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レポート日記

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ふくおか未来カフェ 〜こどもをまんなかに、10年後を描こう!〜

開催日:2023年09月30日

通常授業

城南区のとある古民家に集まったのは、育児真っ只中のパパ・ママや、こども関連の仕事・活動をする方を中心とした、多様なメンバー。

 

この日の授業は、ふたりの先生のお話からスタートします。

 

 

ひとり目の先生は、「福岡市総合計画」の担当者・福岡市役所の花田さん。

総合計画とは、いわばまちの未来の設計図。

約60年前の最初の総合計画以来、9回の策定を重ね、福岡のまちをかたちづくってきました。

過去10年間では、小中学校へのエアコン設置や科学館のオープンなど、こどもに関することだけでも大きな変化が続きましたが、これらは総合計画に基づく施策によるもの!

福岡市は現在、この先10年間を描く次期基本計画の策定に向けて、市民からの声を積極的に聞きたいと考えているそう。

そう、この日の授業は、子育て当事者や支援者の「こうだったらいいのにな…」という声を、福岡市に届ける機会でもあるのです!

 

 

ふたり目の先生は、三児の父で、仕事や地域活動などでこどもに携わる実践者でもある吉村さん。

(ちなみにこの日の教室「よりあいの森」古民家は、吉村さんの地域活動拠点のひとつ。こどもを含む地域の人々の居場所になっています。)

 

移住先の福岡で子育てをスタートした頃は、育児は夫婦だけでするものだと考えていたそう。

徐々に地域に関わるようになり参加した防災教室で、避難所の場所すら知らなかったことに気づき「これでは災害時に家族を守ることができない…」と衝撃を覚えたというお話は、とても印象的。

こどもの未来を考えるにあたって、地域とのつながりという視点がとても大切だということを伝えてくださいました。

 

 

 

 

絵本をめくったり、9月の陽気にウトウトしたり、かき氷器を削り始めたりと、思い思いに過ごすこどもたち。

その様子を見守ったり、参加者同士で赤ちゃんを抱っこするなどしながら、大人たちの対話の時間が始まります。

 

先生や市の教育関係・こども関係部署の職員さんもまざり、肩書を外した一個人として言葉をかわします。

 

最初の問いは、「いま、こどものことで困っていること・気になっていることは?」

我が子のこと、地域のこどものこと…、それぞれの視点でのあれこれがどんどん溢れます。

 

 

現在の「困った」「気になる」を語り合った後は、未来へジャンプ!

「こどもが『幸せ』なまちってどんなまちだろう?」と思いを馳せる時間。

 

「『子育てゼロ円』実現」

「大人は週2~3日勤務」

「自然を活かした子育て環境」

「『不登校』という言葉自体がなくなっている」

 

どんな突拍子もないことでもOK!

こどもはもちろん、周囲にいる親や先生、地域住民も幸せになれるような、未来のアイディアを出し合います。

 

 

今を見つめ、未来を思った授業の締めくくりは、「10年後に贈りたい言葉」―それぞれが大切に思うキーワードを書き出していきます。

スッと筆の動く人、じっくりと自分と向き合い言葉を紡ぐ人、様々ですが、現れた贈る言葉は、そこにいる誰もを笑顔にするものばかりでした。

 

 

こどもを真ん中に各々のありのままを包み込む古民家。そこで福岡の未来を描くという、不思議な時間。

次の10年のまちの設計図には、きっとこの日のようなあたたかな未来が記されていくことでしょう。

 

 

<Staff>

Report:みねせりか

Photo:野田遥

Staff:天野百恵、三河慶樹、丸山未来、貴島道拓

【今回の授業のコーディネーター】

ふくおか未来カフェ 〜こどもをまんなかに、10年後を描こう!〜

前田 さやか

福岡市出身。隠岐・海士町に12年ほど住み、教育×まちづくりに携わった後、ふるさとの福岡に帰福。これまで、子育て支援センター・保育園・森のようちえん・小学校・学童保育・教育委員会に勤務し、0歳~12歳までの様々な子どもたちと保護者の方に出逢う。現在は、SOS子どもの村で働きながら、フリーランス保育士として「遊ぶ・学ぶ・対話する」をキーワードに様々な場づくりに挑戦中。遊び場として、ふるさとの西区飯盛山で、親子で自然の中でのびのび遊び、過ごす「育ち合いの森・おやこねっこ」を開いている。福岡テンジン大学との出逢いは、森のようちえんの授業をしたことがきっかけ。その時からただならぬご縁と居心地の良さを感じている。

 

<WEBサイト>

◆NPO法人「SOS子どもの村JAPAN」

https://www.sosjapan.org/about/

◆そらいろ伴走舎ブログ(育ち合いの森・おやこねっこ)

https://ameblo.jp/inochinomaturi/

 

【今回の先生】

ふくおか未来カフェ 〜こどもをまんなかに、10年後を描こう!〜

吉村 伊織

1979年、熊本生まれ。心理カウンセラーで男子3人(小学生~大学生)のパパ。小学校のPTA会長を5年間務めたあと、地域のこどもの健全育成を支援する福岡市の事業に4年間従事。その後、こどものことにより深く関わるために保育士の資格を取得。現在は、放課後等デイサービスの保育士として働く他、小学校のおやじの会の活動や、地域の中の居場所づくりに取り組んでいる。

 

〈webサイト

WACSホームページ
note

ふくおか未来カフェ 〜こどもをまんなかに、10年後を描こう!〜

福岡市役所 総務企画局 企画調整部

私たちが住む福岡市を次世代に引き継ぎ、さらに魅力的なまちにしていくため、市の将来の方向性を定める新たな「基本計画」を、市民の皆様と一緒につくるプロジェクトを現在実施中。

 

<WEBサイト>

福岡市役所

【今回の教室】

ふくおか未来カフェ 〜こどもをまんなかに、10年後を描こう!〜

特別養護老人ホーム「よりあいの森」内古民家

城南区別府の特別養護老人ホーム「よりあいの森」の敷地内にある古民家。かつて休眠状態にあったが、区社会福祉協議会・スクールソーシャルワーカー・地域住民・「よりあいの森」職員らからなる古民家活用プジェクト(ちゃちゃの会)により、現在は地域の人の居場所となっている。有志の地域住民が「おるすばん」をする古民家には、お年寄りやその家族、子育て中の方、子どもたちなどあらゆる人が集い、自由で穏やかな時間を過ごしている。

 

住所:福岡市城南区別府7-9-21(地下鉄七隈線茶山駅1番出口から徒歩4分)

 

■webサイト

よりあいの森

 

■アクセスマップ