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レポート日記

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“良い会社”はどこにある? 最高の職場を見つけるための視点

開催日:2023年10月28日

通常授業

 

 

米国ギャラップ社の調査(2022年)によると、日本は「仕事への熱意や職場への愛着を示す社員の割合」がなんと145ヵ国中最下位の5%。

 

 

 

 

職場環境、やりがい、経営指針、社会貢献・・・良い会社の要素とは?

従業員のエンゲージメント(会社への愛着や思い入れ)やウェルビーイング(精神的、肉体的、社会的充足感)を高めるために投資するグローバルな企業の取り組みから学べることがあるのではないか。

 

 

そんな問題意識をベースに開催された今回の授業。転職やキャリアについて考え悩む受講生が集まり、二人の先生の話に耳を傾けました。

 

 

 

 

◇大利さんの話

29年にわたる海外経験をお持ちでアクセンチュア福岡にお勤めの大利さんは、社内でI&Dの推進をリードされています。責任も権限もあるマネジメントの一員が自発的に旗を振る姿や、まずは受け入れる、という意思の表明としてD&IをあえてI&D(インクルージョン&ダイバーシティ)と掲げる姿勢にアクセンチュアという組織のコミットメントを感じます。

 

 

 

 

充実した出産育児支援や有給休暇取得の制度(男性の育児休暇平均120日!)、豊富なコンテンツの教育制度に加えて、マイノリティ従業員への様々な支援の取り組み(LGBTQ+を受け入れる取り組みとしての九州レインボウプライドへの参加、外国籍従業員を受け入れ交流を促進するクロスカルチャーイベント、ワーキングペアレントを支援する取り組みなど)を積極的に後押する。

 

 

同時に職場環境の改善を図るべくプロジェクトプライドという部署を中心にハラスメントに関する徹底した調査と防止対策を行い、離職率半減を達成。

 

 

様々な人材を受け入れ多様性を認める環境を整えながら、従業員のウェルビーイングの実現とエンゲージメントの向上を目指しているのです。

 

 

◇眞鍋さんの話

今年の9月に1年間のイギリス留学から帰国された北九州市立大学の眞鍋先生は、そもそもダイバーシティが当たり前である現地の環境が印象的だったそうです。

 

 

 

 

イギリス滞在期間最後の1ヵ月をインターンとして過ごした日系の企業では、イギリス人の従業員は必要がない限り出社せず、会議は短時間で無駄がなく、時間にしばられない効率的な働き方に徹していたとのこと。彼らにとっては何よりも家族との時間を大事にしていて、会社との関係や働き方は自ら決めるようです。

 

 

 

 

クロストークでは、グループごとに話し合って出した質問に対して、先生お二人に回答していただきました。様々な質問の中で、グローバルな働き方とは?という質問に対するお二人のコメントが強く刺さりました。

 

 

眞鍋先生は、イギリスの大学で日本の存在感のなさにショックを受けたそうです。

 

 

今や米国、ヨーロッパ、中国の三極中心で世界は動いており、日本の将来に危機感を持つほど。ポジティブに自分を出していくことができない日本人の発言力のなさを痛感したと。逆に中国やアフリカからの留学生の世界に対するアンテナの高さ、知ろうとする意欲、自国が世界の中でどうあるべきかを俯瞰する意識など、日本人にはない熱意と積極性を感じたとのこと。

 

 

大利さんも眞鍋先生と同感で、みんなどんどん日本を出てグローバルな環境でコミュニケーションをとっていくべきとの意見でした。

 

 

 

 

視野を広くアンテナを高く持ち、グローバルな視点で情報・知識・スキルなどを自ら習得し、主体的に動くことの重要性を再認識した時間でした。

 

 

 

<STAFF>

Report:佐藤 葉子

Photo:みね せりか

Staff:池田 杏美、石橋 愛、貴島 道拓、清藤 誉、三河 慶樹

【今回の授業のコーディネーター】

“良い会社”はどこにある? 最高の職場を見つけるための視点

岩永 真一

1981年、福岡市出身。広告業界でプランナーを経験し2009年に独立。大学生のときから街のそうじをしているグリーンバードに参加していたのをキッカケに、天神のまちづくり団体:We Love 天神協議会へ参画。独立したのをキッカケに福岡テンジン大学を企画し、2010年9月に開校・学長を務める。現在は、週1会社員・週1大学の教員など、複数の職場・仕事・プロジェクトに関わるパラレルキャリア(複業家)の働き方。

岩永真一ブログ

 

【今回の先生】

“良い会社”はどこにある? 最高の職場を見つけるための視点

眞鍋 和博

1970年、北九州市出身。大学卒業後はリクルートに入社。企業採用や大学生のキャリア形成プログラムの開発等を担当。2006年に北九州市立大学キャリアセンター助教授に就任。地域創生学群、地域共生教育センター、北九州まなびとESDステーションなどの立ち上げと運営を歴任。地域の活性化と大学生の学びと成長を両立する、社会教育の地域実装を推進している。企業のSDGs推進や人材育成コンサルタントしても活動。2022年から1年間、イギリスの大学院へMBA留学をした。

 

<WEBサイト>

北九州市立大学 地域創生学群

“良い会社”はどこにある? 最高の職場を見つけるための視点

大利 秀幸

1968年、横浜市出身。30年以上にわたりIT業界にて、コンサルティング・システム開発サービスに従事し、そのほとんどを海外で過ごした。クアラルンプール・香港・メルボルン・シドニーなどで勤務し、2023年よりアクセンチュアへ入社し福岡へ移住。アクセンチュアが推進するInclusion and Diversity(I&D)の福岡リードを務める。

 

<WEBサイト>

アクセンチュア株式会社 インクルージョン&ダイバーシティ

【今回の教室】

“良い会社”はどこにある? 最高の職場を見つけるための視点

QHub 九州しあわせ共創Hub

九州博報堂が、社会課題の解決に向け多様なステークホルダーが垣根を越えてアイデアを出し合い、“共創”することで「地域の共創にドライブをかける場をつくりたい」と、2023年1月に社内の一角に設けたスペース。九州博報堂は、2020年に西日本新聞の子会社であった西広が博報堂九州支社と事業統合して社名変更した広告会社。

住所:福岡市中央区天神1-4-1 西日本新聞会館ビル 14階

※国体道路沿のビルになります。

※博多大丸の入口の横に、ビルの入口があります。

※14Fの九州博報堂のオフィス内になります。

 

 

■WEBサイト

九州博報堂

九州しあわせ共創ラボ 

 

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