レポート日記
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開催日:2017年09月23日
通常授業
オシャレってなんだろう?
自分が好きなものを着たいと思う。
でも、人からオシャレって言われたらうれしい。
街に出て、「あ、あの人オシャレだな」と思う人ってどこかみんなと違う。
その違いってなんだろう?
どうしたら私もオシャレになれるんだろう。
オシャレについてそう考えたこと、みなさん一度はあるのではないでしょうか。
9月23日(土)は、赤煉瓦文化会館にて
お直しヴィレッジ+の山下恵美子さんをお招きして
「古着屋de宝探し!~直感で、自分スタイル発見~」の授業を実施しました。
イントロダクションは、授業コーディネーターのイトウさん。
普段から古着好きなイトウさん!
授業当日も古着ファッション~トップは鮮やかなピンクのタンクトップ、ボトムは紺色のマキシ丈の透け感のあるロングスカートのワンピースを自らリメイクしたロングパンツスタイルで裾までさらりと着こなされていました。
実はこのトップス、前後ろが逆で、イトウさんはわざと背中側を前にしています。
面白い!言われなければ気づかない上に、レース部分が正面を飾ってパッと華やかです。
イトウさんのモットーは「楽しくなければオシャレじゃない」。
さらに古着なら、自分なりの着こなしが挑戦しやすく、たとえば、1万円のスーツを千円で買って、浮いた9千円で美味しいお寿司を楽しむことができる、とイトウさん。
確かに、似合ってない高価な服で過ごすより、自分にぴったりと合う服をお手頃に切ることができて、さらに好きなことも楽しめる方が充実度が倍になる気がします。
「古着とは1点モノ、生地やデザインがすべて違うなかで、
今日は宝探しのようなゲーム感覚でオシャレを楽しんでください」
次は本日の先生の登場です。
大手門にある「お直しヴィレッジ+」を営まれている山下恵美子さん。
山下さんは、東京で20年間デザイナーとして活躍された後、地元福岡に戻り、ファッションとアートを通じて一人ひとりの「暮らしを豊かに」「思いを形に」を実現されるべく、お直しヴィレッジ+をオープンされました。洋服のリペア・リメイクだけでなく、アート的な視線で選ばれたグッズの販売などを手掛けていらっしゃいます。
山下さんによると、最近は、ファッションの自由度が上がってきて、カジュアルやパーティをはっきり分けず、自分なりの着こなしを楽しむ人が増えてきているそうです。
「自分らしく着る、というのは自分の内面がすごく現れます。
じゃあ、自分らしいってなんだろう?それは直観力の成せる技なんですよね」
お店の常連だったイトウさんに影響されて古着に興味を持った、という山下さん。
当日は、メンズのカーキー色パンツに、キッズのサスペンダーと、刺しゅう入りの白いトップスを合わせてらっしゃいました。パンツのサイズは山下さんには大きいけれど、色合いや形がお気に入りだとか。
「自分の気分にぴったり合うかが大事です。いろいろな選択をしていくとそれが訓練になります。だんだんと失敗がなくなってくる時があって、自分に合う成功がわかってきます。古着は身近に失敗できて、遊べる金額で楽しめちゃうんです」と、チャーミングな笑顔でお話ししてくださいました。
次は、生徒の皆さんに自己紹介と、「今日のコーディネートのどこが好きか」を語っていただきました。
その中で、「人と始めて会うときは、白と決めている」という方がおられました。
白いシャツと薄いベージュのチノパンで爽やかに、足元は茶色の革靴で締めるファッション。シンプルな中にもこだわりを感じました。
他にも、社会人になってどういう格好をすればいいかわからなくなったという方や、なんとアパレルメーカーに勤務されていて、仕事の参考にしたいという方もおり、みなさん様々な目的で来ていただいていることがわかりました。
この日は男性4名、女性2名の参加で、ファッションの授業ということで女性が多いかなという予想をいい意味で覆されました。
福岡の男性はファンションへの関心が高いのかもしれませんね!
場が盛り上がってきたところで、いよいよ、買い物にゴー!
