レポート日記
一覧に戻る部屋の姿から想い描くもの~僕たちの暮らしを考える授業~
開催日:2018年11月24日
通常授業
皆さん、壁紙を剥がしたことはありますか?
やってみると、これがなかなかハードな作業。表に見えている壁紙の下には、裏紙が数枚隠れていて、それを湿らせてふやかしてはゴシゴシ。また湿らせてふやかしてはゴシゴシ。そうしてやっとコンクリートが見えてくるんです。
今回は、フォリアオークスという賃貸マンションの部屋をお借りして、実際に壁紙を剥がし、暮らしについて考える授業を行いました。
講師をしていただいたのは、ビンテージビルのリノベーションを手掛けるスペースRデザインの前田さんと本田さん。ますは、参加者同士で大切にしたい暮らしや、今日の授業に参加した理由を軽く話して自己紹介。
それでは早速!作業開始です。
大きなカッターの刃がついたスクレーパーという専門の道具を使って剥がしていきます。
表面の壁紙を剥がすのは、ぺりぺりぺり~と剥がせるので、むしろ気持ちのいい作業ですが、ねっとりした裏紙を剥がすのは、なかなか根気のいる作業。
シュッシュッしては剥がす…をひたすら繰り返します。
黙々と作業をすすめていきます。
きれいな壁の面積が大きくなるにつれ、達成感が生まれます。
ここで一息。
オーナーさん差し入れのお弁当をいただきながら、お昼休憩。
授業を行った部屋は、築35年ながら、打ちっぱなしのコンクリートやむき出しの板、ワンルームにしてはかなり広い土間があるなど、かなり個性的でした。クリエイティブな生き方、働き方を楽しむ人をターゲットにしていて、100人のうち2~3人にピンポイントで刺さるような部屋を作っているそうです。
講師のお二人から「福岡はリノベーションという言葉の認知度が全国でも一番高く、街中でお洒落に暮らすためにリノベーションする人もいれば、お金が無いのでDIYする人もいます。DIYの理由も様々。その第一段階が壁紙剥がしです。
建物の中にコミュニティがある、行きつけの店が近くにあるとか、DIYで自分が好きな暮らしを作りたいとか…そういう「暮らし」を選んで住むというのも新しい発見があって面白いですよ。」とお話がありました。
そして午後の作業開始です。
だんだん壁本来の姿が見えてきました。
時間ぎりぎりまで作業を続けて・・・
終了!!
きつかったけど、楽しかった!!皆さんお疲れ様でした!
壁一面コンクリートむき出しになったのを見て、自分だったらこのまま使うかな?いや壁紙を張り替えるかな?だとしたら何色にしようかな?…とか色々想像しました。
また、自分で選択できる環境になって初めて「どんな暮らしをしたいのか、大切にしたいものは何なのか」を考えました。
道具と根気さえあれば誰でも出来る壁紙剥がし。最初は勇気が要りますが、DIYの初めの一歩でやってみませんか?
<この授業のスタッフ>
Report 岡本 理恵
Photo 野田 遥
【今回の授業のコーディネーター】
吉開 崇人
1986年、福岡生まれ。九州大学芸術工学部卒。民間企業勤務。テンジン大学では、理事、授業局長、授業コーディネータを担当。福岡の街の本のお祭りBOOKUOKAにも参加。赤坂のけやき通
【今回の先生】
前田 由季子/本田 悠人
スペースRデザインは福岡を中心に事業を展開しており、主に築古の不動産を専門にコンサルティングしている。不動産におけるビンテージという概念を独自でつくり、物件のオーナーと一緒にビルのブランディングに取り組むことが事業の根幹である。リノベーションなどハード面の価値向上に加え、入居者やまちとのつながりを育むコミュニティ型の管理運営を大切に考えており、古くなるほどに熟成される価値ある建物づくりに取り組んでいる。DIYワークショップ他コミュニティデザインなど場づくりに携わる前田、最近自宅をDIYリノベで完成させたビンテージビルディレクターの本田が、今回先生を務める。
<WEBサイト>
【今回の教室】
フォリアオークス
福岡市南区大楠に建つ1983年築の賃貸マンション。2015年にスペースRデザインによる「フォリアオークスリノベーションプロジェクト」をスタートし、現在11室以上がリノベーションされています。コンパクトにまとめられたワンルームの空間を住まいやシゴトバとしてリノベーションし、天神・博多でアクティブに働く若者の活動の場や、クリエイティブな起業家のシゴトバとして再生しています。フォリアオークスは、暮らしの中からクリエイティビティが刺激され未来を切り開く知恵が育つ、新たなワンルーム賃貸を目指しています。
住所 :福岡市南区大楠1-15-32
■webサイト
■アクセスマップ