フクオカテンジン大学

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レポート日記

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プロジェクトをはじめた人・はじめる人のための“関係デザイン”

開催日:2022年12月17日

通常授業

「理解し合えないことが前提になる」

新しいコミュニティに参加する、新しいビジネスにチャレンジする、新たな問題を解決するなど、新しい“プロジェクト”をはじめるとき、どんなことを意識しながらコミュニケーションや関係づくりを始めればいいのか。

 

 

この授業は赤レンガ文化館の2階で、参加者と先生の距離がギュッと詰まったディスカッション形式で展開されました。

 

 

 

 

まずは自己紹介。現在所属しているコミュニティのことや、これから始めようとしている「関係」について。

 

・世代間のコミュニケーションギャップがあり声の大きな人に流される

・アルバイト先でのコミュニティ

・社内の若手とフラットなチームを築きたい

 

などなど、多様な関係づくりの課題が出てきます。

 

 

参加者の自己紹介や先生の話から共通点として挙がってきたこと、それは関係をデザインするときに重要となるのが「共感」。共通概念を発見する、相手との類似点をたくさん見つける、楽観的なマインドセットで対話に臨む、相手の背景や状況などバックグラウンドを丁寧に理解する。などなど、様々なポイントがあることが分かりました。

 

 

特に顔なじみの相手や親しい関係性の相手であっても、自分の偏見で判断していることがあったり、自分とは認知の仕方が異なることもあるので、「相手とは理解しあえない」くらいの前提で丁寧にコミュニケーションを行うことの重要性が話題に挙がり、ハッとさせられました。

 

 

 

 

「ビジョンの共有は失敗する?」

新しいプロジェクトに取り組むとき、ビジョンの共有から始めることがあります。

 

 

しかし、これは失敗に終わることが多いそう。なぜなら、人それぞれに立場があり理想とするものが異なるため。

 

 

逆に「取り組むべき課題は何か?」と仮想敵を決めて取り組む方が、自分がどのような立ち位置で携わっていくか、それぞれの役割が明確になりやすく、物事をうまく進める関係性を築きやすくなることを学びました。

 

 

 

 

「チームワークには発達段階がある」

チームで特定の課題に取り組む際の関係づくりについての話がありました。

 

・成果に対するコミュニケーションは取れているか?

・関係性に対してのコミュニケーションは取れているか?

・組織のどのような立ち位置、役割にいるか。

 

特に相手が組織の中で慣れていない段階であれば、丁寧に教えてあげることが重要で、徐々に対等な立場にシフトし、最終的には権限をどんどん渡してしまうことが重要と語られていました。

 

 

また、最近「心理的安全性」という言葉をよく耳にしますが、多様性を受け入れてお互いに話しやすい雰囲気を作ることの重要性が説かれていました。

 

 

 

 

授業の中で出てきた「1週間で人の感情、状況は大きく変わってくる」という言葉が特に印象的でした。普段何気なく顔を合わせている同僚、家族、友人であっても、相手のことを丁寧に観察し、理解しようとすることから関係づくりが始まっていくのだと改めて認識した授業となりました。

 

 

 

 

Report:加藤 信一朗

Staff:三河 慶樹

 

【今回の授業のコーディネーター】

プロジェクトをはじめた人・はじめる人のための“関係デザイン”

岩永 真一

1981年、福岡市出身。広告業界でプランナーを経験し2009年に独立。大学生のときから街のそうじをしているグリーンバードに参加していたのをキッカケに、天神のまちづくり団体:We Love 天神協議会へ参画。独立したのをキッカケに福岡テンジン大学を企画し、2010年9月に開校・学長を務める。現在は、週1会社員・週1大学の教員など、複数の職場・仕事・プロジェクトに関わるパラレルキャリア(複業家)の働き方。

岩永真一ブログ

 

【今回の先生】

プロジェクトをはじめた人・はじめる人のための“関係デザイン”

Haller Roland (ハレ・ローラン)

