レポート日記
一覧に戻るシリーズ授業その2 迷路のような路地をゆけ!『春吉クエスト』
開催日:2012年12月22日
コラボレーション授業
本日の授業は、福岡市中央区の遺産を発掘する、探索散歩型授業の第2弾になります。
今回の授業の舞台となるのは、天神の隣に位置し、渡辺通りや国体道路沿いの大型マンションやビルなどに囲まれ、一度入ると方向がわからなくなる迷路のような路地がある、ダンジョン「春吉」です。
今日は、福岡路地市民研究会の皆さんと春吉を歩き探索してきました。
まず、春吉校区で行われている餅つきに参加しました。福岡の小学校区では各地で餅つきが行われているようです。餅の材料になるもち米は一晩水につけておき、蒸篭にいれて蒸します。そして、蒸しあがったもち米を石臼にいれてみんなでつきます。石臼でつくのも福岡の特徴です。
さて実際餅をつくのですがこの杵が結構重く、タイミングよくつくのも結構力が要ります。ただ、周りの中学生の掛け声の中、和気藹々と餅をついていました。つきたてのもちは別室にてちぎられ丸められています。とっても美味しそうな餅です。
ひとしきり餅をついて体をあっためた後、春吉の探索に移ります。春吉は路地の多い町。そんな中にある不思議や歴史を探索していくのが今日の授業です。
まず、各チームに指令書が配られます。この指令書に書いてあるものを春吉に探索しに行きます。今回は、福岡路地市民研究会の皆さんがサポートについてくれます。指令内容は、ある場所の写真をとってくること、街の名物を入手することなど様々です。
事前に指令書と案内図を見ながら作戦を練ります。私もあるチームに入れてもらって探索に出発です。
春吉は本当に路地が多い街です。今日の探索エリアはおもに春吉と清川です。住吉通を挟んで北が春吉、南が清川となっています。
我々の指令には、福岡で最後の人形店を探してそこから情報をさがすことでした。
清川にある唯一の博多人形専門店「人形のごとう」に伺い情報収集を行いました。
人形屋ごとうの店長からは清川の歴史を聞くことが出来ました。
清川は、昔は中洲と並ぶ歓楽街でした。月世界と言うキャバレーがあり、たくさんの屋台が並んでいて、バナナの叩き売りやうなぎ釣りなんかの屋台等も並んでいたようです。中洲で飲んだ後、清川でもう一杯飲むといった話も当時はあったようです。ところが売春を禁止する法律により、清川は色町として廃れていったようです。
その後バブル期になった時に、清川の土地の値段は高騰。ほとんどの住人が土地を売って清川を出て行きました。一坪2千万の値段がついた時期も・・・。その結果清川では歴史を知る人物がぐっと少なくなっているようです。
情報を収集した後は、春吉・清川の町を探索です。「S字の廃墟を探索せよ」といった指示書に従い、街を探索し写真をとり公民館に持ち帰りました。
実は各チームとも指令書の課題が違い、みなそれぞれ春吉・清川の町や歴史について調べてきたようです。春吉の新名物である弥平バーガーやサンセルコの屋上にある愛報地蔵や、一丁目太鼓の由来等指示の内容は様々です。
今日の授業では、路地が多い街春吉の探索でした。
最後に路地研の方からも話がありましたが街を実際に歩くと、街の由来や歴史を感じ取ることが出来ます。参加した方からも、今の春吉と昔の春吉の違いに驚いたという意見や、街の歴史を紐解くことは非常に面白くて楽しくて、街に対する愛着は必要だねといった意見もありました。
みなさんも、普段何気ない街や風景からも新たな発見があるかもしれません。
街を探索してみてはいかがでしょうか?
(ボランティアスタッフ 森 宏太郎)
【今回の先生】
【今回の教室】
住所 : 福岡市中央区春吉1-17-13