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レポート日記

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[いきものがかりシリーズ] アジアゾウ&オランウータンを知ろう!

開催日:2012年11月24日

通常授業

 

11月24日(土)、朝のうちはお天気の具合が心配されましたが、

皆さんのワクワクが空に通じてか、午後からは雨も降ることなく安定した空模様。

そんな動物園日和に [いきものがかりシリーズ] アジアゾウ&オランウータンを知ろう!が開かれました。

 

 

今回はアジアゾウとオランウータンの飼育員さんを講師として、

彼らの性格や特徴、日頃の生活についてお話いただきます。

どんなお話が伺えるのでしょうか?

 

 

まずは参加者の皆さんで自己紹介をした後、

吉柳係長に福岡市動物園の歴史を教えて頂きました。

今まで福岡市動物園では閉鎖、移転、パンダ来訪、植物園の開設と

色々な出来事が起こってきたんですね。

 

 

 

 

そして現在、日本の動物園全体の傾向として、展示方法が

「ただ動物を見てもらうだけ」「上から動物を見おろす形」というものから

「動物本来の姿をいきいきと見せられるような形」へ変わってきているそうです。

 

今年の10月30日に新しくオープンした施設「アジア熱帯複合展示ゾーン」も

そういった展示方法の工夫が施されています。

さっそく出来たてホヤホヤの施設へ、動物たちに会いに行ってみましょう。

 

 

◆◇アジアゾウのお話◇◆

 

まずはアジアゾウの「花子」の飼育員、藤野さんにお話をお伺いします。

 

 

今回はなんと花子の寝室にお邪魔して、ゾウの生態について教えていただきました。

おじゃましま~す。

 

 

 

 

中では「一日にどれくらいのエサを食べるの?エサの中では何が好きなの?歯は何本?」

皆さんからの活発な質問に、一つ一つ丁寧に答えていただきました。

(ちなみに一日に花子が食べる量は青草85キロ、サツマイモ5キロ、

ニンジン・リンゴ各2.5キロです。歯は4本で、一生に5回生え換わります)

 

 

その中特に印象的だったのは花子の性格についてのお話。

ゾウは全体的に臆病な性格ですが、その中でも花子はすこーし気難しい性格なんだとか。

気に入らないことがあると長いお鼻をブーンと振り回したり、

変な人には鼻水をかけたりするやんちゃな子です。

今年の11月1日に亡くなったゾウの「おふく」はおっとりした優しい性格だったということで、

ゾウによっても性格はバラバラなんですね。

 

 

飼育員はそのゾウの性格にあわせて飼育方法も工夫されているそうです。

 

 

ちなみに花子は食事では好きなものをお鼻でキープして最後にとっておく派、だそう。

なるほど、コダワリがあるんですね。

私も好きなものは最後にとっておく派なので親近感が湧きました。

 

 

 

 

◆◇オランウータンのお話◇◆

 

次はオランウータンの「ユキ」、「ミミ」、シロテナガザルの「アイ」と「タキ」の飼育員の

伊藤さんにお話をお伺いしました。

 

 

今回リニューアルした飼育場では木をイメージした綱の遊具や、タワーなど

飼育員や設計士が試行錯誤を重ねて作ったものが多く設置されています。

なんと伊藤さんは実際にオランウータンの生息地ボルネオの森を見に行って

イメージを膨らませたそうです。

 

 

 

 

ここではオランウータンとシロテナガザルが一緒に飼育されていますが、

シロテナガザルはタイ、オランウータンはボルネオが生息地なので

野生では決して会うことはない組み合わせなんです。

 

 

そんな彼らはやはりそれぞれ個性抜群。

シロテナガザルのお母さん「アイ」は好奇心旺盛で愛嬌抜群。

息子の「タキ」は小心者だけどやんちゃ。

オランウータンの「ミミ」は静かな場が好きで、「ユキ」は優しい性格。

飼育員の伊藤さんはそれぞれの個体の特徴を細かく把握されていました。

 

 

 

 

◆◇その他の展示◇◆

 

その他、コツメカワウソやビントロングについても

彼らの生態や飼育方法の工夫について教えて頂きました。

 

 

 

 

 

◆◇まとめ◇◆

 

今回の授業を通して参加者の皆さんの

「動物園ってやっぱり楽しいですね。」

「飼育員の方にこんなに気軽に話しかけて良いんだ!」

という声が印象的でした。

なかなか足を運ぶ機会が少なくなってしまった方も、

この機会にぜひもう一度行ってみてはいかがでしょうか。

 

 

また、飼育員の方のお話や実際の動物たちとの交流を通して

ただの「ゾウ」が「気難しいけどかわいい性格の花子」へ、

ただの「オランウータン」が「優しい性格のユキ」へ。

それぞれの動物が、それぞれの個性を持っていることを学びました。

 

 

天神で一緒に暮らすハトやスズメ、コウモリや魚たち。

保健所で殺処分されていく多くの命。

それぞれの命にも、彼ら一人一人のものがたりがあります。

 

 

私達人間同士や植物だってそう。

皆がそれぞれの個性やものがたりを持った、かけがいのない尊い命。

 

 

ここ福岡が、すべての生きものにとって過ごしやすい

今より更にやさしい街になっていくと良いですね。

そんな優しい気持ちになる授業でした。

 

 

 

 

本日は沢山のご参加ありがとうございました。

 

 

【学生の声】

 

・  経営者 女性 50代

どんな動物も個体差があることに気づきました。飼育とは生態を知るだけでなく、個体も大切にしなければダメだということがわかりました。その努力を見る事ができてよかったです。

 

 

・  会社員 女性 30代

自然に近い形で動物が飼育されていた。そのための飼育員さん等スタッフの方々の熱意や思いに感動しました。人間以外の生き物を知ることで、生命の神秘や命の尊さを感じました。

 

 

・  会社員 男性 30代

それぞれの動物たちの生活や生物などを飼育員さんから直接聞けて、本などでは分からない情報を得る事ができました。それと、飼育員さんたちの動物に対する愛情を生活環境の工夫などから感じられ、動物園の楽しみ方が増えました。

 

 

(ボランティアスタッフ 関 美穂子)

 

 


 

 

【今回の先生】

福岡市動物園職員一同

 

 


 

 

【今回の教室】

福岡市動物園

住所 : 福岡市中央区南公園1番1号