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レポート日記

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いつもは見えない世界への扉をたたいてみよう~新たな芸術鑑賞への誘い~

開催日:2021年02月27日

通常授業

 

芸術鑑賞が好きな10人の参加者さんがイムズのセミナールームに集合。

 

本日のテーマは対話型鑑賞。

対話型鑑賞とはニューヨーク近代美術館がはじまり。抽象的な絵が多い。ハーバード大学と共同研究でブラッシュアップされて今の形になっているそう。

 

まずはチェックイン。

参加者の皆さんを知るためのアクティビティです。今の気持ちとリンクする絵を選んで、名前と今の気持ちと体調を発表します。

ワクワクしている人、清々しい人、寝不足な人、モヤモヤしてる人、様々な方がいました。

 

 

ではいざ対話型鑑賞を始めましょう!

とその前に先生から、正解、不正解もないので、自分が思ったことを言って下さいとアナウンスが。上手く言えなくても大丈夫。気付きにはポジティブなリアクションをということで、対話型鑑賞が始まりました。

 

 

 

この絵の中でどんなことが起こっているでしょうか?

 

参加者の皆さんの意見。

1.  女性が外を気にしている。 良くないことを思っていそう。

2. お手紙を書いている人が思いを寄せている人に手紙を書いている。後ろの女性も嬉しそう。

3. この二人が対話している。下に何か落ちている。

4. 2人のいつものこの光景。書いてる人は真剣だが、後ろの人は呆れている。

5. 午前中に書いている。家族への手紙。

6. 2人のメイド。書いている人がボスで今日のタスクを書いていて後ろの人は出かけたいなと外を眺めている。

7. 2人以外の人が直前までいた気がする。椅子が斜めになっているので、落ちてるものはその人が落としていったんじゃないか。

8. 実は机が長くくっついている。この絵にはうつってないところに人がいる。

9. 召使いなのに、いる部屋が豪華。

 

この絵の中でどんなことが起こっているのでしょうか?

 

 

 

1.  龍が出てきたのに落ち着いているから召喚したんじゃないか。

2. 白い服の人が龍を描いていて、本物に見えるから虎がおいしそうにみている。

3. 虎が可愛い顔しているので、龍がやりこめられているように見えるので喜んでいる。

4. 龍のひげをぬいてお湯に入れて煎じて飲もうとしている。

5. 仙人の世界。2人とも龍を育てていて、大きくなってよかったね〜というペット感。虎は見守っている感じ。龍がご褒美もらっている。

6. 仙人がハイキング、お茶を飲んでるところに龍が現れた。狙っていと分かったので追い返している。虎は自分もやられているので呆れている。

7. 勇者が龍の持っている玉を取ろうとしている。虎は見守っている。

8. 書き損じた?虎が猫っぽくなった。作者がふざけた?龍も途中で切れている。

9. 真ん中の線が気になる。動物の世界。白と黒。陰と陽。2つの世界。

 

一人一人感じ方が異なる。だから面白い。だから見え方が深まるそう。

 

対話型鑑賞は仕事や生活にも活かせます。

①ファシリテーション能力

対話しやすい場の形成

→メンバーの多様な意見を引き出せる様になる。

②「印象」と「事実」を切り分けられるようになった。

→社内外でのコミュニケーション力がアップ。

③「わからなさ」に向き合いつづける忍耐力

=ネガティブ・ケイパビリティ

その他自社、他社の商品やCMの分析や普段の会話の中でも対話型鑑賞は活かせます。

 

 

チェックアウト

~対話型鑑賞をした感想~

・見方が変わった。生活に活かせそう。

・答えを知りたい方に意識が向いてしまっていた。もっと自由な発想で仕事をしたい。

・「印象」からか「事実」からかわからなかったが、他の方の意見で深まったのでよかった。

・絵の見方の奥行きが広がった。

・普段は正解を求めていたけど、自分の意見を素直に言えたのがよかった。

・自分ひとりじゃ気が付かないことが、みんなと見ると気がつけるのがよかった。

・仕事でも対話型鑑賞をやってみたい。

 

 

対話型鑑賞を通して個性を生かしてコミュニケーションがとれたり、新たな発想が生まれたりと参加者さんも有意義な時間になったと感じていただける授業でした。

 

 

≪この授業のスタッフ≫

Report:丸山 未来

Photo  :中牟田 康

【今回の授業のコーディネーター】

いつもは見えない世界への扉をたたいてみよう~新たな芸術鑑賞への誘い~

吉村 建哉

2001年、福岡市生まれ。九州大学共創学部在学中。高校生の時に夢チャレンジ大学に参加し、その時に出会った友人からの紹介がきっかけでテンジン大学に参加。参加を機に多様な人と触れ合うことの楽しさにひかれ、それ以来通うようになる。趣味は読書、卓球、人と話すこと。

【今回の先生】

いつもは見えない世界への扉をたたいてみよう~新たな芸術鑑賞への誘い~

渡邊 めぐみ

1989年福岡生まれ。㈱ベネッセコーポレーションにて高校生のキャリア・小論文・探究教材の開発・編集職を経てフリーランス。芸術資源開発機構(ARDA)公認の対話型観賞ファシリテーター。港区との協働事業でアートを使った場づくりをしていた際に、対話型観賞に出会い、芸術資源開発支援機構(ARDA)でファシリテーションを身に着ける。企業や学校向けに対話型観賞を実施。福岡と岡山の2拠点生活中。「自分らしくいる」「ちがいをおもしろがる」ことがテーマ。趣味は料理、特技は裏拳。

【今回の教室】

いつもは見えない世界への扉をたたいてみよう~新たな芸術鑑賞への誘い~

イムズ

1989年4月12日に天神の中心地にてオープンした商業施設。「まちの情報受発信基地」としてInter Media Stationの頭文字をとって「IMS」という名称になっており、ショッピング以外にも演劇や映画鑑賞などのホール、セミナールームなども設備、文化やスポーツが楽しめたり、学びのスクールがあったりと多様なコンテンツが揃っている。外壁のタイルは全て有田焼のタイルでできている。