今回はスタッフも交えて2人一組になり、お互いに相手の服を選びます。
オシャレべたな私は、自分になにが似合うかも自信がないのに、人の服も選べるかな?と不安になりましたが、ここで、授業前に配られた資料が役に立ちます。
どんな骨格をしているのか(ストレート、ウェーブ、ナチュラルの三つ)と、好きな色をヒアリングします。
「いつもどこでお洋服を買われてるんですか?」「最近こういう服が好きで~」とファッション談義に花が咲きつつ、お店に到着。
今回お邪魔させていただいたのは、天神北にあるBOOKOFF SUPER BAZAARノース天神店さん。こちらは、衣料だけでなく、バック、靴、アクセサリーなど、豊富なリサイクル用品が常時数十万点取り扱かわれているメガストアです。
さっそく、古着選びスタート。
ペアで店内を探索し、真剣に服を選びます。
これ!と思ったものはどんどん試着して、感想を言い合います。
ある女性の生徒さんは「旅先で買ったけど、着こなすのが難しいロングスカート」を当日お家からお持ちになっていました。実際にスカートを見てみると、様々な色と模様の布が継ぎ合わされていて、カラフルで可愛いけれど、確かに何とどう合わせるか難しそう。あーでもないこうでもないと悩む私たちの間に、山下さんがすっと入られて、「すごく素敵!この中の一色をトップスに使うと馴染みやすいですよ」とアドバイスをくださいました。さっそくアドバイス通り、選んでいただいた色のトップスを着てみると・・・
とってもしっくりきました。
「ほんとだ!」と喜ばれる生徒さん。いい笑顔です。
白を着てこられたあの生徒さん、花柄もお似合いですね。
最初はみなさん緊張されているようでしたが、
ひとたび、ご自分にしっくりと似合う服を身に付けると、
試着室から出て来られる時、表情がぱっと明るくなります。
「この色はちょっと派手だな~」と不安そうだった方が、「自分ってこういう色が着れるんだ!」と驚きながらもどこか嬉しそうに鏡を覗きこまれている姿が印象的でした。
気に入った服はお買い上げ。
どうしても選べない、という方もいらっしゃいましたが、イトウさんが「無理に選ぶ必要はありません。古着はまた入れ替わるし、もし機会があれば、またご家族やお友達と来ても楽しいですよ」とお話しされていました。
最後に教室に戻り、皆さんで感想を共有しました。
「楽しかった」
「自分じゃ選ばない服を選んでもらって、殻が破けた」
「最近は何を着たらいいか悩んでたが、今日しっくりくるものを見つけられた」
「大事な方にもらったスーツの着こなし方がわかってよかった」
「自分が思っていた自分らしさじゃない、いい発見だった」
あのアパレルメーカーご勤務の生徒さんは、「普段は接客中、どうしても売上のことを考えてしまうが、今日は、服を楽しむことが必要だとあらためてそう感じました。
真にお客様に似合うものをおすすめしたい。今日感じたことを店の仲間と共有したいと思います」と熱い感想をいただきました。
最後に、イトウさんから「人に選んでもらえると枠が広がって楽しいですよね。いつか、ファッションコーディネートの授業も実施したいです」という言葉があり、新授業の開催に期待が膨らみつつ、授業は終了しました。
授業終了後、購入した古着を持ってみなさんで記念写真。
自分に何が似合うか、人に選んでもらうと、思ってもみなかった形や色が、実は驚きある。
私も実際に、自分ではまず選ばないだろう、ベレー帽を買ってみました。
授業終了後、他のスタッフから「それどこで買ったの?いいね!」と言われ、思わずふふんと得意げになり、その晩、家に帰るまでずっと頭にかぶってしまいました。
一緒にいたスタッフは、さぞや私のドヤ顔だったが見ることができたと思います。自分のファッションの新しい楽しみ方が増えた気がしました。
もっとオシャレになりたい、今どんな服を着ようか迷っているという方は、まずは古着で挑戦してみるのもいいのではないでしょうか。
宝探し、楽しんでくださいね!
終わり
( ボランティアスタッフ 瀬戸 晴加 )
【今回の授業のコーディネーター】
伊藤 美紀
福岡県福岡市東区出身。税理士を目指し、博多女子高等学校経理科を卒業後、大原簿記専門学校にて税理士科目1科目まで取得。今後も、税理士の資格取得を目指す予定。
現在、勤務している企業にて2010年「第1期生 女性活躍支援プログラム」の参加を切欠に、福岡テンジン大学と巡り合い。授業参加を経て、スタッフとしても参加するようになり、4周年で初の授業コーディネーターを行う。
今後は、タイ留学中の息子と一緒に福岡テンジン大学で活動できることを考えている。
■伊藤美紀 facebookページ
【今回の先生】
山下 恵美子
香蘭女子短期大学卒業後、大手アパレルメーカー勤務。20年の東京勤務後、地元の福岡に戻り、ファッションやアートを通じて一人一人の「暮らしを豊かに」「思いをかたち」にするお手伝いを生業としています。
【今回の教室】
赤煉瓦文化館 2F
明治時代の我が国を代表する建築家・辰野金吾と片岡安の設計により、 日本生命保険株式会社九州支店として明治42年(1909)に竣工。 赤煉瓦と白い花崗岩の外壁は19世紀末のイギリス様式で、ほかに尖塔やドームなど、小規模ながら変化に富んでいる建物です。
福岡市歴史資料館として使用された後、有料の会議室等を備えた市民に開かれた施設「赤煉瓦文化館」としてオープン。平成14年(2002)からは1階の一部が「福岡市文学館」として使用され、 文学に関するさまざまな情報を収集・提供しています。 国の重要文化財。
住所:福岡市中央区天神1-15-30
電話 : 092-722-4666
※お問い合わせは所在場所についてのみ、お願い致します。授業内容につきましては、福岡テンジン大学までお問合せください。
■WEBサイト
※駐輪場は、周辺の路上駐輪場をご利用ください。