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レポート日記

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[天神朝キャンパス] 都会派?田舎派? ~狩猟女子に聞くライフスタイルの話~

開催日:2014年05月21日

天神朝キャンパス

 

 

「狩猟系女子」としての注目度急上昇中の畠山千春さん

いのちが食べ物になり食卓に並ぶとはどういういうことか?

真摯なメッセージが込められた奮闘記

「わたし、解体はじめました」を4月に出版したばかりの彼女

新聞やラジオ出演、講演会などで日本中を忙しく飛び回る中、

お越し下さいました。

 

 

 

 

彼女を他のメディアでご存知の方も多く

今日は暮らしや食に強い興味を持たれている参加者もいました。

実際に糸島への移住を考えている方も来られていて、

みなさん興味しんしんです。

 

 

*写真はマンガでわかりやすく鳥の絞め方を解説しています

 

 

普段は基本的に自ら捕った動物のお肉しか食べない

ゆるベジタリアンだそうですが、

自ら山に入って猟をするだけでなく

これまで数多くのと殺ワークショップを企画されています。

 

鳥の命を断つ時、あえて素手で押さえながら

力や体温が失われていくのを体感できるようにしたり、

大人から子供まで誰もができるような工夫も凝らして

「命と向き合える場」を提供しています。

 

 

 

 

みなさん真剣に魅入っています。

巨大なイノシシを仕留めた写真がでてきた時は

会場から「オーッ」という声も。

*出血画像があり、お見せできないのが残念。

 

 

しかし彼女にとって狩猟や解体は、

「自分の暮らしを自分でつくる」ことの一部だといいます。

 

 

 

 

震災当時、関東に住んでいた彼女は、

コンビニから食べ物が無くなったり、

水道水から放射能が検出されたり、電気が止まったり、

ライフラインが停止して強烈な恐怖を感じたそうです。

 

 

お金で生活を買っていたことや社会のシステムに

依存しきった暮らしをしていたんだと実感し、

このままだとまた何かがあったとき死ぬかも知れない!

と考えるようになった千春さん。

 

 

福岡に移住した後、糸島で

「エネルギー、食べ物、仕事」を自給するという

コンセプトシェアハウスの運営を開始します。

 

 

*いとしまシェアハウスのメンバー

*講師より写真提供いただきました

 

 

—以下は住人よるシェアハウス紹介です!—

 

豊かな里山にいだかれたシェアハウスの食卓はとても豊かで、

畑でつくった野菜、山で摘んだ野草、

地域の方から頂いた旬の食材が並びます。

ワイワイみんなで料理をして

食卓を囲んでおしゃべりしている時とても幸せと感じる瞬間です。

 

ちなみにひと月にかかる食費は一人当り5000円程

ここでは、なんと1ヶ月最低30000円ぐらいあれば生活できます。

 

そのためフルタイムの仕事しなくても豊かな生活ができ、

余った時間を使って好きなことや

新しい仕事に安心してチャレンジできる環境があります。

 

またオープンハウスイベントを月1回以上は開催しています。

太陽光発電ワークショップ、

楽器つくりのワークショップ、

ライブやコンテンポラリーダンス、

ノマド料理人のフードスケープ、

オンドル造りのワークショップ。。。など

たくさんの人が学べて交流できる場、

コラボレーションが生まれる場になっています。

 

麹づくりの先生をお招きし、

住人もそれぞれの特技を活かし、

ミュージシャンとしてライブをしたり、

採れた野菜でマルシェ出店したりと、

イベントを盛り上げることに一役かっていたり。

そうしてこうやってお金を稼ぐことが仕事の自給にもなっています。   

 

——

 

千春さんのトーク後、参加者同士で感想などシェアしました。

自分で自分の暮らしをつくることは、

都会で正社員として働いていると

難しいことが多いとの意見もありました。

 

その後の質問タイムでは

「空き物件の見つけ方」や「地域住民と交流の方法」など

具体的なアドバイスを求める方も。

 

千春さんは、物件はネットで探すのもいいけれど

足で探してみてはとのこと

シェアハウスも夜空が綺麗そうなところを

ドライブしていたら偶然発見したそうです。

 

それから地域の方々との関係はとても大切にしていて、

引っ越しをする前に、住人全員で地区を

一軒一軒ご挨拶に回ったそうです。

 

普段も積極的に地域行事に参加し、

お酒を飲みながら楽しくコミュニケーションをとっているそうです。

でも実際、田舎での生活も自分でつくる暮らしもやってみて

初めてわかることが沢山あります。

 

興味のある方は、暮らしをつくる

シェアハウスのイベントに訪れてはいかがですか?!

会場では本の発売もおこなわれました!

 

 

 

カワイイ直筆サイン入り☆

 

 

 

 

このワイルドなバックは、

千春さんが、トドメをさして、

捌いて、なめした、イノシシの皮を使って

職人さんに製作してもらったそう。

イノシシ毛は一本一本に力強い弾力を蓄えていて、

非常に頑丈なつくりです!

 

今年の8月のテンジン大学授業は、

この糸島シェアハウスへの合宿が計画されているそうです!

 

(福岡テンジン大学学生 サダ)

 

 

本授業は福岡テンジン大学と『We Love 天神協議会』とのコラボレーションによる授業です。

【特別学科】 天神朝キャンパス

この授業は、天神を安心・安全・快適な街にしようと活動する「We Love 天神協議会」と一緒に進める特別授業です。天神の新たな朝の魅力を発掘するために始まりました。開催日は、毎月第3水曜日。出勤途中の方も、お休みの方も、天神の朝を楽しみませんか?

 

 


 

【今回の授業のコーディネーター】

 岩永真一 福岡テンジン大学学長

 

  2009年に独立したのをキッカケに福岡市共働事業提案制度に「福岡テンジン大学」を提案、2010年9月に福岡テンジン大学として開校し学長も務める。学長としての顔以外にも、集客・販売促進の広告プロデュース、九州大学非常勤講師や小中学校での講師、男女共同参画やまちづくり・地域づくりでの講師、ファシリテーターなどを行っている。2012年から福岡市総合計画審議会委員、2013年4月より北九州市立大学の特任教員も務める。

 

 


 

 

【今回の先生】 畠山 千春 新米猟師/解体ワークショップ講師/ライター

 

  1986年生まれ。3.11をきっかけに、大量生産大量消費の暮らしに危機感を感じ、自分の暮らしを自分で作るべく活動中。2011年から動物の解体を学び、今は鳥を絞めて食べるワークショップを開催している。2013年狩猟免許取得、狩りを始めながら、獲物の皮なめしなども修行中。現在は福岡県にて食べもの、エネルギー、仕事を自分たちで作る「いとしまシェアハウス」を運営。2014年に木楽舎より『わたし、解体はじめました―狩猟女子の暮らしづくり』を出版。

 


 

【今回の教室】 : 警固神社

 

 

福岡市中央区天神にある警固神社は、社伝では西暦200年ごろ、神功皇后(じんぐうこうごう)による三韓征伐の際、皇后の船団を守護し勝利に導いた警固大神を福崎(現在の福岡城本丸周辺)の地に祀ったのが始まりとされる。1608年に、福岡藩主黒田長政公による福岡城築城の際に、現在地(天神2丁目)へ移された。社名や周辺の地名にもなっている「警固」は、かつて鴻臚館近くに置かれていた大宰府政庁の防衛施設「警固所」に由来している。
住所 : 福岡市中央区天神2-2-20