レポート日記
一覧に戻る“普通”ってなんですか?~人生が広がるユニバーサルデザイン入門編

開催日:2019年08月24日
通常授業
今回の授業のタイトルは「普通って何ですか?~人生が広がるユニバーサルデザイン入門編~」。
最近、ユニバーサルデザインという言葉をよく聞くようになりましたよね。
株式会社ミライロという会社でユニバーサルマナーの講師をしたり、ボランティアとしてブラインドランナーの伴走をしたり、そしてテンジン大学でもスタッフをしてくださっている、近藤茜さんに、今回は先生としてお話してもらいました。
まずグループワークのお題は
「普通ってどんな言葉?どんなときに使う?」
この授業のタイトルにも使っていました。
その次には「じゃあ、普通じゃないって、なに?」
1番最初のグループワーク、意外にもみなさん臆することなく、たくさん意見の意見が飛び交いました。
先生である近藤茜さんは「普通とは世間の大多数、平均。現代の日本は、多くの場面で普通を求められることが多く、そして、それらに合わせた方が効率も居心地もとってもよく、便利なことが多い」と話しました。
それでは、『平均』に合わせて作られたこの世の中、どんな人がどんなところで不便を感じているでしょうか。みなさん、「想像力」をたくさん働かせてお話していました。この時間の中では障がいのある人の他、アレルギーや左利き、性別などが上がりました。
不便を感じる場面には4つあります。
「環境面」「意識面」「情報面」「制度面」
それを踏まえて、次に、街中の写真を見ながら、どんなユニバーサルデザインや不便が潜んでいるのか、グループごとに考えて発表していただきました!
参加者の皆さん、想像力を働かせて、いろんな意見を出してくださいました。
この授業を通して、参加者の皆さんは
「不便を我慢せず、いかに解決するか考えるのがユニバーサルデザインへの1歩」
という気づきを得たり、
「もっと生活に取り入れたい」
「個人で出来るユニバーサルデザインを検討したい」
「独りよがりにならないように出来ることを考えたい」
など、新たな疑問、知りたい事を持ち帰ったり出来たようです!
授業を終え、来た時よりも少し明るい顔をして帰る参加者の皆さんの表情が印象的でした。
ユニバーサルデザインは、障害がある方だけのものでも、特別なことでもありません。
誰のものでもなくみんなが、使いやすいように、過ごしやすいように、
不便を感じないように選択肢を作っていくことが大切なのではないでしょうか。
〈この授業のスタッフ〉
Report:泉佑果
Photo :矢野明美
Staff :内田真央
【今回の授業のコーディネーター】

吉田 篤史
1988年福岡市出身。生まれつき気道が成形されない「先天性喉頭閉鎖症」で、医者には一生病院を出られるかどうかわからない、と言われていた。2歳で退院し、以後は表情やジェスチャーでコミュニケーションを覚え、小学校・中学校・高校・専門学校と普通に通い、現在は民間企業で事務をしている。グリーンバード福岡に参加したのをキッカケに、抜群の非言語コミュニケーション能力と、iPadなどのツールを使いこなし、今では福岡テンジン大学で授業コーディネーターや先生を務め、自らの無声コミュニケーションの可能性を広げている。
■吉田篤史 facebook
http://facebook.com/atsushi.yoshida22
■講師実績
言葉を持たない僕がコミュニケーションに困らない理由とは (テンジン大学授業)
桜坂山ノ手荘NEWS Cafe~コミュニケーションってなんだろう?~ (西日本新聞社主催)
【今回の先生】

近藤 茜
1983年久留米市出身。美容師を経験し、九州造形短大(現:
<WEBサイト>
【今回の教室】

イムズ
1989年4月12日に天神の中心地にてオープンした商業施設。「まちの情報受発信基地」としてInter Media Stationの頭文字をとって「IMS」という名称になっており、ショッピング以外にも演劇や映画鑑賞などのホール、セミナールームなども設備、文化やスポーツが楽しめたり、学びのスクールがあったりと多様なコンテンツが揃っている。外壁のタイルは全て有田焼のタイルでできている。