レポート日記
一覧に戻る[テン大ライフハック部] スケジュールハック ~時間管理のプロフェッショナルになろう~
開催日:2012年10月27日
テン大ライフハック部
【特別授業】 テン大ライフハック部
この授業は、スマートフォンの利用を通じてよりよい生活を提供する「ドコモスマートフォンラウンジ福岡」と一緒に進める特別授業です。「ハック」をキーワードにwebを中心としたシステム、仕組みを使って、趣味や勉強、仕事を効率よく楽しむ生活を作ることを目的としています。入門編ですので使えないけど、使ってみたい人を対象にした授業になります。より効率よく楽しめる生活へのきっかけ作りに参加してみませんか?
※ハック=高い技術力を駆使してシステムを操ること、技術を詳しく調べるのが好きな人のこと
ドコモスマートフォンラウンジ福岡 : http://www.dcm-spl.com/shop/fukuoka/
今回の先生は、お馴染み土谷先生。
一度、テンジン大学の授業でも取り扱ったGTD(Getting Things Done)の考え方を活用し、時間管理(スケジューリング)について学んでいきます。
日々の生活をより良いものにする為に、時間管理術をしっかり学ぼうとみなさん真剣に授業に臨んでいました。
講義の内容をまとめつつ、授業の様子をお伝えしていこうと思います。
■ 第一章 「スケジュール管理」と「タイムマネジメント」について
「タイムマネジメント」も「スケジュール管理」も一見同じ意味の言葉に思えますが、実はその本質は少しだけ違っています。
軍事用語で例えるなら、「タイムマネジメント」は“戦略”。それは目的達成のための計画のことです。
一方、「スケジュール管理」は“戦術”。いかに効率よくタスク(仕事)をこなしていくかという手法のことです。
タイムマネジメントとは……
・ 人生の幸福を向上するための時間配分の方針決め
・ タイムマネジメントを誤った方向で効率化すると、間違った方向へ加速する
スケジュール管理とは……
・ 日々の予定された事柄を効率よくまわしていく
■ 第二章 スケジュール管理の神髄
“己を知り、相手を知る”
スケジュール管理において“人”というのは非常に重要な要素なのです。
自分の性格や行動パターンを知ること、そして、自分がやるべきタスク(仕事)に関わる相手(もしくはタスク自身)の特性を知ること。
それがスケジュール管理という戦術を立てるのには非常に重要なことです。
では、自分や相手の“何を”知る必要があるのでしょうか?
それは次の四つのことです。
・ 仕事の分野
・ 性格的傾向
・ 作業所要時間
・ 割り込み要因
さらに、仕事の分野は次の五つに分類されます。
1) 定型作業タイプ
2) 外回り営業タイプ
3) 緊急出動タイプ
4) クリエータータイプ
5) 主婦(主夫)業タイプ
ただ、このタイプ分けは○○の職についているから降ってくる仕事は全て○番だ!というように固定されているわけではなく、例えば医者であれば、通常は①の仕事を中心に行っているんだけれども、急患の患者が運ばれてきたから③の緊急出動タイプの仕事をしなくてはならない等、いくつものタイプに跨がった仕事をこなす場合もあります。
性格的傾向は、その人の仕事に対する取り組み方の分析です。
以下の四つに分けることができます。
1) 先行タイプ
2) お人好しタイプ
3) 完璧主義タイプ
4) 先送りタイプ
タイプの名前を見ていただいただけでも、ある程度、予想がつくと思います。
「先行タイプ」は、与えられた仕事を次々とテンポよくこなしていくタイプです。質よりも速度を大切にする人ですね。
「お人好しタイプ」は、次々に仕事を引き受けてしまう人。「あぁ、俺がやっとくからいいよー」と言うのが口癖の人はこのタイプなんじゃないでしょうか?(笑)このタイプは、仕事を抱え込みすぎてしまう可能性があるためご注意ください。
「完璧主義タイプ」は、読んで字の通り完璧主義者な人。自分の抱え込む仕事を自分が納得するまでやり込む人ですね。個人的にはこのタイプには二種類いると思います。完璧主義者ゆえに時間配分を考えず、沢山の仕事を溜め込んでしまう人。完璧主義者ゆえに他の仕事を切り捨ててしまえる人。
「先送りタイプ」は、期限が決まった仕事を抱えているにも関わらず、その仕事を後に後にもっていってしまう人です。こんな人が上司にいたら厄介です。期限直前になって「ちょっとこの仕事、今日中にやっといてくれない?」と手渡されたりするとたまったものではありませんね。
あなたはどのタイプでしょうか?
