レポート日記
一覧に戻る[大人の社会科見学] 海水を淡水化する施設の1日職員体験!?
開催日:2023年06月24日
コラボレーション授業
あなたは毎日蛇口をひねって使う水道水について、考えたことはありますか?
現在も人口が増え、成長を続けている福岡都市圏。ただ福岡平野周辺には水源がなく、「水が全く足りない!」はずなのに、この水はどこから来ているのだろう。
1978年と1994年に渇水を経験した福岡。筑後川からの導水ではやはりもしものときは不安定・・・。ということで、常時「安定した水の提供」を目指して、「海水を淡水にする」という計画が動き出したのが1996年、そして2005年より福岡市東区奈多に「海水淡水化センター(まみずピア)」が完成し運用が始まりました!その規模、なんと日本一と!!!
今回は「大人の社会科見学」です。このまみずピアに約50名の参加者、下は4歳から上は84歳までが集まりました!!そんな「まみずピア」では、普段から施設紹介はしているものの、福岡になぜ日本最大の海水淡水化の施設があるのか?福岡都市圏は筑後川から3分の1もの水を毎日頼っているのか?そこまで知らないと、この施設の本当の意義が伝わらないのでは?
ということで「密書ん」が各テーブルに配られました。こりゃ失敬!ミッションです。そこに書いてあったのは?
「まみずピアを、福岡の水事情が知れる、水ミュージアム(仮)にしたい!今から施設見学をして・・・どこを、どんなふうにしたら良いか、どんなコンテンツがあれば良いか、どんな企画があれば良いか、言葉にして欲しい」と。
ということで、2グループに分かれて「まみずピア」の社会科見学開始です!
個人的にビックリしたのは、玄界灘の海水を取り込む取水口が奈多海岸より少し沖合の砂浜の下にあるのですが、福岡沿岸の砂や石を集めて自然ろ過される仕組みになっており、このろ過された海水がすごくすごく「キレイ」なんだとか!
どれくらいキレイかというと、もともと取水した海水を菌や不純物取り除くために設けられたフィルターが、あまりにも汚れないからついにフィルターを使わないことにするほどにキレイなんだとか!(これもあって、まみずピアには世界中から視察が来るのだとか)
見学ツアーの最後には、水道水か真水かの飲み比べをして講堂へ戻ります。
さて、ここからワークショップ!
各テーブル、年代もバラバラながらいろんな言葉が飛び交っておりまとめるのがたいへんそう!でもワークシートに沿ってまとめてもらいました!
みんなで、各テーブルのまとめを展覧してまわって、最後に福岡地区水道企業団50周年記念事業の一環で、水源地域(筑後川)に感謝の気持ちを届けよう!とのことで、参加者全員でメッセージを書きました!
遠く東区奈多のまみずピアまでお越しいただきありがとうございました!
<Staff>
Report:岩永 真一
Photo:久保山 大輔、坪田 政和
【今回の授業のコーディネーター】
【今回の先生】
まみずピアスタッフ
1994年(平成6年)の福岡大渇水をキッカケに、翌年に福岡都市圏の水源確保のための海水淡水化の研究会が発足。2005年に運用が始まり、主に福岡市東部・新宮町・古賀市などの水道水として利用される。1日最大給水量50,000立方メートルの海水淡水化施設としては日本最大の施設で見学することもできる。名前の「まみずピア」は市民からの公募で選ばれ、キャラクターは「真水(まみ)ちゃん」と「しおっぴー」。
<webサイト>
【今回の教室】
海の中道奈多海水淡水化センター(まみずピア)
人口が年々増加していた福岡市で起きた1994年(平成6年)の大渇水により、福岡都市圏の水源確保のため海水淡水化の研究会が発足。2005年(平成17年)に施設が完成し運用開始。浸透取水方式で海水を淡水化し、1日最大給水量50,000立方メートルの海水淡水化施設としては日本最大。海水淡水化のしくみを学び、施設内部の見学、淡水化した真水と水道水の飲み比べ(利き水)体験もできる。
住所:福岡市東区大字奈多1302番122
■webサイト
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