レポート日記
一覧に戻る天神で見つけたシャッターチャンス ~写真から見る街の景色~
開催日:2010年08月28日
通常授業
【今回の先生】 奥 勝浩 (おくスタジオ)
【今回の教室】 天神イムズ・10FセミナールームA
福岡テンジン大学の晴れあるオープンキャンパス、続いての授業は「天神で見つけたシャッターチャンス」。
写真の授業です。
開講15分前になっても生徒さんが教室に集まらず、生徒さん、ちゃんと来るのかなあ? とボランティアスタッフみんなで心配をしていると、開始10分前ぐらいに生徒さんが一気にやって来ました。
ああ、「キーンコーンカーンコーン」って始業時間に学校特有のチャイムが鳴れば、もっと面白くなるのに!(笑)。
これ、今後の課題にしよう。
先生の簡単な経歴や作品紹介をした後、プロジェクターを使っていよいよ授業がスタート。
今回授業を行なうに当たって、生徒さんに唯一お願いしたのは、“マイカメラを持参すること(デジタル一眼カメラ、コンパクトデジタルカメラ問わず)”。
参加者は15名いたのですが、これがすごいことに、誰一人カメラを忘れた人はいませんでした。
すごい、みんな優秀です!!
そんな中、授業は静かに進み、一眼やコンパクトカメラの特長を先生がレクチャーし始めた頃、ここで面白いことを発見しました!
先生の話を聞き逃すまいとペンを片手にメモをしている女子生徒が多かったのに対して、男子は先生の顔やスクリーン画面をじぃーっと直視する人が多かったんです。
これって男女の違いなのかな?
カメラの説明が一通り終わると、「はーい、みなさん立ってください」と先生の掛け声とともに、みんな一斉に起立!
カメラの持ち方や構え方、ファインダーの覗き方を先生がチェックしてくれました。
「一眼を持っている人は左手で下からレンズを押さえて、コンパクトカメラの人は左手で下からボディを押さえて、右手で操作してくださいね」とアドバイス。
被写体に対して90度向きを回転し、上半身を腰ごと横に反らして両脇をしめ、レンズ(画面)の向こうを見つめる生徒さんの姿は、若干のぎこちなさは否めないものの、なかなかさまになっています。
でも、みんなの面持ちを見ているとまだまだ緊張している様子。
そして、撮影する際に陥りやすい失敗例や面白い構図に仕上げるコツを教わりました。
“自分なりに考えて写したけど、パッとしない写真になっちゃった。何が原因なんだろう?”。
こんな経験をしたことがある人、いませんか?
そんな人こそ、必見!
当日、先生からこのようなことを教わりました↓。
●被写体をセンターだけでなく、いろんな位置にずらして撮影する
●被写体がレンズ(画面)に対して小さすぎないか、確認をする
●被写体とは関係のないものが写っていて、被写体の存在を邪魔していないか、レンズ(画面)をよく覗いてみる
●センター部分に注意を払うだけでなく、四隅もレンズ(画面)を通して確認する
●もっと寄る、引く、上から写す、下から写すなど、いろんな角度から写してベストの構図を探る
●自由な位置に被写体を置くために、レンズ(画面)を4つに区切って自由な画面構成を作る(画面を切り取る)
「とにかく、よーくファインダーを覗いてベストショットを探ってみてください!」。
先生のアドバイスを聞きながら、みんな、カメラとにらめっこ。
結構真剣な眼差しです。
少し慣れてきたかな? というころ、この授業のメインイベント、外に出かけての撮影実習です。
今回、先生から出されたお題は「天神」。
“色や形”“光と影”“人々”など、各グループごとにテーマを決めて、いざ出発!
自分たちにとっての「天神」を切り取って来よう、と意気揚々と教室を後にする生徒さんたち。
さーて、みんなどんな写真を撮ってくるのかな?
1時間後戻ってきた生徒さんたちの顔を見ていると、なんだかすっきりした笑顔。
暑さをものともせず撮ってきた写真は、一体どんなものなのかな?
まずは各グループによるベストショット選びで、後半戦の授業がスタートです。
自分が撮った作品はもちろん、同じグループのメンバー同士でカメラの回しあいをし、「あー、この角度いいね」なんて言いながら、みんな画面を見て楽しそうに会話しています。
実習前は大人しく座って授業を聞いていた生徒さんも、グループで一緒に動くことで距離が近くなったのか、1時間前に比べると格段に笑顔が増え、前のめりの姿勢で話す人たちが多かったのが、印象的でした。
“人と人の距離が確実に近くなっている…!”、まさにそんな光景です。
その後、自分が撮った写真を先生に見てもらいながら、撮影時の状況を説明&アドバイスタイムです。
「僕はグループのテーマをこんな風に捉えて撮りました」
「納得のいく構図を探すのが難しくて~…」
自分の中の“これ!”を追求する写真の楽しさ、喜びを体験した生徒さんたちの顔は、どの顔もほころんでいてとっても楽しそう!
和やかな時間が過ぎていきました。
実習を終えた生徒さんに感想を聞いてみると、
●テーマがあったから、いつもとは違った目線で街を見ることができて新しい発見があった(25歳、女性)
●ぶれないように撮るのが難しかった。ぶれないためにはある程度の重さがあるデジカメがいいかも(25歳、男性)
●カメラの構え方を意識するだけでいつもと違う写真が撮れた! ただ油断するといつものクセが出て、構えるのを忘れてしまう。正しい構え方を学べただけでも今日の収穫(51歳、男性)
●伝えたいこと(被写体)を絞って画面で切り取るのが難しかった(30歳、男性)
●グループで動いたからこそ、自分一人で動くときとは違ったみんなの視点や興味を知ることができて楽しかった。「あっ、そこいくか」みたいな。(23歳、男性)
●光と影の対比のバランスを画面で表現するのが難しかった(○歳、女性)
写真を撮るということは、イコール、自分はどんなものに惹かれるんだろう? と自分がどんなものに興味があるのか、自分自身を見つめる材料にもなるようです。
自分が楽しいと思うこと、興味があることをカメラというツールを使って切り取り、表現できる楽しさを体験している様子でした。
第1回オープンキャンパス・2コマ目も無事終了。
14時から18時にわたり4時間の授業だったのですが、特に実習後は先生、生徒さんともに会話に花が咲き、明るく楽しい雰囲気の中で授業が終わりました。
みなさん、お疲れさまでした。
9/23(祝)、福岡は西鉄ホールで福岡テンジン大学の開校式を行ないます。
そして10月、いよいよ第1回授業が始まります。
みなさん、次は開校式で会いましょう!
(ボランティアスタッフ 原口可奈子)