僕は「お人好しタイプ」と「先送りタイプ」の中間くらいな気がします。溜め込んだ仕事を先送りにしないように気をつけねばなりませんね。
“この人はこのタイプ”と完全に当てはめることは出来ないかもしれませんが、どのタイプに近いなというのは、きっとあるはずです。
■ 第三章 スケジュール管理
● GTDを活用する
皆さん、GTDという言葉はご存知だったでしょうか?
以前にも、テンジン大学でGTDに関する授業があったのですが、僕はそのとき初めて耳にした言葉でした。
GTDというのは、デビット・アレン提唱の「Getting Thing Done」の略称で、人生において頭の中の気になることの整理整頓術のことです。
日々、何気なく日常生活を送っていると、やるべきこと、やりたいこと、やったほうがいいこと等が頭の中にもやもやとしたカタチで溜まっていきます。
それらの事柄を一度、頭の外に出し切ってしまって、整理整頓を行うことにより、管理する手法のことです。
その概要について軽く説明を行っていきます。
GTDの基本的な流れ
1. 収集:「気になっていること」を書き出す作業
2. 処理:「書き出した項目」を手順にそってリストに仕分けを行う作業
3. 整理:「リスト分けされた項目」をツールで管理する作業
4. 実行:「やるべき項目」をやるべき時に実行する作業
5. レビュー:日、週単位で「やるべき項目」を見直し、上記手順を繰り返す
GTDでは、上記の手順をまわしていくことで、頭の中の整理整頓を行います。
Step1:収集
これは、頭の中に抱えているものを全て吐き出す作業です。
机の上に散らばったものを、なんでも箱(Inbox)に放り込む作業をイメージしてください。
トリガーリストと呼ばれる問診票のようなものを活用すると便利ですよ。
Step2:処理
なんでも箱(Inbox)にあるタスク(書き出した項目)をGTDの手順に沿って振り分けを行います。
Step3:整理
自分が管理しやすい場所(ツール)で管理を行います。
自分が使いやすいと思うものをしっかりと選んでみてください。
管理を行うのには、ストレスを生み出さないことが一番重要ですので。
<アナログ派>
・ 手帳、ノート
・ クリアファイル 等
<デジタル派>
・ GTD専用アプリ
・ Googleカレンダー 等
Step4:実行
作業を実行するのにも、色々と効率よくやるための工夫があります。
以下の例を見てください。
<タイムプレッシャーを利用>
・ ポモドーロテクニック
→時間を区切って、実行と休憩を繰り返す方法。
・ 作業時間の計測
<物理的隔離>
・ 隔離された部屋
・ パワーソングで集中
Step5:レビュー
実は最も重要なステップです。
今までのステップで行ったことを振り返り、次のサイクルに繋げていきましょう。
日々、やるべきことは生まれます。
少しの時間でも構わないので、この五つのステップを繰り返し実行し、継続していくことが大切です。
<ワーク1> 10分間
1週間以内にやるべきことを書き出してみよう!!
10分間という時間的な制限を意識するために、今回はあえてチクタク音を聞きつつワークに臨みました。
真剣な表情で、頭の中のもやもやを引き出しています。
皆さんが引き出した項目は、だいたい20個前後。
中には40個もの項目を書き出した生徒さんもいました。
<ワーク2> 5分間
書き出した項目をスケジュール表に埋め込み、スケジューリングしよう!!
