あなたの強みを教えてください　〜社会人のための強み講座〜

開催日：2024年01月27日

通常授業

今日の先生は小屋一雄さん。

人材育成、リーダーシップ研修、コーチング等のお仕事をされています。

肩書きがたくさんあって、経歴は海外の会社の名前もあり、背中がピシッとしちゃいそうなのですが、とても柔らかい方でした。

今日の内容の一つを伝えてくださる時にも「これを自分が早く家庭でも使えていれば」と。

柔らかさ伝わりますか？笑

キャリアの塊のような小屋さんから自律的キャリアという考え方を教えて貰いました。

縦軸/キャリアの方向性や目的に対する明確さ＝「自分を大切に」

横軸/自分の仕事や役割に対するコミットメント＝「組織を大切に」

日系の会社は右下に位置する事が多いそうです。

若い時期は右下の枠で自分を鍛えてもいい時期ではありますが、滅私奉公が過ぎると辛くなってしまうので期間や目的をもった方が良く

左上は外資系の渡り歩き等で、個人は上がるけれど年齢を重ねた時に尊敬されない等それぞれです。

会社とは会社のソースを使って自分１人じゃ出来ないような大きな仕事ができる有意義な場所です。

何を大切にするのか自分の中で考えてキャリアを重ねる必要があります。

また、この後の社会の流れを考えると会社は昔のように安定しない事が予想されます。

それも踏まえて小屋さんのおすすめは組織も自分も大切にする右上の「自律的キャリア」。

どちらにもｗｉｎｗｉｎになるために成果を最大化する２つの考え方を教えてくださいました。

• 【強み】

ここで例文が出てきました。

誰の事を言っているのかわかりますか？

実はこの文章「ジョンレノン」の事なのです。

見方や切り取り次第でこうも印象が違うのです。

私たちが知っているのはジョンレノンの一部、それも強みの一部でした。

ジョンレノンは強みを活かしたからこそ私たちの知っているジョンレノンなのです。

この強みに関して心理学の研究が紹介されました。

「ポジティブ心理学の祖父」

人は誰でも違った才能を持っており、強いチームとは全てが出来る人の集まりではなく、とがった才能が上手くミックスされた集団である。

以前は「強みは弱みを改善する事が最も効果的」

今は「強みを伸ばす事が効果的」と、研究されています。

実際に有名なグーグルでもこの考え方でチーム構成され、偏差値の高い人材ばかりではないチームが績を上げているそうです。

強みを発揮している時の特徴として

自信がわいてくる

学習が楽しく感じられ、加速度的に上達する

集中力が高まる

健康でいられる

残業しても疲れない

この強みはその人全体の中の一部であって自分で認識できていない所にあることもあります。

そもそも私たちは自分について認識できていない部分の方が多いのです。

この強みを知るために、思ってもいない角度からの質問がいくつか出てきました。

たくさんの質問に対して自分でも自分を確認しながら回答する感覚でした。

VIA-ASという診断もネットで行えるのでご興味あるかたは是非。

• 【ジョブ・クラフティング】

「主体的に自らの仕事を再定義し創意工夫をする事」

作業効率を高めながら、働く人の意欲を保つために編み出された概念についても学びました。

関係性/上司
捉え方/人間観察

タスク/挨拶や食事でコミュニケーションを取る

報告してほしい上司、そうでない上司、相手の拘りを知る、紙の向き等、

→会社にとって良い事は変更し効率化をはかる。

今やっている事が相手に対してどう役立つのか

相手の事を知ったうえで、自分がどうしたいのかを決め、相談する。

個人ワークやグループワーク中の生徒をにこやかに見守っている小屋さんが印象的でした。
強みや自己理解は自分と人とのコミュニケーションから学ぶ所も多いのでこの時間を大切に取ってあったのだと思えました。

会社は会社を成長させるために成果を求めます。

心理学の研究が進み、能力や成長の考え方が変わった事で自分の強みを理解していれば会社にも自分にも成果が生まれやすい状態になる。

また、自分の価値観がわかっていれば、そこを大切にしながら物事を捉え直す力、多面的にみる方法を使って、目の前の困難に対して主体的に解決できる。
経験を自己理解の材料にする事は社会人の特権だと思いました。

この授業を受けた方、レポートを読んで内容に興味が出た方に是非読んでみて欲しい本があります。

小屋さんの著書「ミックジャガーに学ぶこれからの働き方」、とても興味深かったです。

ビジネス書には定番の売れる売り方があるそうなのですが、そこではなく、そうしてでも貫きたかった小屋さんの強みによって書かれた本だからこその面白さ。

ロックが教養だったなんて、私の捉え方では至らなかった面等に気が付けました。
授業で学んだ事も踏まえて読むとより学びが広がるのでお勧めです。

＜STAFF＞
Report:岩佐ゆかり
Photo:佐藤哲郎

Saff:長谷部雄一