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レポート日記

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Featuring ビオワイン Life ~ 土から味わうこだわりを明日から

開催日:2014年04月26日

通常授業

今回の授業は、前後半に分かれて2回行われました。

このレポートでは後半分の授業を中心にレポートをさせて頂きます。

 

会場は天神3丁目のワインとコーヒーのお店、ECRU.。

集まった学生10名とスタッフ数名が入ると満員になる、小さな小さなワインバー。

「おしゃれな立ち飲み屋」といった様相でした。

 

先生はECRU.の店長、原田達也さんです。

 

 

学生の皆さんがお店に入って早速、カウンター奥からウェルカム白ワイン(?)を提供してくださいました。

イケメン店長です!

 

 

まずは先生より、主役である「ビオワイン」についてのお話がありました。

「最初に飲んだ白ワイン、どんな印象を持ちましたか?」

学生の皆さんから出された感想は、ジュースみたいに飲みやすい、色が白ワインにしては濃い、など。

(実際薄めの琥珀色のような白ワインでした。)

 

 

「ビオワインは皮ごと使っているものがほとんどです。

また同じ白ぶどうでも、色は様々です。黄味がかっているものもある。だから自然に造ると色がつくんです。

しかし一般に売られているワインは皮は使わず、かつ化学薬品を使って白くしているものが多いんですよ。」

 

えー…普段私たちは薬品を含んだワインを飲んでいる、という事実を知り、ショックを受けた声が漏れます。

ビオワインは無農薬が当たり前。ぶどうを育てる土からこだわり、自然のサイクルに従って育てていきます。

それに自然発酵を待つため、手間もかかります。

 

一方一般的なワインは、培養酵母を添加し酸化防止剤等を加えることにより、生産量も安定しているのです。

例えるならば、ビオワインはきちんとお出汁をとったお味噌汁、一般のワインは化学調味料を使ったインスタント味噌汁。

 

時々飲みにくいワインがありますが、これはからだが拒んでいる証拠。

100%証明されているわけではありませんが、酸化防止剤の量で頭痛の程度も変わってくると言われています。

 

 

そもそもなぜワインに添加物が加えられているのでしょう?

ワインの歴史が最も長いのはフランスやイタリアで、格付けされる対象となるワインは

ワイン法で厳しく制限されています。

その法律によって型にはめられたワインが造られるそうです。

例えばそれには、亜硫酸等の含有量や、他にも濁りの無い色にする等の基準が有って、

それらを満たす事で見た目には美しいワインが完成されます。

 

対して、自然派のワインは格付けされていませんが、生産者が意志を持って自由に造っています。

手間暇かけられていますが、格付けされていないので手間の割には高値がつけられないのです。

そんな手のかかる自然派のワインが流通しているのは、強い想いを持った生産者がいるから。

そしてそういった生産者の想いに、深く共感する原田店長のような方がいらっしゃるお店に、

自然派ワインが置かれているのです。

 

最近「ビオワイン」という言葉がメディアで度々取り上げられるようになりました。

残念ながらそれを利用し、「ビオワイン」をうたって付加価値をつけ、自然派とは言いがたいものまで販売する業者も現れています。

(そもそも「ビオワイン」というのは正式な言い方ではないそうです。正しくは、ヴァンナチュール、もしくは自然派ワイン。)

本当に自然派を追求し、信念を持っているお店はそれほど強く「ビオワイン」を前面に押し出していません。

自然なものを提供することが、当然なのです。

 

「ワインを自然派にこだわっているお店は、間違いなく料理も無茶苦茶おいしいんですよ。」と原田店長。

(そのお店の詳細は、ECRU.まで行って店長に尋ねてくださいね♪)

 

 

次に赤ワインを試飲!

 

 

飲んだ瞬間皆さん口々に「炭酸みたい!」とおっしゃいました。

これは、酵母が生きているから。

酸化防止剤を使用せず酸化を防ぐため、ガスが発生していて、それが微炭酸のようにピチピチとした感覚を感じさせるのです。

ビールの泡と同じ役割だそうです。

香りはほのかに香る程度。あまり強い香りがするものは香料がたくさん含まれている可能性もあるとか…

 

 

ところで、ワインってなんだか小難しいイメージがないですか?

お店で頼むのも、うんちくを知っていないと頼みにくいような。。。

 

 

「全然難しくなんかないですよー」と、原田店長がワインの楽しみ方をアドバイスしてくださいました。

「飲んだワインを忘れないように、自分なりの形容詞で表現しておくんです。」

今日提供していただいた白ワインは、パイナップルのような風味とのこと。

でもこの表現はそれぞれ違っていいんです。

自分なりの表現をすることによって、自分の記憶に残り、「ワインレパートリー」が蓄積されていくんだそうです。

 

赤ワインは、イチゴ、カシス、オレンジ、チョコレート等々さまざまな表現が出されました。

こうやって飲む度表現していけば、例えワインの銘柄を忘れても「こんな風味の…」等と注文しやすいそうですよ。

 

バニラの香り、湿った土の香り、カブトムシっぽい匂い等と表現されることもあるとか…どんなワインなんでしょう。。。

 

 

ここで教室となったECRU.について伺いました。

 

 

ECRU.は、コーヒーとワインが好きな原田店長が、一人でやるなら料理を出さずにできる立ち飲みスタイルだ、と考えオープンしたお店です。

結果気軽にお客さん同士が話せる、いい雰囲気のお店になりました。

昼から飲みに来られるお客さんもいるそうですが、嫌な酔い方をする方はいないそうです。

ワインも店長の人柄もいいからでしょうね!

 

 

自然派のワインは生産量が安定しません。

せっかく手間をかけてもうまくいかず全てパーになってしまうこともある。

そのリスクを恐れず強い想いを貫く生産者を知り、原田店長は自然派ワインを勉強して、生き方まで変わったそうです。

 

今回のテーマは「feat.ビオワイン」。

自分の人生のプラスになること、いろんなもの、人とフィーチャリングして、いいところに乗っかって、福岡をもっと好きになっていきましょう♪

 

 

 

 

 

(ボランティアスタッフ 森部 友梨)

 

 

 


 

 

【今回の授業のコーディネーター】

山路 祐一郎 スタッフ (スタッフお世話係)

 

 

 

 


 

 

【今回の先生】 原田 達也 ECRU.店長

 

  福岡県福岡市出身、在住。2010年6月にECRU.をオープン。日々店頭に立ちワインとコーヒーの探求を続けながら、最高の一杯を提供し続けている。

 

 


 

 

【今回の教室】 ECRU.

 

 

地球と人に優しいヴァンナチュール(自然派ワイン)と風味際立つスペシャルティーコーヒーの専門店。店名の由来である「ECRU.」はフランス語で「生成」「自然のまま」という意味を持つ。また、ECRU.のカフェラテをはじめとするエスプレッソドリンクはTAKE OUTも可能。定期的に『自然派ワインの会』なども開催している。
住所 : 福岡市中央区天神3-4-1 1F