フランス出身、心理学・社会学・認知科学・日本文化研究の学術的背景と、木こり、俳優、観光コンサルタント、事業開発など40職種を経た体験をもつ体験デザイナー。日本のスタートアップ企業にて新規事業関係デザインの手法を用いたインバウンドツアーを開催。その後フリーランスでの国際観光コンサルタントを経て、2021年7月ツナガルへ入社し新規事業の立ち上げに参画。ENdemic Movementの活動のもと、環境や体験、コミュニティ等の関係デザインに取り組む。

 

・ENdmic Movement

私たちはいくつかのコミュニティに所属して生きている。そこに本来繋がりのなかったコミュニティ同士が、ワークショップ・研究・サービス開発・共創事業・文化・教育により有意義なツナガリをデザインすることで、社会に偏在する壁を溶かし、人々の生活がより豊かになっていくことを推進する活動。

 

■WEBサイト

ENdmic Movement https://en-demic.world/

ツナガル株式会社 https://www.tsunagaru.co.jp/

プロジェクトをはじめた人・はじめる人のための“関係デザイン”

竹林 謙

ツナガル創業メンバー。大学院で認知科学を専攻し、広告代理店に入社。東日本大震災の復興事業はじめ社会課題におけるデジタルコミュニケーション設計を担当。2015年から1年のバックパック生活を経て2016年にツナガル福岡オフィスを立ち上げる。九州全域で地域課題の解決に取り組む。2022年、繋がりをリデザインする“ENdmic Movement”プロジェクトを立ち上げる。

 

・ENdmic Movement

私たちはいくつかのコミュニティに所属して生きている。そこに本来繋がりのなかったコミュニティ同士が、ワークショップ・研究・サービス開発・共創事業・文化・教育により有意義なツナガリをデザインすることで、社会に偏在する壁を溶かし、人々の生活がより豊かになっていくことを推進する活動。

 

■WEBサイト

ENdmic Movement https://en-demic.world/

ツナガル株式会社 https://www.tsunagaru.co.jp/

プロジェクトをはじめた人・はじめる人のための“関係デザイン”

Ballé Alice (バレ・アリス)

フランス出身。ポーランド、ブラジルを経て来日。博士号としてVR/AR/XRを活用した文化資産の活用方法を長年研究。ENdemic Movementにおける関係デザイン理論やコミュニティ発展モデルの実装を推進している研究者。

 

・ENdmic Movement

私たちはいくつかのコミュニティに所属して生きている。そこに本来繋がりのなかったコミュニティ同士が、ワークショップ・研究・サービス開発・共創事業・文化・教育により有意義なツナガリをデザインすることで、社会に偏在する壁を溶かし、人々の生活がより豊かになっていくことを推進する活動。

 

■WEBサイト

ENdmic Movement https://en-demic.world/

ツナガル株式会社 https://www.tsunagaru.co.jp/

【今回の教室】

プロジェクトをはじめた人・はじめる人のための“関係デザイン”

赤煉瓦文化館 2F

明治時代の我が国を代表する建築家・辰野金吾と片岡安の設計により、 日本生命保険株式会社九州支店として明治42年(1909)に竣工。 赤煉瓦と白い花崗岩の外壁は19世紀末のイギリス様式で、ほかに尖塔やドームなど、小規模ながら変化に富んでいる建物です。

福岡市歴史資料館として使用された後、有料の会議室等を備えた市民に開かれた施設「赤煉瓦文化館」としてオープン。平成14年(2002)からは1階の一部が「福岡市文学館」として使用され、 文学に関するさまざまな情報を収集・提供しています。 国の重要文化財。 

 

住所:福岡市中央区天神1-15-30

電話 : 092-722-4666

※お問い合わせは所在場所についてのみ、お願い致します。授業内容につきましては、福岡テンジン大学までお問合せください。

 

■WEBサイト

赤煉瓦文化館 (福岡・博多の観光案内サイト よかなびへ)

※駐輪場は、周辺の路上駐輪場をご利用ください。