レポート日記
一覧に戻る~出勤前に座禅と朝粥でリラクゼーション~禅寺でのはじめての座禅体験
開催日:2012年11月16日
通常授業
今回は博多駅前にある曹洞宗瑞鳳山東林寺にて座禅の授業です。
授業開始が朝6時半からだったので、外は真っ暗でとても寒い時間からのスタートでした。
さらにお寺の中では素足だったので床の冷たさが足に伝わりとても寒かったです。
授業前に座禅をしやすい格好に着替えを済ませ、住職さんから朝のお勤めの流れの説明を受けました。
最初に叉手(しゃしゅ)を習いました。合掌は、よく聞きますが叉手は初めて聞く方多かったと思います。
叉手とは、立っている時、歩く時の手の作法です。
左手の親指を内にして握り、手の甲を外に向け、胸に軽く当てて右手のひらでこれを覆います。
地下の座禅堂へ移動する際に叉手しながら向かます。その途中で一人一人に坐蒲(座布団みたいなもの)を受け取り、叉手の形を崩さないように坐蒲を抱っこして移動します。
座禅堂に入る前にも入り方の作法を習いました。
座禅堂に入り方(作法)
①入口の左側の柱のそばを柱側の足(左足)から坐禅堂に入ります。
②坐禅堂に入ったら、一旦立ち止まり、聖僧さんに合掌低頭(問訊)します。
③手を叉手にもどして、右足から進んで自分の坐る位置(坐位)に行きます。
※なお堂内では聖僧さんの前は横切らず、必ず後ろを通るようにします。
座禅堂に入り、住職さんから座禅の説明を受け、実際に30分間程座禅の体験をしました。
◆座禅の取り組み(一部紹介)
①自分が坐る位置に坐蒲を置き、問訊を行う。
(ア)隣位問訊(りんいもんじん)…坐る両隣の人への挨拶です。自分が坐る位置に向かって合掌低頭
(イ)対坐問訊(たいざもんじん)…坐る向かいの人への挨拶です。隣位問訊後、合掌のまま右回りをして向かいに坐っている人に合掌低頭します。
②足の組み方
お尻の中心に位置するようにして、深すぎず浅すぎず坐り足を組みます。
足の組み方には、結跏趺坐(けっかふざ) と 半跏趺坐(はんかふざ) の二通りがあります。
(ア)結跏趺坐…両足を組む坐り方です。右の足を左の股の上に深くのせ、次に左の足を右の股の上にのせます。
(イ)半跏趺坐…片足を組む坐り方です。右の足を左の股の下に深くいれ、左の足を右の股の上に深くのせます。
ちなみに僕は体が硬くて両足を組むことができずに、半跏趺坐しか出来ませんでした。
③手の組み方
手で丸を作るようにして右手の指の上に左の指が重なるようにして両手の親指を自然に合わせます。この手の形を法界定印(ほっかいじょういん)といいます。
組み合わせた手は、下腹部のところにつけ、腕と胸の間をはなして楽な形にします。
④姿勢を正す
背筋を伸ばし、頭のてっぺんで天井を突き上げるようにして顎をひき、
両肩の力を抜いて前後左右に傾かないようにします。
⑤警策(きょうさく)の受け方…警策は、聖僧さんから励ましとしていただくことなのです。
坐禅中に眠くなったり、姿勢が悪かったり、心がまとまらなかったりした時は、警策で肩を打ってもらいます。警策の受け方にも二通りあります。
(ア)警策は自分から合掌して受ける方法
(イ)直堂(じきどう)(堂内を監督し警策を行ずる者)が入れる方法
どちらの場合も右肩を軽く打って予告しますので、そうしたら合掌のまま首を左に傾け、右肩をあけるようにします。受け終わったら合掌低頭して、もとの法界定印にもどします。
※今回の授業では警策は全員にやっていただきました。
座禅をやってみて感じたことは、精神統一することでスズメの声や車の音がいつも聞いている音が集中するとこんなにもよく聞こえるんだなと感じました。
けど、やっぱり警策が気になってしょうがなかったです。シーンとしていた為、警策を叩かれる音だけが響いて段々音が近づいてくると物凄く痛いのかな!?と雑念が入り、緊張感が増していきました。
実際に受けてみると、音のわりにはジーンとする痛みで思っていた以上に痛くありません。でも痛かったのは痛かったです…。
良い体験だったので皆さんも座禅一回やってみてください。心身ともに落ち着きますよ!
上記以外にもいろいろありますが、主なところを紹介しました。
座禅が終わり、地下の座禅堂から上がってくると清々しい朝日が昇っていました。
とても綺麗な景色。
それから朝のお勤めの読経(般若心経、修証義)を住職さん達と一緒に15分程行い、朝食にお粥を頂きました。
私語は慎み食べ終わった器はお茶やたくあんなどである程度綺麗にするなどの食事作法を教えてもらいました。
日常生活ではお茶やたくあんで綺麗にすることがありませんよね!?
お米1粒でも残さないように工夫なのかな!?
作ってくれた人に綺麗に返したいという心掛けだろうなと思いながら器を綺麗にしていきました。
食事の後は説法(禅の意味・仏教の話など)をして頂きました。
◆座禅とは
人間は、どうしても自分中心(我)にものごとを考えてしまいます。
我を通そうとすることで、煩悩が心に自然に発生して来るのです。
この煩悩も我も相手があって発生するのです。
煩悩を少しでも自分の我、欲をどうしたら無くす事が出来るか?
その修行をするのが「座禅」なのです。
◆仏教とは
世界三大宗教の一つの仏教。
仏教では神などの象徴する人物はいなく、自分の心と向き合っていく宗教です。
仏像は自分がこうでありたいと人物を形にしたものだと教えて頂きました。
仏像が理想の自分の姿で作られていたことにビックリで仏教のことをもっと聞きたいと
思いました。
最後に集合写真を撮り、授業は終了しました。
朝早かったのですが、あっという間に時間経ったような気がします。
朝から清々しい気持ちになり、出勤や通学などが出来たのではないでしょうか?
皆さんも是非、座禅を体験してみてはどうですか?
参加者の皆様、朝早くからどうもありがとうございました。
(ボランティアスタッフ 吉田 篤史)
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