レポート日記
一覧に戻る未来を学ぼう!~人類の生存戦略SDGsを体験せよ~
開催日:2018年09月22日
通常授業
SDGsって何?
持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)の略。2015年の国連サミットで採択された2016年から2030年までの人間、地球及び繁栄のための行動計画を定めた国際目標です。目標は、17のゴール・169のターゲットから構成されています。
壮大なスケールの話で、私たちに何が出来るのか分からない。国連の偉い方々が頑張ればいいことじゃないの?自分自身のこともままならないのに、地球規模のことを言われても…。
ごみ拾いや募金ぐらいなら出来るけど、そんなことで世界が変わるとは思えない。自分一人が頑張ってもたかが知れている。余裕が出来たら何か出来るかもしれないけど…。
言葉やその説明を聞いても何だかモヤモヤとしていて、具体的なことが分かりづらい…。大切なことを言っているのは分かるけど、私たちに何が出来るのか分かりにくい。
今回、ファシリテーターに亀井さんを迎え、SDGsを身近に自分事として体感できるカードゲーム「2030 SDGs(ニイゼロサンゼロ エスディージーズ)」で現在から2030年までの道のりを体験しました。
ゲームは、とてもシンプル。与えられた時間とお金を使って様々なプロジェクト活動を行い、最終的にゴールを達成します。「大いなる富」を目指すプレイヤー、あるいは「環境保護の闘士」となるべくまい進するプレイヤーなど。各々が、与えられたミッションなどをこなしていきます。複雑なルールはなく、授業冒頭での簡単な説明を聞き、ゲームスタート。
ゲーム前半の20分。多くの人が、与えられたカードを使いプロジェクトをクリアしながら、仮想世界の経済が発展していきます。時間が経過していき、世界情勢が反映されていくホワイトボードを見ながら、多くの人が小さな違和感を抱いていたようです。何かがおかしい、と。
前半が終了し、中間発表。
高度に成長した経済に反し、社会や環境が壊滅的となっている世界の状況をホワイトボードに貼られた磁石(青、緑、黄色)を示しながら説明がありました。まさに現実世界のように…。
ゲーム後半は、全員が前半とは違う行動に変化していました。より良い世界とするために、何が必要なのか? 一人ひとりがどのように行動すれば世界が変わるのか?
別グループとの声掛け、交渉等の活発なやり取りが増え、一気に教室の熱気が増していきました。あっという間に時間は過ぎ…。世界はどう変化したのか?
ゲームが終了し、達成感とやり残した感の混在した想いがありました。亀井さんからの振り返りで、ゲーム体験と現実世界を紐づけながら双方向の対話により様々な気づきがあり、併せてゲーム開始前に感じていたモヤモヤとした気持ちがなくなっていました。
参加者たちからは、
「情報の共有化が大切」
「多様性を受け入れる余裕」
「小さな事でも継続していく」
「たくさんのコミュニケーションで共感を増やす」
などの声が聞こえてきます。
難しそうに感じたSDGsも、ゲームを通してとても身近なものと変化しました。百聞は一見に如かず。一人でも多くの人がこのゲームを体験し、自分に何が出来るのかを感じてほしい。SDGsに対して、私たちが出来ることはたくさんあります。
まずは、あなたもカードゲーム「2030 SDGs」の世界を体験してみて下さい。きっと目に映る世界が違ってくると思います。
<この授業のスタッフ>
Report 三河慶樹
Photo 大井憲太郎
Staff 岡本理恵、山下直人、寺岡まみ
【今回の授業のコーディネーター】
【今回の先生】
亀井 直人
1974年鳥取市出身、大学進学を機に福岡で暮らし始める。システムエンジニアとして製造業に勤務しつつ、パラレルワークとして全国規模のNPO法人で理事として活動中。2016年11月より2030SDGsファシリテーターとして活動を始め、九州・沖縄エリアを中心にSDGsをキーワードとした対話の場づくりを進めている。所属する製造業組織の中でも「持続可能な社会の実現」推進チームを立ち上げ、組織の力を活かす方法を模索中。
<WEBサイト>
【今回の教室】
イムズ
1989年4月12日に天神の中心地にてオープンした商業施設。「まちの情報受発信基地」としてInter Media Stationの頭文字をとって「IMS」という名称になっており、ショッピング以外にも演劇や映画鑑賞などのホール、セミナールームなども設備、文化やスポーツが楽しめたり、学びのスクールがあったりと多様なコンテンツが揃っている。外壁のタイルは全て有田焼のタイルでできている。