やりたいことを優先して書き出す方、睡眠時間を優先して書き出す方。
スケジューリングの仕方も人それぞれです。
さて、スケジューリングを行った際、各タスク(仕事)に設定した時間はどのように決めたのでしょうか?
何かの裏付けがあって導きだされた数値なのでしょうか、それとも、自分の願望なのでしょうか?
あなたはどちらでした?
とあるコンサルティングの方の話によれば、実際に作業を行った場合には、スケジューリングで設定した時間の約1.4倍の時間を必要とする傾向にあるそうです。
この話を意識しつつ、スケジューリングを行えば、より余裕を持ったスケジュールを立てることができるかもしれませんね。
さて、皆さん、各々のスケジュールが出来上がったみたいです。
このように、一週間のスケジュールを目に見えるカタチに仕上げることにより、いつ何を行うべきなのかがハッキリと整理され、時間を意識した生活をおくることができます。
<ワーク3>
出来上がったスケジュールを皆でレビューし、悩みをシェアしよう!!
お互いに、それぞれのスケジュールを見せ合い、時間管理の悩みの共有化を行いました。
人それぞれ、抱えている悩みもスケジュールの立て方も異なります。
発表し合うことで新たな気づきが生まれたのではないでしょうか?
■ 第四章 振り返り
GTDの効果
1. 頭の中のメモリを空ける
2. 信頼できるシステムに預けているため、忘れてしまってもすぐに確認することができる
3. 「やるべき時」に「やるべき事」に集中することができる
4. GTDは道具を選ばない
5. 「Inbox」という概念の汎用性
GTDに使えるデジタル管理ツールご紹介
初級:Nozbe
中級:EVERNOTE
上級:Toodledo
土谷先生は、EVERNOTEを中心に使っているとのことです。
EVERNOTEは有名なアプリですね。
僕も使っています。
思いついた事、考えた事のメモや画像、動画等々、様々なものを記録しておくアプリです。
記録したデータは、スマートフォン、パソコン、タブレットPC等、自分の所有する好きな機器で閲覧・加工することができます。
まだ、使用したことが無い方は是非、一度、使ってみてください。
最後に、まとめとしてスケジュール管理の三つの秘訣を振り返ります。
・ タイムマネジメント → 時間管理の方向性の決定
・ 己を知り、相手を知る
・ 自分自身をコントロールする
自分を律する事は大切です。でも、もし、自分を律することができないのであれば、それを含めたスケジュールを立てることも大切ですね(笑)
この授業で学んだ事を活かしながら、是非、ご自身オリジナルのスケジュール管理術を編み出してください!!
さてさて、今回はラウンジスタッフからスケジュール管理アプリ『ジョルテ』のご紹介がありました。
『ジョルテ』の大きな特徴は、アプリでありながら本物の手帳のような使いやすさと、クラウドサービスを使ったPCのスケジュールとの同期や、ウィジェットというスマートフォンならではの機能でアプリを起動させずに素早くスケジュールを確認することが出来るという点でした。
僕はまだ、『ジョルテ』を使ったことがないのですが、ウィジェット機能を使い起動時間が短くストレスなくスケジュール等が確認できるという点は、GTDを行うにはうってつけのアプリのようでした。是非、GTDを行う際には、使ってみてくださいね!
なおこちらのドコモスマートフォンラウンジ福岡では週末のイベント以外にも、ラウンジスタッフによるスマートフォンに関する様々なセミナーを実施していらっしゃいます。
平日・週末問わず魅力的な内容のセミナーを数多く行っていらっしゃいますので、是非セミナーを受けてスマートフォンの新たな使い方を発見して頂ければと思います。
スマートフォンに関して分からないことや気になることがある際は、是非ドコモスマートフォンラウンジ福岡をご利用下さい。
(ボランティアスタッフ 吉開 崇人)
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