レポート日記
一覧に戻るおとなの学び方とは~”学ぶこと”ってなんなのか会議~
開催日:2019年03月23日
通常授業
学び方には色々ありますが、そもそも「学ぶ」っていったい何なの?
今回は、異色の組合せで3人の講師をお迎えしました。まずは、テンジン大学始まって以来の最年少講師、中学2年生の中井けんとくんの自己紹介から。大好きなぬいぐるみを抱きかかえ、まだ幼く弱々しくも見えます。どんなことを話すのか…、参加者の注目が一気に高まりました。
自身を自己表現家であり、中学生イベンターと名乗るけんとくん。スライドに映し出される彼のイベンターとしての実績。インパクトありすぎて、大人たちは一瞬で釘づけになりました。
自分は足に障害があり、ADHDであること、小3の時は普通に暮らすことが夢だったこと、でもバリ島にあるグリーンスクールを知って、自分はこのままでいいんだと思うことが出来たことを話してくれました。
その後小5の時のいじめが原因で不登校になり、その時の悲しい気持ちを絵本にしました。でも、それが段々楽しくなってきて、やりたいことを見つけたから、学校に行っている時間が勿体ないと思うようになったそうです。
イベンターとしては、こども主体のイベント「こどもばんばく」を開催。主催は無理でも出店ならできるんじゃないか?と思い、資金集めのためクラウドファンディングに挑戦し、85万円集めたそうです。集客はなんと1,000人!次は音楽フェスをやりたいそうです。気が付けばあっという間の15分。見た目と話の内容とのギャップにすごいとしか言いようがありませんでした。
次に、広告プランナーの中村さん、福岡工業大学理事の米田さん、そしてけんとくん3人によるトークセッション。
「新しい自分を発見する、体験することが学び」
「爽やかという漢字・・・大人になって×がたくさんつくとさわやかになる」
「学びの最大の敵は学んだことである」
「昔は学校、地域といった狭いコミュニティしかなかったけど、今はテクノロジーの発展により、世界と繋がれる。社会の捉え方がすごく広い」
「三日坊主でOK。1年間で120回も新しいことが出来る。」
「評価されるのに慣れすぎて、自分で自分の事をほめることが出来ない大人が多い」
などなどトークは盛り上がりました。
トークの最後に「けんとくん、今日の体験どうでしたか?」の問いに
「漢字の語源と、下ネタを言った方が、皆さんに好感をもたれることを学びました」
と絶妙な答え。話の落とし方まで知っているなんて…びっくりです。
ここから3つのグループに分かれて、それぞれ講師が入り、グループトーク。学びについて思いを語りました。
最後にけんとくから参加者の方に向けて
「夢の形を具現化してください!」
という宿題が出されて、授業は終了。
刺激をたくさん受け、素直に「学び」について考えたくなる楽しい授業でした。
<この授業のスタッフ>
Report 岡本 理恵
Photo 田代 明子
Staff 安永 尚生
【今回の授業のコーディネーター】
【今回の先生】
中井 けんと
福岡在住の中学生。学校には行かず、自分で選択してやりたい事・学びたい事をやるホームスクーリングを取り入れている自己表現家。こども主体のイベント「こどもばんぱく」を主催し、資金をクラウドファンディングで集め、日本各地、海外を含め1,000人以上の来場者を集めてメディアに取り上げられた。乙武洋匡さんの講演会主催や自作のイラストや絵本の販売などの行なっている。脳性麻痺による肢体不自由や発達障がいがあるが、それも自分の強みの一つとし社会のマイナスをプラスに変えるために、自己表現を発信し続ける活動をしている。趣味はぬいぐるみと遊ぶこと。
▼2019年クラウドファンディングに挑戦中
米田 達郎
東京大学工学系大学院から、外資系石油会社・戦略コンサルティングファームを経て、2001年サンフランシスコ・ベイエリアに拠点を移す。Airbnbが初の資金調達をした瞬間を目撃し、スタートアップに触れる。経営学を学んだのち、カリフォルニア州ならびに欧州において、IT・環境・不動産領域で起業。米国大学での勤務を経て、学校法人福岡工業大学の理事に就任。「人が動かせるものは2つ。脳と筋肉。」が口癖。
中村 修治
滋賀県出身、立命館大学卒業後に大手広告制作プロダクションを経て、1994年に独立し企画会社ペーパーカンパニーを設立。年間150本もの企画書を書き、広告代理店とともに多くの企業と、コトを起こしてきた企画屋。2006年にはPR会社キナックスホールディングスを立ち上げ現在は会長を務める。西日本新聞経済電子版qBizでコラム、深夜番組でのレギュラー出演など、多方面で活躍中。
■WEBサイト
【今回の教室】
イムズ
1989年4月12日に天神の中心地にてオープンした商業施設。「まちの情報受発信基地」としてInter Media Stationの頭文字をとって「IMS」という名称になっており、ショッピング以外にも演劇や映画鑑賞などのホール、セミナールームなども設備、文化やスポーツが楽しめたり、学びのスクールがあったりと多様なコンテンツが揃っている。外壁のタイルは全て有田焼のタイルでできている。