レポート日記
一覧に戻るサイレントな空間で「伝える」を見つめ直そう

開催日:2022年08月27日
通常授業
声を使わない空間に聞こえない話せない人が混じっていたら、周りの聞こえる話せる人たちは、その方の障害に気づかないのでは。
声を使わないコミュニケーションの体験を通して、「当たり前」を見つめ直すきっかけになればというコーディネーターのあかねさんの企画の理由を聞くところからこのサイレント授業はスタートしました。
このサイレント授業は3つのルールが設けられていました。それは、、、、、
1.合図があるまで声出しNG。
2.声以外のコミュニケーション方法はなんでもOK。
3.体でリアクションする。
実際に私も会場に入った瞬間から一切声を使いませんでした。
3つのグループに分かれてまずはこのルールに沿って自己紹介タイム。
その中で、「なぜ参加したか」「あなたにとってコミュニケーションとは」を記入して各グループで伝えました。
自己紹介が終わり、早速実際に声を使わないコミュニケーションのゲームをしました。
グループで声を使わないでしりとりをして、制限時間内に何個伝わるかというゲーム。
こんな感じで絵に描いて伝えたり、人によってはジェスチャーで伝えたりしていました。私の絵心のなさが顕著に現れて参加者の皆さんの注目の的になったことは言うまでもないありません、、、
そしてゲームの後に本日の先生のご紹介。実は先生方は聞こえない、話せない人で参加者に紛れ込んでいたのです。
本当に全く気づきませんでした。とにかく声を使わずにどうやって伝えるかを考えるのに必死で、聞こえない、話せない人が紛れ込んでいるなんて微塵も思っていなかったので、とてもびっくりしました。
その後は声ありで筆談やUDトークという声を文字にしてくれるアプリを駆使して対話をしたのですが、これが大盛り上がり。
私は筆談とUDトークのダブル使いで楽しくお話したのですが、徐々に言わんとしていることが分かってきて、授業の最後には手話やジェスチャーでも分かるようになっていました。
私がこの授業に参加した理由は、声を使わないコミュニケーションを単純に体験してみたいという好奇心からでした。この授業を通して、コミュニケーションとは伝えたい気持ちさえあれば、声を使わなくても伝わるんだということが分かって嬉しかったです。
最後にコーディネーターのあかねさんが、この授業をやった理由を再度共有。
特に私が印象的だったのが、最後のこの授業を通して、聞こえないこと、話せないことが障害ではなく、「声を使うことが当たり前の社会」が障害なのだということを体感して欲しかった。とのこと。
先生達も「健聴の人と同じタイミングで笑える幸せな体験ができて良かった」と大満足されていました。
声を使わないコミュニケーションでも、筆談したり、ジェスチャーしたりすることでちゃんと相手に伝わることを体験させてもらえて、知れたことが本当に良かったです。
コミュニケーションとは、自分次第でどうにでもなると思います。
なんとか伝えたい!という気持ちさえあれば。
参加者の皆さん、先生方お疲れ様でした。
Report:丸山 未来
Photo:池田 杏美
Stuff:久保山 大輔、吉田篤史
【今回の授業のコーディネーター】

近藤 茜
久留米市出身。美容師を経験し、九州造形短大(現:九州産業大学造形短期大学部)へ入学。短大卒業後は、印刷会社勤務等を経て、株式会社ミライロに入社。障害のある方との向き合い方を伝える研修やコンテンツの企画運営を行う。2024年6月に独立。グラフィックレコーディングやイラストを通して、伝えたい思いや感じたことを視覚的に表すことを行っている。趣味はブラインドランナーの伴走ボランティアや手話の勉強。福岡の街に恩返しをすべく、様々なことに挑戦する日々を送る。
<WEBサイト>
ポートフォリオ
https://oekakiakane.myportfolio.com/
インスタグラム
https://www.instagram.com/oekakiakane
【今回の先生】

まちのみなさん
福岡のまちに暮らす・働く・遊ぶヒト、参加者みなさんひとりひとりが先生です。
【今回の教室】

別府公民館
別府公民館では、子どもからお年寄りまでを対象とした様々な講座や教室、地域コミュニティ活動への支援、サークル活動への場所や情報の提供などを行っています。
お気軽に公民館にお立ち寄りください。
住所:福岡市城南区別府1丁目15-1
開館時間:午前9時から午後10時まで
※利用の申し込みなどについては、午前9時から午後5時までにお願いします。
休館日:12月29日から翌年1月3日まで
電話番号:092-821-7489
<webサイト>
https://befuko.blogspot.com/
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