レポート日記
一覧に戻る[開校14周年記念授業] “繋がり”がもたらす豊かさの正体『ソーシャルキャピタル』てなに?~
開催日:2024年09月28日
通常授業
福岡テンジン大学が開校して14年!
578回の授業に、延べ12,574人の学生が参加。ある時は学生、ある時は先生やコーディネーターとして、中学生から高齢者まで年齢も職種も様々な人が、関わってきました。
授業をきっかけに、多種多様な“繋がり”が生まれているテンジン大学
ソーシャルキャピタルが生み出す世界は、どんな世界なのか?
“繋がり”をまちづくり・組織づくりに活かしてきた村田さんは、「人との信頼と書類の量は反比例する」と言います。
町の人、議員、同僚など周囲にいる人との信頼を構築し、深めていくことで、何かを行う際に必要になってくる書類や手間が少なくなっていく。“繋がり”によって、あの人は〇〇が得意だよ、△△するならあの人が専門だよ、と。
すると、自分一人だったら出来ないと思ったことが、あの人に頼めば出来るかもや、どうしたら出来るだろうという思考に変化していった。
どのようにして関係性を築いていったのか?
意識して行動したわけではなく、結果として現在がある。ムリに“繋がり”を作ろうと思うのではなく、生活の中で挨拶や雑談を繰り返すことで自然と気の合う人や価値観などが合う人と、インフォーマルな人間関係が形作られてきた。
「来るものは拒まず、去る者は追わず」
“繋がり”を作りに行くのではなく、動かないことで“繋がり”を引き寄せられることも。
ただ、インフォーマルな人間関係が続くと、関係性が固定化し「多様性」が失われていくことになるため、趣味や価値観の近しい関係から、全く違う環境の人や集まりに緩い“繋がり”を持つようなリワイヤリングも時には必要になることも。
先生によるお話の後は、各分科会(テーマ)に分かれて、“繋がり”を深堀
「心のつながり、体のつながり」「ゼロからイチを作り出す」「キャリア」など
<各分科会で出てきた意見>
名古屋で有名なモーニングは、実はお互いの生存確認になっている?
リアルな“繋がり”、SNSなどの“繋がり”は、どちらに優位性が?
一人で思い悩まずに、口に出して相談してみる
子供の“繋がり”で地域の集まりに参加していても、卒業と同時に関わりがなくなってしまう…
参加者の目的を揃えようとするのではなく、各々の目的を達成させた先に共通の目的を繋げる
など、様々な話題で、各分科会は大盛り上がり
新たな“繋がり”が生まれた瞬間?!
<STAFF>
Report/みかわよしき
Photo/前田 康介
Staff/前田 也詠子、戸次 まゆみ、細川 善弘、久保山 大輔、濱砂 順子
【今回の授業のコーディネーター】
【今回の先生】
村田 まみ
福岡市出身。中学・高校時代を福岡県大刀洗町で過ごし、大刀洗町役場に入庁。税務課以後、戸籍・住民基本台帳・外国人登録・三手当(児童手当・児童扶養手当・特別児童扶養手当)、農業委員会、教育委員会を担当。その後、地域振興・まちづくりを手掛けて12年、大刀洗町内だけでなく、県内から県外までネットワークを構築し、ヒョウ柄課長として有名。
森田 泰暢
1980年兵庫県尼崎市生まれ。大学では組織論の講義を担当。民間企業ではキャリアカウンセラー、大学では農学、経営学、デザイン(UXやサービスデザイン)と幅広く経験。2019年に企業、社会人そして学生の探求活動を支援する法人「ヒマラボ」を設立。新しい方法論を作りたい企業や好きなことを深めたい市民の方々と楽しみながら、好奇心を毀損されない社会を目指して活動中。京都大学高等教育研究開発推進センター第5期MOSTフェロー(2017年3月修了)、人間中心設計専門家資格取得(2017年3月)。農学修士、経済学博士。2019年9月より、福岡テンジン大学顧問を務める。
【今回の教室】
福岡大学 商学部棟 2号館
福岡大学で最も長い歴史と伝統を誇る「商学部」は、商学科・経営学科・貿易学科・第二部商学科があり、大学創立75周年記念商学部棟(2号館)として平成23年12月に開館。商学部の学生だけでなく、他学部の学生も利用可能な学生満足度の高い、洗練された学びと交流の空間となっている。
住所 :福岡市城南区七隈8-19-1
WEBサイト:福岡大学商学部
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