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レポート日記

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気軽に楽しむ香茶会 ~お茶と沈香のぜいたく時間~

開催日:2011年05月28日

通常授業

【今回の先生】 香茶ぷろじぇくと

 

【今回の教室】 松楠居(しょうなんきょ)

 

 

本日はお茶とお香の授業です。大名の隠れ家、松楠居に3人の和装を着こなした先生方、コーディネーターとスタッフ6名、7人の学生さんが集いました。雨のしとしと降る風情たっぷりのなか授業が始まりました!!

 

本日、授業前にお茶の道具を特別に準備していただきました。

蓋置きは織部焼。一閑人のモチーフ。

棗と茶杓は夏らしいガラスで出来ています。ガラスの茶杓ってすごくきれい!

茶具は、素材を変えて季節を楽しむ工夫が見られます。

 

 

 

 

講座スタート

プチ香道体験。香りの当てっこをするもの。今日は3つの香りを選びます。

じんこう[沈香]を削って小さくした香木を炊いて香りを楽しみます。

いい沈香は油が乗っているものだそう。伽羅は最高級!!

香木の香りを甘い、辛い、苦い、酸っぱい、塩辛いの五つで表現します。

 

聞香用の香炉。3つの足で宇宙を表現しているそう。湯呑み大の焼き物の器にお香を入れ、そこに熱源を入れると香りが立ち昇ってきます。香りをかぐことを香道では「香りを聞く(きく)」というそうです。3回香りを聞いて次の方に回します。自分が思ったとおりの香りを小さくたたんだ和紙に書きます。

 

2つ目の香り。うーん難しい…3つ目の香り。みなさん真剣です。

答えは この紙の左から二番目の枠に3つたて棒を書き同じ香りだと思った棒を繋ぎます。

香道の席におよばれされた時は香水は身に付けないこと。

またおよばれされた時には白い靴下を準備しておくと女が上がるそうですよ。

 

沖縄の民話より。香炉の足が三本なのは犬に足をあげたから。

犬はもらった足を汚さないように足を上げてオシッコをするようになったそうです。

 

 

 

 

次はお茶です。

本日のお菓子は、今の時期、緑だそうです。

今日のテーマは野立て。野点は外でのお茶会です。

 

まずはお菓子。

今日はお干菓子。懐紙を使っていただきます。

二種類のお菓子があるので、向こう側のお菓子からとります。

 

今日のお菓子。

緑色のお菓子は葦を型どったもの。

白いものは青柳というお菓子屋さんのものだそうです。

お菓子を立てていただいています。

 

ふりだし。金平糖が入っています。

コロコロと回しながらいくつか出します。

お菓子を食べおわったお懐紙は懐へしまうか、洋服の場合には落とし袋を準備してバックに入れます。お茶のいただき方。隣にお先にとご挨拶。茶碗を手にとり、いただく(一礼)。一口飲んだら、立てて下さった方にご挨拶。最後は音を立ててすする。

 

 

 

 

お茶の歴史。古くは奈良時代から。

中国から伝わり、禅寺で飲まれていた。

 

雅な遊びという側面と、禅と繋がりがあるため、禅の要素もあるそう。今日は外でお茶が立てられるように、茶箱に道具を入れています。茶道具のサイズが小ぶりで軽くて持ち歩けるサイズです。

 

6つの瓢箪が描かれています。6つの瓢箪=六瓢⇒むびょう⇒無病息災という願いが込められています。茶道の新茶の時期は11月。5月に収穫したてのお茶は苦味があるので、11月まで寝かせる時間が必要なんだそうです。野だてのルーツは千利休。釜ひとつ持ってくれば参加できるお茶会を開いたのが始まりだそうです。

 

 

お茶は季節を感じるもの。そして、無駄がない。洗うのもお湯でだけだし、お濃茶は回しのみをする。また回しのみをするのは、一体感をもたせるためでもある。

 

 

お茶会は亭主の気遣いを気付ければよい。千利休が開いた朝顔の茶会。秀吉は朝顔が沢山咲いていると思って行ったのに、一つも朝顔は咲いていない。腹を立てて秀吉は茶室に入ったらそこに一輪の朝顔がいけてあった。千利休の粋な演出。お茶の醍醐味は相手がどんなことをしたら喜ぶかを感じること。

 

 

日常を離れた雅やかなひと時を過ごすことが出来ました。先生方がとても気さくな方たちで、普段触れる機会の少ない香道・茶道を身近に感じることが出来ました。

 

歴史ある日本家屋に緊張した雰囲気ですが、次第にリラックスした雰囲気が生まれ、学生のみなさんも率先してお菓子や茶道具の写メを撮ったりと、楽しまれまれていました。大満足な一日でした。

 

 

 

(ボランティアスタッフ 村井 泰)