レポート日記
一覧に戻る日本茶のいろは ~九州各産地のお茶めぐり~
開催日:2011年11月26日
通常授業
今日の講師は岩崎海聡先生。
イギリスと香港のハーフだそうで、まぁイケメン!!
異国情緒漂う先生が日本茶をなんてミスマッチかと思える組み合わせが何とも魅力的です。
・見て触って香る、いろいろな日本茶
開始早々お茶当てクイズ
9種類の茶葉を玉露、煎茶、番茶、玉緑茶、茎茶、抹茶、粉茶、焙じ茶、玄米茶、どれに該当するか選びます。先生がヒントをくれてるんですが、難しい・・・。お茶に9種類もあるなんて・・・。
結果、私は9問中4問しか当たりませんでしたが全問正解の方が4名!この授業に参加されるだけあって、お茶マニアの方でしょうか?すごいっ!!お茶には色々な種類のものがありますが、全て同じ種類の木から作られている事をご存知でしたか?お茶畑で目にする緑色の植物はツバキ科のカメリアシネシス。永年性常緑樹で一年中緑色の葉をしています。
葉を摘んでからの製造工程は違いますが、日本茶だけでなく紅茶もウーロン茶もカメリアシネシスから作られています。カメリアシネシスの中でも茶種によって適した品種はありますが、大元は一緒です。
・お茶の分類、製造工程
お茶の葉は摘んだその瞬間から酸化が始まります。お茶作りにおいて「酸化=発酵」といいます。
お茶は発酵度合いで大きく3種類に分類されます。
摘んで24時間以内の茶葉を蒸して、発酵を止めたものが「緑茶」(不発酵茶)。発酵の度合いを利用してできたものが「ウーロン茶」(半発酵茶)、「紅茶」(発酵茶)となります。発酵を調整した後、茶種によって更に様々な工程を加えて、たくさんの種類のお茶ができあがります。
・実は九州ってすごい!?お茶の源流をたどる
お茶の木の原木は中国の雲南省にあったものだといわれています。お茶が飲まれ始めたのは4000年程前。人類史上最も長く、多く飲まれている飲み物です。
日本語では「チャ」英語では「ティ」。2つともお茶を表わす言葉でしたが、中国から世界に広まる時にどちらで伝わったかで今の呼び方になっているそうです。欧州ではほとんどの国が「ティ」ですが、ポルトガルだけは植民地の香港から伝わったので「チャ」と呼びます。ポルトガルで「チャ」が通じるなんて何だか不思議ですね。
今や日本の大切な文化となったお茶。京都で煎茶が始まったのは有名ですが、最初は、臨済宗の僧侶・栄西が長崎の平戸に来日し、そこから福岡や佐賀、そして全国へ広がっていったそうです。
現在、お茶の生産量1位は「静岡」、2位「鹿児島」、3位「三重」、4位「宮崎」と九州勢が上位ランクインをはたし、お茶の品評会では星野村の八女茶は高く評価されています。実は、九州は全国の中でも、お茶にゆかりが深くレベルも高いのです!今後、他県への贈り物には是非八女茶を(笑
・日本茶の美味しい淹れ方
昔、お茶は薬としても飲まれていたという程、色々な成分が含まれています。カテキン.カフェイン.アミノ酸.ビタミン類.フッ素.ミネラル.フラボノイド等どれも聞いた事のあるものばかり。この中で味に大きく作用する成分があります。
カテキン.アミノ酸は渋味と苦味の成分。高温で良く溶けます。アミノ酸類は旨味と甘味の成分。比較的低い温度でも溶けます。茶種によって含まれる成分比率が違う為、適した淹れ方で、より美味しくいただけます。また、成分の効能も違う為、ハーブティのように、その日の気分や体の調子によって茶種を選んでみてはいかがでしょう?例えば癒されたい時の先生お勧めは「上級煎茶」を高温でさっと!
・お待ちかねのティータイム
5種類のお茶を、3人1組で実際に淹れてみました。急須にお湯を注いで、人数分の湯のみに注ぎ分けます。急須に残っている余分なお湯を捨てて、計量された茶葉を入れます。湯呑みに入れたお湯を急須に戻します。少量ずつ湯のみにつぎわける動作を繰り返します。
お茶の種類によって抽出温度や時間が違う為、皆で協力してお湯の温度を確かめたり、抽出時間をカウントダウンしたりしながら、最後の一滴まで慎重に注ぎ分け、楽しく美味しくティータイム。
やっぱりいつものお茶とはひと味違います!美味しい!!
先生が用意してくださったお茶菓子がこれまた美味しいっ☆
どこの商品ですか?買いに行かなきゃ!
なんて小話もしながら、心も体もほっこり温まり授業は無事終了。
終了後片付けを手伝って下さった生徒さんもいらっしゃって更にほっこり♩
皆さんお疲れ様でした。
(ボランティアスタッフ 岩佐 ゆかり)
【今回の先生】
【今回の教室】
住所 : 福岡市中央区大名2-6-53 4F