れが収まるまで身を守る・揺れが落ち着いたらケガ人いないか確認する。
逃げ道を確認する・最低限の情報収集を行う
■何が必要?事前対策
福岡市のLINE・近くの避難場所・ケガした人の運ぶための方法
Bグループ:地震発生から3分~30分後
■何が起きる?
・通信障害(連絡がとれない)・建物の破損・人の混乱(パニック)
■何をする?
・避難所の確認・現状&環境の把握(地割れ)・二次災害の防止(火の始末)
■何が必要?事前対策
情報収集(ラジオ・携帯)の確保・手順書(防災のマニュアルなど)・安心安全の確保
Cグループ:地震発生から30分~当日
■何が起きる?
・余震の発生・建物の破損・家事・水道管破裂・インフラ停止
■何をする?
・ケガ人の状況確認と手当て・冷静な行動・避難所&宿泊先の確認
・救助活動・家族安否確認・食料等の確保
■何が必要?事前対策
・日頃から情報収集(避難場所・食料の確保場所)
・地域の人と繋がりを持つ確保・手順書(防災のマニュアルなど)・安心安全の確保
・防災グッズの準備・帰宅経路の確認
Dグループ:地震発生翌日から3日間
■何が起きる?
・ライフラインストップ・建物崩壊・食糧不足・動物園の動物が逃げる
■何をする?
・避難所に向かう・二次災害回避・災害伝言ダイヤル
■何が必要?事前対策
・避難所を常に確認・事前シミュレーション・災害用の備蓄・災害の時の知識
このワークショップを見ながら、災害が起きたときの時間経過ごとに、何が起きて何をするべきかを事前にシミュレーションしながら、家族や身近な友達と話す機会あったらパニック起こさずに落ち着いて行動が出来そうだなと思いました。今回この授業を通じて、災害に対しての事前準備をどうするべきかわかった気がします。
皆さんも家族や友達と災害起きた時のことを想像してシミュレーションしてみてください。
新しい気づきや発見があり、もしもの時に動けると思いますよ。
(ボランティアスタッフ 吉田 篤史)
【今回の授業のコーディネーター】
【今回の先生】
藤本 広一
熊本生まれ、横浜市~愛知県長久手市育ち。福岡市役所ではロボカップやサイバー大学の誘致、基本計画策定、創業特区、スタートアップカフェ立ち上げなどに携わる。2017年4月より、防災・危機管理部で防災の計画や広域協力に取り組む。熊本地震の際は大名小学校での物資受け入れを担当した。個人の活動では、旅をキーワードに九州を遊ぶ、九州エンパワーメント研究会を主宰。
<WEBサイト>
【今回の教室】
赤煉瓦文化館 2F
明治時代の我が国を代表する建築家・辰野金吾と片岡安の設計により、 日本生命保険株式会社九州支店として明治42年(1909)に竣工。 赤煉瓦と白い花崗岩の外壁は19世紀末のイギリス様式で、ほかに尖塔やドームなど、小規模ながら変化に富んでいる建物です。
福岡市歴史資料館として使用された後、有料の会議室等を備えた市民に開かれた施設「赤煉瓦文化館」としてオープン。平成14年(2002)からは1階の一部が「福岡市文学館」として使用され、 文学に関するさまざまな情報を収集・提供しています。 国の重要文化財。
住所:福岡市中央区天神1-15-30
電話 : 092-722-4666
※お問い合わせは所在場所についてのみ、お願い致します。授業内容につきましては、福岡テンジン大学までお問合せください。
■WEBサイト
※駐輪場は、周辺の路上駐輪場をご利用ください。