レポート日記
一覧に戻る物語る ~あなたと私とサムシング~
開催日:2014年06月28日
通常授業
この授業では自分のことをうまく物語るコツについて学んでいきます。
では、本日の先生の紹介です。
【先生紹介】
今回の先生は福岡市出身のライター、作家、株式会社チカラ代表取締役、
「文章の学校」主宰と様々な顔をお持ちの元木哲三さんです。
元木先生は、ライター仕事の一休みに他の文章を読むほどの活字好きのため、
プロアマ問わず様々な文章に思うところがあるそうです。
世の中からつまらない文章をなくしたい、職業ライターも正当に評価して欲しい、
文章が苦手という人には最低限の知識を持ってもらい一定の基準に達して欲しい
との思いで「文章の学校」を始められたとのことです。
元木先生の授業は今回が2回目。
昨年5月に「本と言葉とハイボール~BARで語り合う深読み読書術~」
という授業で文章の読み方について教えて下さいました。
前回での授業で学びは読むこと=書くこと。
書けるようになりたければたくさん読む。
深く読めるようになりたければたくさん書くことが大切、ということで
今回は文章の書き方について学んでいきます。
【アイスブレイク】
なぜ、今回の授業に参加しようと思ったのか、自己紹介を踏まえつつ、
参加者同士で話合います。
もっと文章がうまくなりたいという方から作家志望の方まで参加理由はそれぞれでした。
【物語づくりスタート】
今回の授業にはちょっとした宿題がありました。
それは、これまでの人生で印象に残っている出来事や日常のちょっとしたことを
振り返ってみること。
その内容を400字の原稿用紙に書いていきます。
一行目にタイトル、二行目に名前、三行目から本文。
そういえば、こんなルールもありましたね。
制限時間は20分。
400字は長いようで短く、うまく文章をまとめるのは大変な様子。
「人が文章を書く姿っていいね」と元木先生がおっしゃるほど、
みなさんもくもくと原稿用紙に向かっていました。
【物語の発表と先生からのコメント】
みなさん文章が完成したところで、自分の文章を読み、
元木先生からコメントをもらいます。
自分の書いた文章を初対面の人の前で発表し、
文章のプロにコメントをもらうこともあり、ほんとうの学校の授業のような
緊張感が漂っていました。
プロの視点による細かい文章の技法からテーマについてなど様々な鋭いコメントを
元木先生から頂きました。
【読んでみたいと思う文章を書くコツ】
たくさんあった元木先生のコメントから、
もっと読みたいと思う文章を書くコツを2つご紹介します。
1)ありきたりなことをテーマにしない
大失恋、肉親との死別、家族自慢などをテーマにして人の興味を引くのは難しいとのこと。
確かに、身近な人から聞く分には共感できますが、見ず知らずの人の話となると
あまり、興味はそそられないかも。
ありきたりなことよりも、何でもないことを観察して書いたほうがよっぽど
おもしろい文章になると元木先生は、おっしゃいました。
2)書かないことを決め、優先順位を決め、物語化する
元木先生いわく、一皿のカレーライスを文章で忠実に表現しようとすると、
一生かかってしまうとのこと。
確かに、色、香り、具材などを細かく表現するのは大変です。
そこで、何を書かないかを決めて、残ったものに順位をつけて、
文章にしていくことが大切だそうです。
元木先生は出来事を物語化するのがライターの仕事なのだといいます。
いかに切り取り、いかに変形させるのかがライターの腕の見せ所だと
力強く語ってくださいました。
【今回の授業のおみやげ】
作文といえば文集ということで、今回みなさんが書いた原稿用紙を
スタッフが近くのコンビニへ走ってコピーしたものに表紙をつけて文集にしました。
うまく書けた方もそうでない方も授業の記念になればいいな、
という授業コーディネーターのアイディアです。
今回の授業のおみやげはもう1つありました。テンジン大学公式ドリンクのRAIZINです。
【授業コーディネーターの想い】
今回の授業は、コーディネーターのつじさんがもっと話上手になりたい、自分を物語ることでお互いに興味をもち、
うまくコミュニケーションをとりたいと企画したものです。
あなたのまわりにいるあの人の話がおもいしろいのは、その人が特別な体験をしてきたからではなく、物語るのが上手なのかもしれませんね。
読むこと=書くこと=話すこと
今回学んだコツを生かして、自分を物語ること、はじめてみませんか?
(ボランティアスタッフ 瀬﨑 麻美)
【今回の授業のコーディネーター】
つじ りゅういち 授業コーディネーター
2011年、東京にて3.11を被災し夫婦で福岡へ移住。当時、縁もゆかりもない福岡を知るための情報収集中に、福岡テンジン大学を知る。授業に参加するだけでは飽き足らず、運営側のスタッフとして関わりはじめる。SEとしてインターネットやサーバ構築といったIT関連のスキルや、イベント屋として様々なイベントの企画運営などにも携わる。現在、福岡ライフを楽しむべく奮闘中。 |
【今回の先生】 元木 哲三 株式会社チカラ 代表取締役
福岡市出身。ライター、作家、株式会社チカラ代表取締役。文章の学校主宰。経営者、学者、芸術家など、あらゆる人物にインタビューし、書籍制作のサポートを手がける。crossfm『Books & Music 哲三堂。』(土曜19時〜21時生放送)のナビゲーターを務める。 |
【今回の教室】 赤煉瓦文化館
明治時代の我が国を代表する建築家・辰野金吾と片岡安の設計により、 日本生命保険株式会社九州支店として明治42年(1909)に竣工。 赤煉瓦と白い花崗岩の外壁は19世紀末のイギリス様式で、ほかに尖塔やドームなど、小規模ながら変化に富んでいる建物。福岡市歴史資料館として使用された後、有料の会議室等を備えた市民に開かれた施設「赤煉瓦文化館」としてオープン。平成14年(2002)からは1階の一部が「福岡市文学館」として使用され、 文学に関するさまざまな情報を収集・提供している。国の重要文化財。 住所 : 福岡市中央区天神1-15-30
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