レポート日記
一覧に戻る福岡の都市に暮らすわたしたちと“水”との豊かな関係とは
開催日:2023年09月30日
コラボレーション授業
今回の授業は、今年で設立50周年を迎える福岡地区水道企業団とのコラボレーション授業で、5月から開催されていた「福岡の水」に関する授業の最終回!
その舞台は福岡市植物園内にある「ボタニカルライフスクエア」という施設です。実は、福岡市植物園と水には大きな関わりがあって、福岡市植物園は浄水場の跡地にできたそうなんです!
今回の先生は福岡大学 工学部社会デザイン工学科助教の伊豫岡宏樹先生と九州大学 芸術工学研究院准教授の高取千佳先生のお二人。
「なぜ、その研究をしているの?どんなおもしろさがあるの?」という質問では
伊豫岡先生は自身の経験も交えながら、「生き物の話は聞けない。でも、データをみると、なぜそこにいるのかということが処理で分かる」というお話。
高取先生は元々、都市の成り立ちに興味があり、名古屋城のプラモデルを作っていたというお話や江戸時代の水辺は娯楽文化が栄えた場所であったことなどのお話がありました。
続いて、「“水辺”と豊かさの言葉から課題感があるとすれば?」という質問では、先生のお二人は同じような意見を持っていらっしゃり、「川は危ない・近づいてはいけないものという認識があり、川と人との物理的・心理的な距離が生まれている」ということや特に、高取先生の「若い人は川に入ったことがある人が少ない」という経験からのお話から私自身、大学生であるものの小学校の頃はよく友達と川で泳いだりしていたこともあったため、意外な事実に非常に驚きました!
また、「“水辺”と人との距離を近づけるには?」という質問では、水を学ぶことが大切で、学ぶ場が必要になるということ、それには水に近づけるまちづくりをしなければならないというようなお話がありました。
お話を聞いた後は、グループで「“水”との豊かな関係性」について意見交換しました。
そして、最後は「水と豊かさ」をテーマに参加者全員で五七五七七の短歌を作り、展示
して、他の方が作った作品を鑑賞しました。皆さんの短歌から水や川への熱い思いがたくさん伝わってきました!
そして、岩永さんと先生のお二人がそれぞれ、優秀作品を選び、選ばれた方にはなんと福岡地区水道企業団のオリジナルマグカップが贈呈されました!
あなたは「水」や「川」にどんな思い出・イメージがありますか?また、「“水”との豊かな関係性」って何だと思いますか?普段は身近にある“水”について深く考えさせられた授業でした。
<STAFF>
Report:清藤 誉
Photo :森 彩夏
Staff : 竹内 咲弥・佐藤 葉子
【今回の授業のコーディネーター】
【今回の先生】
伊豫岡 宏樹
山口県萩市生まれ。専門は土木工学、身近な自然環境の保全や活用に関しての研究や関連した地域活動に取り組んでいる。室見川の「シロウオ産卵場造成プロジェクト」や地域で身近な河川空間を管理・活用する「樋井川ビーチ」等の活動について注目されている。
<WEBサイト>
高取 千佳
博士(工学・東京大学)。専門は景観生態学、都市計画。那珂川における水辺の活性化に向けた公民学連携、天神・中洲地区での社会包摂に向けた公共空間の形成など、持続可能で豊かな自然・生活環境の再生に向けた研究・実践活動に取り組む。主な著書にLabor Forces and Landscape Managementsなど。
<WEBサイト>
高取千佳研究室 九州大学大学院 芸術工学研究院 環境デザイン部門
【今回の教室】
ボタニカルライフスクエア
福岡市植物園に、福岡市の取り組みである一人一花運動の拠点として、2023年3月にオープンした施設。360度植物に囲まれたロケーションを活かし、緑のある空間や生活の良さを感じたり、花や緑のあるライフスタイルの発見、発想、発信を生み出すため、植物園が17時00分に閉園した後でもイベントやワークショップなどができる施設。
住所:福岡市中央区小笹5-1-1
営業時間:9:00~17:00(入園は16:30まで)
※営業時間内は動植物園への入園料(600円/大人)がかかります
■webサイト
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